11月10日、ナショナルバイオリソース「ニホンザル」の第9回公開シンポジウム 「第3期のニホンザルバイオリソースプロジェクト-さらなる発展をめざして-」に参加してきました。冒頭に、実験用のニホンザルを繁殖供給しているプロジェクトの今についての話があったのですが、交通事情によって聞くことができず、非常に残念です。
後半だけの印象ですが、今回のシンポジウムは、若手で、かつ、あまり侵襲的に感じさせない研究を行っている研究者を選んで、ソフトな印象を与えようとしているのではないかと思います。
唯一動物福祉に関連する話題は、最後の鍵山直子氏の「実験動物管理をめぐる規制の動向:改正された動物の愛護及び管理に関する法律について(報告)」でしたが、主旨は今までどおり、法律の見直しは不要であり、改正をさせないために実験関係者による自主的な取組みが必要だというものでした。成立した改正法についても、基本原則・取扱業・罰則、いずれの点も「大きな影響無し」とのことです。
日本は、関係者同士の横の繋がりが強いとのことで、それによって法改正を阻止することが至上の命題になっているようです。こういう話を聞くと、研究者が何か取り組んでいるとしても、それは法規制をしてほしくない一心のことで、決して動物たちのためではないのだと感じます。
追加情報
動物実験のためにニホンザルを多数飼育して繁殖し、大学などの研究機関に供給しているナショナルバイオリソースプロジェクト(NBRP)「ニホンザル」の終了を求める署名をNPO法人動物実験の廃止を求める会(JAVA)と共同で立ち上げました。[…]