PEACE活動報告ブログ

北海道が道内の全振興局に通知 これまでの動愛法の運用に誤り!

※写真は本文事例と関係ありません

移動動物園に関する北海道のよくわからない運用…

今年9月、北海道の訓子府町商工会が2日間にわたり業者を呼んで移動動物園を開催しました。例によって広告への登録番号等の掲載義務が守られていなかったのでオホーツク総合振興局に登録状況について問い合わせたところ、この移動動物園は管内の動物展示業者が行うもので、「移動施設(車両)を登録しているから現地での登録は不要だ」というよくわからない説明を受けました。

広告については指導するとのことでしたが、車両を「移動施設」として登録し、業を行う範囲を「○○一円(例えば北海道一円)」などと登録しておけば、○○の範囲内(例では北海道内)どこででも、24時間を超えても、何日でも、業の登録は受けずに営業することができると言うのです。

そんな話は聞いたことがありません。

そもそもブリーダーにしろ露天販売にしろ、他人の土地で勝手に営業する輩に不適切な動物の取扱いが多いので、土地を利用する権原を有していることを確認するように市民が要望し、そのように法改正されたのに、北海道一円で登録しておけば土地の権原の有無などいちいち行政に知らせなくても営業できるなどという制度ができていたら法律が骨抜きです。

確かにいわゆる「改正動物愛護管理法Q&A」(大成出版)に「移動施設」という言葉が出てくるのですが、「移動施設」で登録していようがいまいが、営業が概ね24時間を超える場合は登録を受けなければいけないはずです。(後日気が付きましたが、同書58ページにもはっきりそのように書いてありました。つまり移動施設とは概ね24時間以内の営業を行うためのものになるはず。)

しかし、北海道では違う運用でやっているから道庁に聞いてくれと言われたので、北海道庁とも話しましたが、やはり振興局と同じように言って譲りません。

これはどう考えても法の抜け道ですし、こんなことが全国の移動動物園に広まって自由に営業されたら大惨事です。

環境省から見解 北海道が運用を変更

これは環境省に見解を求めなければいけない…と思い確認したところ、以下のことを確認できました。

  • 「移動施設」という規定は、法・施行規則・細目に記載はない。
  • 「動物の愛護および管理に関する法律の一部を改正する法律等の施行について」(平成18年3月10日付け環自総発第060310001号 局長通知※解説本に載ってます)で移動用の飼養施設について記載がある(但し、移動範囲の変更について例示されているだけ)。
    そのほか、上記「Q&A」(大成出版)や「よくある質問と回答」(環境省が自治体に見解を示している文書)に、飼養施設は固定施設と移動施設に大別できるとの記載がある。
  • 移動施設は「○○県一円」等と申請書に記載し登録することとされているが、登録を受けた所在地(○○県一円)の範囲内にある場合でも、24時間を超えて一定の場所にとどまって業活動を行う場合は、新たに動物取扱業の登録を受けることが必要

ということで、概ね24時間を超える場合は、その場所で登録させるようにという見解が出ました。よかった! (というか既に全国それでやってるんですけどね・・・)

環境省と北海道で相談もあったようで、北海道が今後運用を改め、移動施設であっても概ね24時間を超えて同一場所で営業が行われる場合は、その場所での新たな登録が必要とする旨、全道14カ所の振興局に通知したとのことです。

そこまでやってくれれば、今後は統一されるかと思います。感謝。

ただし、何をもって「概ね24時間」なのかの判断は引き続き自治体に任されてしまうので今後も引き続き全国的に微妙ではありますが、少なくとも北海道ルールが正しい運用ではないことは明らかになりました。

追記:通知が出たのは26日です。また営業のための準備等の時間も含めて「概ね24時間」を超えるかどうかで判断されるとのことです。オホーツク総合振興局によると、今回の業者はいつもは1日だけの営業が多かったそう。今後このようになるということは伝えるそうです。2日間営業は「概ね24時間」を超えた営業と判断されます。

何が移動施設にあたる? 今後どうすべき?

ちなみに、移動施設が何かということについて明文化された定義はほぼないに等しいので何が想定されているかよくわかりませんでしたが、実際に他府県で所在地が「○○一円」になっている事業者を見てみると極わずかで、出張トリミング事業者などでした。
(所在地を「○○一円」にするということは動物の固定の飼育場所がないわけですから、業に供するための動物を飼っていない業種にならざるをえないような気はします。もちろん申請者の住所は別途提出されています。)

シッターや訪問トリミングでは行った先で繰り返し不特定多数に対して営業するということはないかと思いますし(もしあるとしたら、そこは事業所に当たる?)、営業範囲を「○○一円」の登録とすることを可としても法律の考え方と矛盾はないように思います。

一方、移動販売や移動展示では、行った先で繰り返し不特定多数の人に対して業行為を繰り返すのに24時間以内なら登録不要という運用になっているのはおかしいです。

また現状2日間の営業で登録したとしても結局細かいところでゆるくなるので(例えばレプタイルズワールドでも販売する動物ごとの表示義務や取引の台帳など守られていない)、1日の営業を登録させるのではなく、移動販売・移動展示は実質禁止とする方向で法改正したほうが動物の福祉を担保できます。というより、それこそ今するべきことでしょう。

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