「販売」で業の登録をしていないのにテレビで堂々と売る話…

3月16日、日本テレビ系列「ヒルナンデス!」で東京動物専門学校について、随分長い時間とりあげていました。

全国の動物園やペットショップなど、動物関連業界に学生を就職させている専門学校ですが、テレビが映していた「冨里キャンパス」と呼ばれているところは、動物取扱業の登録上は専門学校の施設ではありません。登録上はあくまで、全国の動物園等に動物を納入する川原鳥獣貿易株式会社の施設です。

つまり売る動物の世話を系列の学校の学生にさせ、その学生も飼育係等として送り込む方式。学費も入って動物の世話係も確保でき、なかなか上手い形態といえます。似たことをやろうとして大失敗して多頭飼育崩壊になっていた動物専門学校の施設を知っているので、ビジネスという意味では、ほかから頭一つ出ている感があることは否定できません。

しかし、多種多様な動物が福祉上の配慮に欠ける乏しい環境で飼育されているのは愕然。いわば展示動物の保管場所のようなものですが、こういった仕組みと動物園が一体であることは知っておくべきでしょう。

そして、教えているのはショーなど、動物の調教法。正直、これからの動物園に対応して行ける教育内容なのか?と感じざるを得ませんでしたが、まだまだこれが日本の動物園の求めるレベルなのだろうと思いました。ニーズが違えば、もっと違う教育内容になっているはずです。

■「販売」の区分での登録はしていないのに、堂々と売る話

法令上の問題を感じたのは、一貫して動物専門学校の施設として紹介されているにもかかわらず、ミーアキャットを売っている話が出たことです。

kawahara

学校の動物を一般人に売ることに違和感があったから尋ねたのではないかとは思いますが、「そういうこともやってるんですね」が実に的確な突っ込みです(苦笑)。

川原鳥獣の業務の1つが専門学校の学生受け入れという形式をとっていること自体は問題はないですし、それを表に出さない(どころかキャンパスの住所すら公開していない)のは理由があるのでしょうが、「販売」の区分での登録はしていない専門学校が動物を売っているようにテレビで宣伝するのはおかしな話です。

テレビを見ている人たちは、専門学校が動物を売っていると思ったに違いありません。また、問い合せは専門学校に行くこと間違いなし。

つまり、仲介にはなるが実態として販売業にあたるのではないか?と思い、千葉県に通報しましたが、「売っていない」とのことで、発言に関する指導で終わってしまいました。

ミーアキャットは、幼いころから触って慣れさせ、見世物になるように調教もしていました。そしてペットとしても売る。人と野生動物の関係を考えたとき、主流の教育機関の感覚ならしないことではないか?と感じますが、動物園向け人材育成という狭い世界では通用するのだと思います。

教育が使命のはずの動物園。どれだけ「種の保存、種の保存」と言ってみても、こういった世界と表裏一体です。変わっていくのは難しいだろう……というのが正直なところの感想でした。

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