動物愛護法 特定動物

埼玉県・徳島県では特定動物について、所有権は飼い主のまま移送措置命令が出せる!

投稿日:2018年10月23日 更新日:

動物愛護法改正で論点になっていることの一つに、虐待や不適切飼育(ネグレクト)をされている動物を緊急一時保護する仕組みをつくれないかということがあります。飼われている動物をどうするのかという問題があり、処罰や業の取消ができないジレンマもあります。

また、明日いよいよ堀井動物園園長の第二回公判となっていますが、この動物愛護法違反事件では、特定動物の無許可飼育が県のセンターによって黙認され、許可が出てしまうという問題が起きていました。

県が堀井動物園園長に許可を出さなければ、元の持ち主のところへ動物を返すことができたはずです。

こういった動物の行き先の問題を解決するため、どう法改正ができるのか、今、議員連盟の条文化の作業でも検討が進められています。また環境省の動物愛護部会で進められている指針改定のほうの議論では、動物の押収(所有権を奪う没収とは異なり、占有権のみ奪う。所有権は元の持ち主)について検討がなされています。

その際の参考になるかどうかわかりませんが、埼玉県と徳島県では特定動物については移送の措置命令を出せる規定があるので、所有権はどうなっているのか聞いてみました。

その結果、埼玉県も徳島県も、動物の所有権は元の飼い主のまま、ほかの特定動物の飼養・保管許可施設へ動物を動かすことを命じることができるという規定になっていました。

埼玉県は無許可での飼育が発覚した場合、徳島県は、動物が人間の生命に害を及ぼしたとき、もしくはおよぼすおそれがあるとき、移送を命令できます。

どちらも必要な措置だと思います。

また、所有権を奪うことはとてもハードルが高いと言われ続けてきていますので、所有権は動かさずに動物だけ動かすことができるというのは朗報です。

いずれの自治体も、これまでで適用された事例はないかと思いますが、ほかの自治体にはない、一段厳しい規定です。

埼玉県からは、特定動物の所有を禁止する法律ではなく、あくまで飼養・保管に許可が必要なので、場所を移すからといって所有権自体が動くわけではないとの説明がありました。

この規定は、あくまで許可制度が背景にありますし、人間に危害を与える動物という根拠があることは大きいとは思いますが、現行法のもとでも動物の飼育場所を移す命令を出せるケースがあるという意味で興味深いです。

埼玉県動物の愛護及び管理に関する条例


(措置命令)

第十六条
2 知事は、法第二十六条第一項の規定に違反して飼養されている特定動物があると認めるときは、当該特定動物の飼い主に対し、次に掲げる措置をとるべきことを命ずることができる。
一 特定動物を他の特定飼養施設へ移送すること。
二 特定動物を殺処分すること。
三 その他特定動物による人の生命、身体又は財産に対する侵害を防止するために必要な措置

徳島県動物の愛護及び管理に関する条例

(措置命令)
第十七条 知事は、特定動物が人の生命等に害を加えたとき、又は加えるおそれがあると認めたときは、その飼い主に対し、次に掲げる措置を命ずることができる。
一 特定飼養施設を修理し、又は改造すること。
二 特定動物を他の特定飼養施設へ移送すること。
三 特定動物を殺処分すること。
四 その他特定動物による人の生命等に対する侵害を防止するために必要な措置をとること。

全国の条例の特定動物の条項集

私たち署名3団体(PEACEと、JAVA、ARC)では、特定動物について「愛玩・ペット」目的の飼養禁止などを求めています。

PEACEでは、それに先立って全国の自治体の条例で特定動物についてどのような規定があるのか、集めた資料を作成しました。単純な羅列状態で申し訳ないのですが、ご参照ください。

特定動物は、もともとは国の法律に規定がなく、それぞれの自治体で危険動物の条例が設けられていた時代がありました。2006年(平成17年)の法改正で国の法律に盛り込まれましたが、そういった経緯もあって、比較的バラエティにとんだ内容になっているのではないかと思います。

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