農薬にも「ジェネリック」の波~動物実験に関する動向は?~

昨年10月、下記のパブリックコメントを経て農薬関係で省令・通知の改正がありました。

パブコメを受けて2016年10月31日に出されたもの:

  • 農薬取締法施行規則の一部を改正する省令
  • 「農薬の登録申請に係る試験成績について」(平成12年11月24日付け12農産第8147号農林水産省農産園芸局長通知)の一部改正について
  • 「「農薬の登録申請に係る試験成績について」の運用について」(平成13年10月10日付け13生産第3986号農林水産省生産局生産資材課長通知)の一部改正について

パブリックコメント案を見て、新たに動物実験を求める話のようにも思ったので農林水産省に確認をしたのですが、ふえるような減るような悩ましい話でした。

同じ農薬の成分でも製造方法が変わった場合等に添加物・不純物の量などが変わる場合があり、そういった状況を新たに想定しての改正とのことです。つまり、医薬品と同様、農薬にも特許切れ成分に関する「ジェネリック」の波がきていることを受けての改正です。

現在は農薬の製造方法の変更は認められておらず、変更する場合は新たに登録が必要になっています。つまり、この場合は、あらたに一通りの動物実験をしなければならないことになっていました。

しかし、今回の改定後は、一部の試験を行うだけで登録ができるようになり、インシリコでの予測結果なども使えるようにする。これはむしろ海外と同じような制度にするということ、とのこと。

ただ、これまで製造方法の変更は認められていないので製造方法変更のために新たに登録した例というのもなかったのが実情です。

このルールに変わったことで新たな登録がなされるのかの見込みについては何とも言えないとのことでしたが、ジェネリック普及の動きはあるようで、同じ農薬だが他社が新たに発売するときに新たに動物実験が行われることがおそらく起きてくるでしょう。

ちなみに、上記の「一部の試験」には、現在国際的に要件から外れてきているイヌの長期試験は入っていません。

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