東山動植物園が、どこかの大学にルーセットオオコウモリを譲ったことがあるという話があったので、コウモリを飼育している大学を見ている中で、名古屋大学の公表数に驚愕しました。
名古屋大学 農学 コウモリ飼養数(匹・日)
平成28年度 | 1460 |
平成27年度 | 1440 |
平成26年度 | 450 |
平成25年度 | 0 |
平成24年度 | 474 |
平成23年度 | 900 |
平成22年度 | 0 |
平成21年度 | 0 |
平成20年度 | 0 |
平成19年度 | 0 |
年間約1500匹とは一体どんな施設なのか?!
と思ったのですが、これ実は「(匹・日)」となっているのがミソで、実際の飼養数は、4匹とかそれくらいなのだそうです。
公表されているのは、「のべ何日間飼育したか」なので、飼育日数で割らないと実際に飼育した数がわからない仕組みです。
コウモリ4匹を1年間飼育すると、4×365=1460で、確かに平成28年度では数が一致します。
京都大学は計算式まで載っているのでそのことに気が付きますが、名古屋大では何の説明もないので、単純に飼養した数かと思ってしまいます。
なぜこのような、実際使った数のわからない数値を大学は公表するのでしょうか。ある日の飼養数では実態がわからないとのことで、確かにそうだとは思いますが、実験計画の終了報告書では実際に使った数を書かせているとのことなので、その数を足して公表すればよいと思います。
京都大学のブタの場合は、実際の使用数を著しく小さく見せることに成功していますが、名古屋大のコウモリの場合は、恐ろしいほど繁殖していて過密多頭飼育をしているのではないかと誤解を受けることになります。
実際使った匹数の公表に変更してほしいと言ったところ、今後、検討課題にしているとのことではありますが、この現状で、各研究機関で適正に情報公開がなされていると考えることはできません。
その他、コウモリについて:
- 繁殖自体が研究の一部。繁殖は難しいと聞いている。今のところ繁殖は継続。
- 動物商に出すことはあるかの問いには、国の財産なので勝手に出すことはできない。
- 仕入れはどこからかは言えない。実験動物業者なのか、動物商なのかも守秘義務の対象。
- 平成25年は実験を止めたので、数がゼロになった。研究費の関係。
- 計画書は1つ。
- コウモリの種類は情報公開請求してください。
▼写真は記事とは無関係です。