化粧品の業界団体のアンケート調査結果で代替法については…

日本化粧品工業連合会(粧工連)は、化粧品会社が加盟する全国3つの工業会(東京化粧品工業会、西日本化粧品工業会、中部化粧品工業会)によって構成される業界団体であり、化粧品・医薬部外品の安全性試験の動向にも深くかかわりを持つ団体です。

例えば、粧工連の発行する「化粧品の安全性評価に関する指針」(最新版は2015年版)は、化粧品基準改正申請や医薬部外品承認申請における安全性試験の実施方法等について、業界が作成した指針でありながら、事実上、国のガイドラインに近いような形で目安とされています。

また厚生労働省が順次発出している動物実験代替法のガイダンスの作成にも、粧工連が深くかかわっています。

つまり、この団体が動物実験を行わない方針を打ち出してくれれば、日本における化粧品の動物実験廃止に大きな前進が見られるのですが、残念なら、今のところそのような動きはありません。

その粧工連が今年1月に会員アンケートの取りまとめを公表していたので中身を見てみたのですが、会員企業の動物実験に関する動向がわかるような設問はありませんでした。主に粧工連のウェブサイト等のサービスに関する意識調査であったようなので仕方がないかもしれませんが、せっかく全会員に聞くのであれば、動向を把握してほしかったという思いは持ちました。

しかし、アンケート調査で作ってほしいという要望のあったガイドラインの中に動物実験代替法に関するものがあり、粧工連の見解が書かれていました。厚労省のガイダンス作成に関与しているので、独自のガイドラインは設けないとの回答でした。

それはそれで妥当なことだとは思いますが、化粧品分野での新規開発における動物実験は行わないという方針を早く打ち出してほしいと願います。

参考まで以下引用します。

アンケートで要望のあったガイドライン
動物実験代替法ガイドライン

粧工連の回答、対応方針等
各種の動物実験代替試験法はOECDの場で国際的なテストガイドラインとして順次検討、発行されています。一方、そのテストガイドラインを医薬部外品の承認申請に活用するための厚生労働省ガイダンスの作成については、厚労省、PMDA、粧工連の委員で組織されたガイダンス検討会の場で検討が行われており、粧工連動物実験代替専門部会においては、その活動に積極的に参加しております。従って、粧工連として動物実験代替法ガイドラインを独自に策定することはしていません。なお、例えば、皮膚透過性試験のガイダンスは2016年11月に厚労省から公表されております。

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