2018年の動物愛護法改正へ向けて

動物の愛護及び管理に関する法律」は、名目こそ愛護であり社会の気風の涵養のための法律ではありますが、日本で唯一、動物の福祉に関連し、国民が守らなければならない諸規定を定めた法律です。

制定された背景には、日本の実験犬の待遇があまりに悲惨であることがヨーロッパのメディアで叩かれたこと等々がありましたが、1999年の初の改正までは、実質犬猫の引き取り業務と動物愛護週間くらいしか動いていないような、あってもなくても同じくらいの法律でした。

しかし、初めての改正で動物取扱業が届出制となるなどしたときから、ようやく徐々に、劣悪飼育者に対し法律で何とか対処しようという方向性が出てきました。

とはいえ、2006年に動物取扱業が登録制となった後も、まだまだ不十分で実効性に乏しいことが指摘され続けています。

特に、欧米で福祉や人道的取扱いについて法整備が先行している経済動物については未整備であり、実験動物についてはお題目だけ、畜産動物に至っては言及がないというお粗末ぶりです。

そこで、4回目の2018年の改正では、より包括的な福祉法となるよう、NPO法人動物実験の廃止を求める会(JAVA)及び認定NPO法人アニマルライツセンター(ARC)の2団体とともに法改正を求める活動を開始しました。

改正は、時期としては、2018年6月の通常国会閉会の手前で成立することが予想されますが、それまでの私たちの活動の履歴をこのページから追えるようにリンクを作りました。

アクションページ:今あなたにできること!

私たちの活動の履歴

■ 2016年

  • 3団体で法改正運動に関する打ち合わせを継続。要望書と逐条案をとりまとめ、ロビー活動を開始。
     
  • 11月9日、民進党環境・原子力部門会議ヒアリングで改正の論点・課題について説明

■ 2017年

■ 2018年

請願提出状況

衆参両院のサイトで請願の提出状況を確認できます。

動物愛護法の改正を求める請願の内容

「動物の愛護及び管理に関する法律」は2012 年に3度目の改正がされました。しかし、依然として動物虐待や劣悪飼育といった問題が後を絶ちません。そこで、この法律の実効性を高め、また、守られる動物種と規制対象になる業種を広げること等によって、人が飼育する国内のすべての動物がより適正に扱われるよう、改正していただくことを請願いたします。

動物福祉の『5つの自由』を盛り込む(第2条)

基本原則に現行法に欠けている「恐怖や抑圧からの自由」「自然に行動できる自由」を追加し、動物福祉を法の理念に掲げる。

第一種動物取扱業の規制を強化・拡大(第二節)

最低限の飼育環境設備の基準を定め、立入を義務化する等、ペットショップやブリーダー、動物園や動物カフェ等の動物取扱業の規制を強化し、動物を適切に扱えない業者や移動展示販売業者等は営業できないようにする。
また対象業種に動物実験施設、畜産関係業、輸送業者等、生きている脊椎動物を扱うすべての業を含める。

特定動物の飼育規制を強化(第26条)

適正に飼育することが難しいライオンやクマ等の特定動物をペット目的で飼育することの禁止等、規制を強化する。

自治体による引取り・収容・殺処分の改善(第35条)

犬猫の定点収集を実質禁止し、駆除目的で捕獲された猫の引取りを原則禁止とする。殺処分方法、収容施設の改善により、収容動物の福祉を向上させる。

繁殖制限を強化(第37条)

遺棄や殺処分、劣悪多頭飼育等をなくすため、犬猫に限らず飼育している動物の繁殖制限をより強く促す。また自治体に地域猫活動支援を義務付ける。

動物実験の代替・削減を強化(第41条)

代替法がある場合にそれを利用することや実験動物使用数の削減を義務とすることで、「動物実験の3R 」に実効性を持たせる。また、代替法の開発・普及を国の責務とする。

虐待防止を強化、罰則を強化(第六章)

殺傷罪の罰則の上限を器物損壊より重くするなど、すべての罰則を強化する。適切な運動をさせない、恐怖やストレスを与える、世話をせず放置するなどの虐待の定義を盛り込むことで取締りや立件をしやすくするとともに、行政による緊急一時保護を可能にする。また、すべての脊椎動物を対象とする。

畜産動物についての条項を追加(新設)

国際的な基準を踏まえた飼育や処分方法に関する基準を定める等、基本的な条項を新たに作る。農林水産省の各機関と連携し、畜産業においても動物福祉が守られるようにする。