PEACE活動報告ブログ

<堀井動物園>動物の過密輸送と長時間放置の件、県から回答

めっちゃさわれる動物園ライオンのリオンくんの情報が広まってすぐ、同じく堀井嘉智氏が経営する個人移動動物園「堀井動物園」について、別の情報提供がありました。

移動動物園開催地への輸送開始前日から夜間、長時間の動物の無人放置です。すでにSNSでは拡散させていただいたところですが(特にFacebookでは2万3千人にリーチ)、檻に動物をギュウ詰め! また、動物が自然な姿勢で立てないような高さのところに入れて輸送しています。

週末やGWなど、次の日に移動動物園があると思われる日は、トラックに動物を積んで、駐車場に一晩おきっぱなし。きゅうくつな状態で、身動きが取れない、餌も水もない。1回だけではなく、何度も何度も、夜に動物が置かれているのを見たことがあるそうです。

一晩置かれて、そのまま移動動物園の開催先までトラックで移動。日中は客にさわられ休めず、夜次の日移動があればそのまままたトラックで一晩中……となるわけです。

【動画】

・屋根が低すぎてポニーの首が上がらない
・ヤギも何頭入っているのかわからないくらいぎゅうぎゅう詰め
・鳥(ハゲコウ、ペリカン)も高さがなく窮屈な状態、特にハゲコウは首が曲がっている状態

また、ほかの方からも、もっと過密なぎゅうぎゅう詰めを見たことがあるとの情報提供もありました。

●要望に対する県の回答

駐車場は移動動物園の飼育場とは離れたところにあります。これまでずっと場所を把握してこなかった滋賀県に対し、住所を知らせ、今後は駐車場の場所を常に把握すること、また抜き打ち検査を含めた厳しい指導監視を行うよう、6月6日に要望しました。

前日の6月5日に、めっちゃさわれる動物園のライオンの件での動物保護管理センターの対応がおざなりに感じられたため、県庁からセンターに指導してほしいという意味あいを込めて、この要望は生活衛生課に対して出しました。(全文はこちら。輸送以外の点については、別記事立てます。不適切飼養全般については、別途、知事あてにも要望中です。)

センターは電話では、駐車場を把握するような法的根拠がないとか、現地へは行っていないとか言っていましたが、15日付で、下記のような回答が来ました。

「駐車場等の一時的に動物を保管する場所について確認し、『第一種動物取扱業者が遵守すべき動物の保管の方法等の細目』に定められた動物の輸送の方法に従い指導を行っていきます。」

堀井動物園は8日にセンターに呼び出されており、その他の問題点も含め改善計画を出すよう指導されていますが、先週確認した時点ではまだ出ていませんでした。

センターはその後、現地を見には行ったそうですが、トラックは置いていなかったとのことだったので、すでに場所を移されてしまった可能性もあります。(未確認ですが、これまで堀井動物園は苦情があると場所を移すということをやってきていると聞いています)

堀井動物園の不適切輸送を見かけた場合、苦情通報先は以下になりますので、よろしくおねがいいたします。ここまでの状態で放置するのは動物虐待につながるおそれがありますので、その場で警察を呼んでください。

【苦情通報先】
滋賀県動物保護管理センター
電話番号:0748-75-1911
ファックス番号:0748-75-4450
メールアドレス:el31@pref.shiga.lg.jp

■家畜輸送にガイドラインはあるか

家畜の輸送についてはOIE(国際獣疫事務局)の福祉規約を反映するガイドライン的なものが日本には存在せず、現在、畜産技術協会が輸送に関する指針を策定中です。対象がどこまでになるかはわかりませんが、策定されれば農水省は家畜の輸送に対して、この指針を守るよう普及していくはずです。

また、業界指針的なものとしては日本食肉生産技術開発センターが「動物福祉と生産衛生を考慮した家畜の積込・積降および家畜の輸送についての指針」というものを作っており、これは牛・豚のみ、生まれてからと畜場までが対象ですが、この指針では「ストレスを少なくするためには家畜あたり一定の面積を確保することが必要である」と明確に記されています。

牛であれば「立っている牛がほかの牛と接触することなくバランスのとれた姿勢を保てる面積が必要」「1頭ごとにシートにより仕切ることが望ましい」、豚であれば「必要面積はブタが楽に横になれる広さ」等となります。

また同指針では、頭上のスペースは、「家畜が上部天井にぶつかることなく自然な姿勢を保持できる高さが必要」となっています。

OIEのコードの場合は、動物が横たわる動物か立つ動物かによって記述を分けていますが、いずれの場合でもバランスよく立てるような十分なスペースが必要だということに変わりはありません。高さについても、自然な立ち位置で頭が天井にぶつからないことは求められています。

身動きできないようにしたほうがストレスが減るなどと主張する動物業者やマニアがときどきいますが、人間でも、身動きとれない満員電車と楽な姿勢がとれる電車と、どちらがストレスがないのか、考えてみてください。都合のよい神話をつくる人たちを信じてはダメです。

●動物愛護法の改正も必要!

動物愛護法上では、展示動物等の飼養保管基準や動物取扱業者が守るべき細目に輸送についての言及はありますが、内容は非常に簡素です。EUの動物輸送規則などに比べると、恥ずかしいレベルです。スペース等にも言及はなく、給餌給水・温度管理ができてないところくらいしか、細目に引っかかってこないかもしれません。

また日本は、法律で一切輸送について触れられていないという遅れた状況があります。

来年に予定されている動物愛護法の改正ではぜひ輸送について盛り込んでほしいと要望中しており、署名も行っています。ぜひご協力ください!

●移動動物園を呼ぶことのある皆さんへ

1日、子どもやお客さんに動物を触らせたいからといって、動物をトラックに載せて連れてこさせることが、どれだけ身勝手なことか、考えてみたことはありますか? 

どのように配慮したとしても、移動動物園は、必ず動物に輸送ストレスを与えます。輸送では、疲労だけではなく、嘔吐、食欲不振、けが(闘争によるものも)、パニック、ストレスによる病気の発症、最悪の場合は死亡などが起きえます。また体重減少も起こります。移動動物園では、輸送距離が長距離になることもしばしばです。

もし、子どもたちに命の大切さを本当に教えたいなら、「お金を払えば動物を連れて来てくれるから」という安易なイベント企画は見直していただきたいです。動物に対する配慮の心があるなら、到底企画できないイベントです。移動動物園という商売のために、ふだん動物たちは狭いところで劣悪飼育されていることも知ってください。

そもそも動物のふれあいでは、動物側の意思を尊重するということを教えていません。教えているのは人間は動物を勝手にオモチャのように扱っていいということだけです。

自然から切り離して飼育下に置いた珍しい動物をなでまわすのではなく、身近に暮らす生きものたちの自然な生き方を観察させたりするほうが、ずっと子どもたちのためになるのではないでしょうか。

これは堀井動物園だけの問題として言っているのではありません。

ただ、東京近郊に来ることのある主だった移動動物園の車への積み方は見ましたが、ここまでひどいのはなかったと思います。でも、ほかも驚くことは驚きます。

ふれあい問題はこちら▼
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