生命倫理サロン「動物を犠牲にしない道は開けるか?」ご報告

17日、東京財団の生命倫理サロンにお招きにあずかり、動物実験について話題提供をさせていただきました。幅広い方々がお越しくださり、いろいろな質問が出て、大変刺激的な会でした。ご来場くださった皆さま、大変ありがとうございました。

当日は、テーマにしていた化粧品や再生医療に限らない話もしてしまいましたが、当たり前のように行われている動物実験というものが、実際にはどのような仕組みで行われているのか、意外に知られていないのかもしれないとも感じました。地道に世論をつくっていく活動を、今後も続けていきたいと思います。

コメントを生命倫理サロンの報告ページに寄せさせていただきましたので、併せてご覧いただければ幸いです。

外部リンク:
第15回「動物を犠牲にしない道は開けるか?〜化粧品と再生医療の動物実験から考える」

 
listmaru 当日の話題提供から

生命倫理サロンでは昨年、市民公開シンポジウム「ブタは日本を救えるか?」が開催されており、その際に、一参加者として手を挙げ、発言をさせていただきました。

日本には動物実験を規制する法律がないこと、また情報開示が不十分であることなどを話し、さらに、動物実験におけるコスト・ベネフィットの比較というのは、金銭的コストと比較する「費用対効果」のことではなく、動物が受ける苦痛と実験から得られる成果とを比較検討する作業のことを指すのだと最後に指摘させていただきました。

17日は、そのことが念頭にあったこともあり、動物実験について情報開示請求を行ってきた資料の中から、1枚、あえてブタの実験の中止例を話題提供として持っていきました。

黄色で強調していますが、術後早期に死亡するミニブタが多く、実験を中止した京都大学の事例です。(画像下へ続く)

京都大学ブタの実験中止

実験が中止された背景には、確かにミニブタ購入の費用の問題があるのかもしれないですが、成果が得られないだけではなく動物福祉の観点からも中止に至ったものと受け止められます。

しかしこの事例については、もっと考えていくと、事前にもっと注意深く検討はできなかったのだろうかと思わざるを得ないものがあります。ミニブタが死んでしまうのは、術後の管理や飼育設備の問題があるためではないかと思いますが、環境が十分でないことは事前にはわからなかったのか。また獣医師の助言や他施設の飼育管理の例などを参考にしなかったのか。倫理委員会はこういう状況を想定できなかったのか。疑問が残ります。

日本では、「動物実験は自主規制で適正に行われている」と言いますが、果たして本当にそうなのでしょうか。対象が動物である場合、やはり安易に使われてしまっている実態がまだまだあるように感じます。コストの高いミニブタですらそうなのですから、マウスやラットはどうでしょうか。

サロン当日、十分伝えきれなかった部分もありましたが、話題提供した一例をご紹介しました。

(S.A.)

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