『ザ・コーヴ』批判でひとつだけよくわからないのが、「牛や豚で映画作ってみろ」みたいな批判。実は、日本で公開されていないだけで、アメリカ人の方がよほど、肉食批判的な映画をいろいろ作っていると思うんですよね。山ほど肉食ってるのもアメリカ人だから、両極端な国ということだと思うけど。インターネットで全編日本語字幕つきで見られるのは『Earthlings』だけかもしれませんが、いくつかご紹介します。
■『Peaceful Kingdom』
畜産動物を救う人々を描くことを通じて、今の工場畜産の問題点を告発する映画。倒壊した養鶏場からニワトリたちをレスキューする根性とキャパシティには驚きました。この映画もいろいろと賞をとっています。動画はトレイラーです。
公式サイト:http://www.tribeofheart.org/
■『Food, inc.(フード・インク)』
今年のアカデミー賞長編ドキュメンタリー部門にノミネートされて、『ザ・コーヴ』に敗れてしまった映画。別にベジタリアンになろうと言っている映画ではないのに、なぜかこれを見てベジタリアンになる人が増えたそう。食品がスーパーに並ぶまでの仕組みはどういうものなのか。こっちが受賞したほうがベジタリアン増えたかな? (なぜかネット上で見てしまったのですが…日本公開が待たれます)
公式サイト:http://www.foodincmovie.com/

■『Earthlings』
詳細な紹介が、下記のサイトに掲載されています。リンクした動画は、日本語字幕つきフルバージョンです。
「北CAL発 エコ便り」より:
動物の尊厳を問うドキュメンタリー映画Earthlings(アースリングス)
公式サイト:http://www.earthlings.com/
Earthlings with Japanese subtitles from lana on Vimeo.
あとは、すでに日本で公開された『ファースト・フード・ネイション』とか『スーパーサイズ・ミー』とかも、近い部類の映画かな?
ほか、「映画・アニメ」カテゴリもご参考ください。
上映中止で揺れている『ザ・コーヴ』。
日本の野生動物をめぐるドキュメンタリーが登場したと聞いて期待していたのに、正直、最初にトレイラーを見たときには頭をかかえました。こりゃ真面目な批判を放棄して、単なるおちょくりに走ってしまったのではないか? これが日本で公開されたら、どーなるんだろう? と。
実際に全編を見てみてやっと、元イルカ調教師のオバリー氏の人生が縦軸になっていたこともあり、ドキュメンタリーとして評価されている理由がわかったような気がします。アカデミー賞をとる作品とまでは思わなかったですけど。
でも、問題になっているのは、横軸に織り込まれている「盗撮」シーンですよね…。よくもまあ、あんなにお金をかけて堂々と、みたいなやつ。彼らの国では、内部告発にもとづく隠し撮り映像などで、動物実験施設やら農場主やらを法令違反の罰金やら何やらに追い込んだりしているかもしれませんが、正直、その感覚を日本に持ち込まれても理解はされないだろうと思いました。
(日本ではイルカ漁自体は違法ではないし、さらに言えば野生動物としての管理にすら含まれていない。共通理解のための土壌すらないのかも。)
ただ、先日映画館の支配人が取材に答えて、興味深いことをおっしゃっていました。「盗撮」について、「(いけないことだとは思うが)ひとつの目安として、映倫マークがついていますから…」と。
なるほど。そういえば映倫マークの審査基準って、具体的にはどういう内容なんでしょう? 初めて映倫のサイトを見てみました。
映画倫理委員会 http://www.eirin.jp/index.html
検索してみると、『ザ・コーヴ』は、「区分PG12」という指定を受けています。
「和歌山県太地町のイルカ追い込み漁を追ったドキュメンタリー。イルカの補殺とそれに伴う出血の描写がみられるが、親または保護者の助言・指導があれば、 12歳未満の年少者も観覧できます。(1時間31分)」
なるほど。問題はむしろイルカ漁のシーンというのは意外でした。
さらに、「映画倫理綱領」の内容を、ざざっとかいつまんでピックアップするとこんな感じです。
1 表現の自由 (中略)
2 人権の尊重
(1)基本的人権の尊重は映画人の最も大切な責務である。
(2)人間の尊厳を傷つけるような扱いをしない。
(3)男女平等の理念を尊重する。
(4)個人や団体の名誉、プライバシー等を尊重する。
(5)人種や民族、出身、職業による差別的扱いをしない。また社会的弱者および少数者の権利を尊重する。
3 未成年者への配慮 (中略)
4 法と政治
(1)平和と民主主義を尊重し、これに反する軍国主義、テロリズム等にくみしない。
(2)あらゆる国の主権を尊重し、元首、国旗、国歌の取り扱いには慎重を期する。
(3)ゆえなく法令や裁判を否定、ないし揶揄しない。
5 宗教と社会
(1)信教の自由を尊重し、ゆえなくこれを軽侮、中傷し、憎悪をかき立てるような表現は避ける。
(2)人権の著しい侵害にあたらないかぎり、それぞれの国や地域の文化的多様性を尊重する。
(3)著しく反倫理的な行為を容認するような表現ならびに善良な風俗・習慣を乱し否定するような表現は避ける。
(4)動物の生命および自然環境を尊重することの重要さに配慮する。
6 性、暴力、犯罪、薬物などの表現
(1)性表現 (中略)
(2)暴力表現 ― 人命を尊重し、過度に刺激的な残酷描写は避け、詳細 な殺傷描写はしない。観客にいたずらに恐怖感、嫌悪感を与えないよう留意する。
(3)犯罪表現 ― 犯罪を肯定したり犯罪者を英雄扱いしたりしないよう留意する。凶悪な犯罪や非合法の賭博など反社会的な行為を扱うとき、模倣、誘引となる描き方は避ける。未成年者や社会的弱者にかかわる犯罪の描写は最小限にとどめ、殺人、売買春などを美化、正当化するような描写は行なわない。
(4)薬物の扱い (中略)
(以下略)
映倫が「動物の生命および自然環境を尊重することの重要さに配慮する」としていることを知らなかったので、とても驚きました。(おそらくこれは、撮影のためにわざと動物に犠牲を強いたり環境を破壊したりしてはいけないということを言いたいのでしょうけれども、発見です。)
そのほかの基準も、『ザ・コーヴ』が受けている批判を退けているような気がしました。
それでやっと、上映支持の賛同者になろうと思ったんです。(別に、映画の内容がどうこうではなく上映は支持するべきなのかもしれませんが、「あんたは動物目線のバイアスかかってるから何でも見せたいんでしょ」と言われる可能性を考えると、映倫マークという第三者的な評価はありがたく感じます)
http://blog.livedoor.jp/movie_fun_yokohama/
長くなってしまいましたが、反捕鯨・反イルカ漁に対して多くの日本人が口にする、「牛や豚は食べてもいいのか」という言葉。それはそのまま文字通り、ベジタリアンが世間に問いたいと思っていることでもあると思います。ベジタリアンというと洋物臭いけど、菜食は本来、日本では超・保守のはず? 『ザ・コーヴ』に対して日本人が感じる反発が、ぜひ逆方向、ハンバーガーやフライドチキンの排斥運動に向かわないかなぁ…と願っているところです。
先日、地球映像ネットワーク神楽坂で、「サルたちのサバイバル」というドキュメンタリーを見てきました。アフリカ西部で「ブッシュ・ミート」として狩られる野生動物、とくに大型霊長類の問題を追ったドキュメンタリーです。私たちが同情を感じやすい、悲惨なアフリカの霊長類たちの現状を追った第1部から、現代社会の根深い問題に迫る第3部まで、3部構成になっていました。
正直言って、とても考えさせられる内容でした。欧米の動物保護団体の活動家として出てくるカール・アマンさんは、日本にも来たし、アフリカ現地で活動する活動家として、いわゆる先進国では評価は高いと思います。
でも、本当に現地の目で見るとどうなのか。
はっきり言って、WSPAのような白人の動物保護団体が現地でやっていることが、現地ではとてもピント外れになってしまっていて評価されていないという現実が、このドキュメンタリーでは描かれていました。本当にお金を落とすべきところにお金を使っていない、その姿は、確かに私の目にも、甘えた白人のおままごとに映ってしまいました。アフリカにも行ったこともなくこんなことを言うのは本当に失礼だけれども、それくらい衝撃的な内容でした。
興味深いのは、欧米の捕鯨反対やイルカ猟批判に対して日本人が言っていることとまったく同じことを、アフリカの現地の人たちが言っていることです。一瞬、これはまったく日本と同じ状況ではないか…と思ってしまうんです。
ただ、アフリカの森に住む人々が、日本人と決定的に違うのは、自分たちも森とともに滅びゆく民なのだということを知っていることだと思います。文化が滅びるとか、そんなレベルの話ではない。現実に命の危険にさらされ、「絶滅」の危機にある。これは日本とは何かが決定的に違うと感じました。
森のサルたちが狩られるのは、フランス企業の森林伐採によって、現地の人たちの生活が壊されていることが原因です。そのために、狩猟によって手っ取り早くお金を作る手段がとられている。(サルは高く売れるから)
そして、動物保護団体は問題の尻拭いのところでしかお金を落とさず、現地の人々に「獲るな」という・・・。
問題の根は、もっと大きすぎるところにあり、たしかに何をやっていいのかわからない。
もちろん、長い間つながれっぱなしで飼育されるチンパンジー、狩猟によって孤児になる大型霊長類の子どもたち、彼らはどうしようもなく不幸だし、彼らを救う活動も確かに必要なのだとは思います。でもそれだけではいけないのだということを痛切に感じました。
そして。
打って変わって下記の映像は、今日CFTさんに教えてもらった、インドネシアのオランウータン保護の取り組みについての講演です。
この中に、たくさんの孤児たちを救ってきたことに対して、会場から拍手が湧くのだけど、この方が「違う!」といって否定するシーンがあるんです。私も、「サルたちのサバイバル」を見ていなかったら、この方の痛切な表情の意味がわからなかった。そんなことを思いました。
そして、すばらしい森林の回復力。生物の多様性を尊重することによって、人と動物が暮らせる環境の再生を実現させることができるのだと、明るい気持ちになる映像です。
くしくも、結論は・・・現地の人々に利益があること、それがオランウータンの保護につながる、ということでした。
2050年までに商業漁業が不可能になる恐れ、国連環境計画が警鐘
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2727620/5770374
国連環境計画(UNEP)が、大胆な対策をとらなければ2050 年までに商業漁業が不可能になる恐れがあると警告したというニュース。やっと日本でもこういうニュースが日本語で流れるようになったと感じでしょうか。クロマグロで、周りが見えてきた…?
なんだかもう、あえて声高に「ベジタリアンになろう」とか言う必要ないのかもしれないですね。
畜産だって矛盾を抱えているし、今後地球上でもっと工場畜産が拡大すれば、飼料需給はいずれにせよ破綻するだろうし、海は枯渇するし。
そんな気がしてきました。
先日、ニューヨーク在住で活躍する「あしたへの選択(CFT)」のお二方の講演会へ行ってきました。(主催の交流会の皆さんもお疲れ様でした!)
いくつか映像も拝見したのですが、初めて目にしてショッキングだったものをひとつ、ご紹介します。説明しなくても、写真を見ればわかってしまうところが恐ろしいのですが・・・。私もうっかり、この日水筒を持って行かなかったので、その場でペットボトルの水を買ってしまいました。私たちの生活をとても考えさせられてしまいました。
お時間がない方は、クリス・ジョーダンさんのサイトで「Midway Message from the Gyre 2009」をクリックして写真をご覧ください。
http://www.chrisjordan.com/
2009年から、すでに約20匹が被害にあってるとのことです。もう何年も前ですが、この近くに住んでいたのでとても気になっています。当時、自分が虐待猫を保護したこともありました(場所は少し離れていますし、虐待の方法が違いますが)。近隣の方、お気をつけください。情報も求めていらっしゃるとのことですので、サイトをぜひご覧ください。
Tags: 動物虐待
「生卵はどうやって捨てるのが正しい?」という記事があって「はぁ?」と思うと同時に、ドッキリしました・・・。そういえば20年以上前、私も一人暮らしを始めたときに卵を何度か無駄にしました。卵って使い切ろうとするとかなり根つめて食べないとだめなんだ思って、買わなくなって、その後ベジタリアン→ビーガンになっちゃったし・・・忘れていました。そうか、世間では、捨て方に悩むほど捨てられているのか・・・と改めて思いました。
「環境省の驚くべき回答」とありますが、本来、どう考えても質問の方が驚くべき内容です。過去に自分が同じだったこともとても悲しいですけど、これからはこういう大量廃棄が前提の社会も見直されていかないといけないと思います。
http://news.livedoor.com/article/detail/4744365/
HSUSの最新の養鶏場調査ビデオです。鶏たちは命を削って卵を産みます。それなのにさらに、虐待されます。
P.S. 関係ないけど、昔、発泡スチロールは燃えるゴミなのか燃えないゴミなのか清掃局に問い合わせたときの対応を思い出しました。「なんで発泡スチロールが出るの?」とか言っちゃって、どっちなんだか教えようとしないの! それでうっかり「引越しで」とか言おうものなら、「引越しで発生した大量の発泡スチロールは、業者に依頼して」と主張し続けるわけ。「大量じゃないですよ、少しだけ。じゃあ引越しじゃないときはどっちに出すのが正しいんですか?」って聞いても、「引越しなんでしょう?」とか言って、絶対に教えようとしないの!!(怒) 埼玉県U市なら、「なんで卵捨てるの?」という根本的な問いで済ませようとするかもしれない!?
農林水産省が下記のパブリックコメントを行っています。締め切りは4月29日です。
「獣医療を提供する体制の整備を図るための基本方針」(案)についての意見・情報の募集について
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=550001198&Mode=0
Animals Peace Planetとして、あらたに再出発しました。「ハッピー☆ベジタリアンWEB」は、ベジ関連日記コーナーとして継続中です。
Gyaoで無料でやっていたので「タイムマシン」というSF映画を見てしまいました。たぶん、SFとしてはかなりの駄作になるんじゃないかと思いますが、ひとつだけ興味深いエピソードがありました。
未来の地球では、人類は2つに分かれて進化していて、一方の人類は、もう一方の人類に肉として捕食されるために飼われているという設定だったんですね。食われるほうの人類は現生人類に似ていて、食うほうの人類は野獣みたいな感じで、知能も低そうに描かれている。
で、今の人類が牛や豚にしているのとまったく同じことを未来の人類がされちゃっているわけですが、それに対して主人公は衝撃も受けるし、憤っているんですよね。
牛や豚からみたら、野獣みたいな人類のほうが現生人類に似ているはずなんだけどなぁとか、そういう深いことは、食われそうな状況ではやっぱり思い浮かばないですかね~なーんて思ってしまいました。
Tags: 映画

















