PEACE活動報告ブログ

理研の動物実験委員会は不適切と認定! STAP関連の手続きで

stap細胞 動物愛護の観点から

(下線部追記あり)

昨年のSTAP論文に関する最終調査報告のあとに幾つか理化学研究所に対して質問をしていましたが、先週末に回答がきました。

それによると、小保方晴子元研究員が動物実験従事者として登録されていない期間があり、所内規程に違反していたことについては、後日修正届が出されていましたが、それに対する動物実験委員会による審査結果については、昨年10月24日付けで出された「平成25年度動物実験実施状況等に係る自己点検・評価」において、不適切との評価が既に公表されているとのことでした。

動物実験の自己点検・評価は、文部科学省の指針に基づいて各機関が毎年行うことになっているものですが、この中で、確かに「神戸第1地区において規程に定められた手続きを経ずに動物実験が実施されたことが確認されたため、一部不適正と評価した」と書かれており、別紙2として、「神戸第1地区において実施状況が一部不適正と評価された動物実験実施計画について」との文書が添付されていました。全文はこちらに掲載しました。

「平成25年度動物実験実施状況等に係る自己点検・評価について」との文書は、野依理事長名で出されており、以下の文章も盛り込まれていました。

「神戸第1地区における手続き上の不備を踏まえ、各動物実験計画の実施に関する業務を統括する立場である動物実験責任者に対し、問題事例の情報共有、『研究機関等における動物実験等の実施に関する基本指針』及び所内規程の再周知、徹底を行うとともに、動物実験に携わる者に対しても、3Rを主とした関連指針等及び所内規程の再周知を行い、適正な動物実験を実施するために必要な措置を講じていくよう努める。」

また別紙2には以下のように書かれており、計画書の内容についても、当会からの指摘が認められる形となっています。

「神戸動物実験審査委員会の判断
 当該動物実験報告書(修正含む)に示された動物実験の実施内容は、苦痛度区分及び使用動物数については計画の範囲内であったが、実験目的及び概要の変更は、STAP細胞に関わる新規計画として、あらかじめ申請手続きを執った上で実施する必要があったと判断した。」

昨年の理研からの回答を見る限り、この件については問題なしとして済まされてしまうのではないかと感じていましたが、最終的に不適切との判断が下されていたことは驚きました。動物実験全体から見ればたった1件にすぎませんが、次の動物愛護法改正へ向けて、不適切事例が放置される実績をつくらないよう警戒する向きもあったのではないか?と想像します。

ちなみに、小保方晴子氏が動物実験従事者として登録されていなかったのは、若山氏が理研を去ったのち、小保方氏が笹井研に身を寄せていた頃ですが、この期間に行われたSTAP論文の実験はどれなのかを質問したところ、「CDB自己点検の検証について」のP6において、「笹井研究室では小保方RUL がSTAP 細胞の作製過程をライブイメージングで観察し、その画像を笹井GDが確認した。また、笹井研究室の室員が、論文投稿前に小保方氏が作製したSTAP細胞がin vitroで三胚葉系細胞に分化することを確認した」と書かれている部分が例示されました。理研の回答によれば、「具体的には、前者がArticle論文のFig1f、後者がArticle論文のFig2dになったと考えられます」とのこと。

ただし、この回答ではそれ以外もありうるかどうかがはっきりしなかったため、念のため再確認したところ「絶対に無いとはいえない状況」との回答で、不適切であるとされた実験が具体的にどの範囲かまでは特定できませんでしたが、理研としては、計画書の出ていない期間に実際に実験が行われたという認識であることは間違いないと思います。さらに、若山研から笹井研へ転籍した研究者はいないとのことなので、STAP論文全体に「STAP細胞」作成に関わり続けることができたのは、やはり小保方氏のみかと思います。

既に理研を退職し、ES細胞窃盗について刑事告発されていることも懲戒委員会の動きには影響しないとのことでしたが、不正によって実験動物の不適切な取扱いが起きたことについても、懲戒免職相当の根拠の一つにしてほしいと思います。


3/1追記:回答の不明点についてさらに質問していた事項について2/10に理研から再回答があり、下線部を追記しました。

この実験については、元報告書に1月~3月との記載があるとご指摘いただきました。これは若山氏の在籍期間であり、計画書の期限が来ていない時期にあたります。


平成25年度 動物実験実施状況等に係る自己点検・評価

STAP 理研自己点検1

STAP 理研自己点検2

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