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<EU動向>げっ歯類を用いた長期発がん性試験削減に向けて報告書

今年6月、欧州委員会共同研究センター(JRC)のEURL ECVAM(欧州動物実験代替法評価センター)は、EU内の化学物質政策において動物を用いる発がん性試験(がん原性試験)が現在どのように求められているかをレビューした報告書を発表しました。

分野によって求められている枠組みは異なるものの、げっ歯類を用いた2年間の発がん性試験は、あらゆる分野で標準的に用いられています。

しかし、この2年間のげっ歯類を用いる長期発がん性試験は、結果をヒトに外挿するできるかどうかについて不確かであるかもしれない上に、費用が非常に高くつき、時間がかかるなど、多くの理由で、ここ10年ほどの間に疑問が呈されてきています。

さらに、使用される動物の数が多いため、明らかに倫理上の問題があります。この試験分野については、代替となる動物を用いない評価戦略・評価法を求める強い需要があります。

この評価報告書は、発がん性評価を改善し、動物試験への依存を減らすために、規制の現状について分析したものです。

この報告書では最後に、以下のようなことが述べられています。

全体として、ここで行われた分析は、発がん性評価をさらに改善し、動物試験を減らすことを目的として、以下の目的を追求すべきであることを示唆している:

  • 分野間で経験とアプローチを共有し、異なる分野に適用可能かどうかを探る。
  • 技術的に制限があるか、もしくは動物実験が制限されている領域(例えば化粧品や、より低いトン数の層の工業用化学物質)、またはデータギャップが特定されている箇所において、正確な発がん性に関するハザード評価を確実にするための代替アプローチを開発する。
  • 他の毒性試験によって提供される情報を発がん性評価に統合する。

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