PEACE活動報告ブログ

ヒトと動物のキメラ(9) 作業部会の取りまとめ案、出る

4月28日、動物性集合胚の作業部会の第5回目がありました。第4回の最後のやりとりで、そろそろこの日が最終回になるかと思いきや、まだ次回も続くようです。次は一度親会が開かれ、その後に次回の開催になるとのことでした。

これほどスケジュールが示されない検討も珍しいような気がするのですが、作業部会終了後、親会の議論の様子をみて、署名の提出時期を提出したいと考えています。

この第5回では、前半に培養系におけるヒト臓器創出法の開発についての話がありました。ブタの体内で臓器を作るような方法ではなく、ヒトiPS細胞の培養で臓器を作る方法についてです。驚いたのは、想像以上にこの方法が成功に近づいているように思えたことでした。

肝臓や膵臓など、一部の臓器については、臓器の一部をつくることができ、もうブタの体内で作る方法など研究しなくてもよいではないかと感じられる勢いだったのですが、後半で作業部会の取りまとめ案が出てきてからは、それがすっかりトーンダウンして、やはり他の研究者のやりたい方法を否定するまでの発言は研究者はしないのだなと思ってしまいました。

しかも、とりまとめ案に関する議論では、「動物性集合胚を用いない研究によっては得ることができない科学的知見が得られること」といった制約を変えることも検討したいといった話も出たり、怪しい雲行きの話がいろいろありました。

実験計画については個別の審査を行うことも案として入っていますが、それも現在の届出制における60日以内だと十分な議論ができないまま通ってしまうことになるといった話も出ています。

ただし、動物性集合胚の動物胎内への移植後、どれくらい動物を成長させるかについては、3つの案が書かれており、ア・最大14日、イ・目的となる臓器が発生するまでの期間、ウ・移植される動物の妊娠期間の半分の期間、となっていました。出生まではさせない形になる可能性が高まってきたのは、朗報ですが、母豚の犠牲について考えると、やはり本来このような実験はしてほしくないと感じます。

ちなみに、「動物の妊娠期間の半分の期間」というのは、イギリスの動物実験の法律が対象とする動物の範囲に合わせたものだとのことでした。

このエントリーをはてなブックマークに追加