PEACE活動報告ブログ

ゾウのはな子の常同行動と、雨の日の動物園から考えさせられること

「探偵ファイル」の下記の記事に、当会がアップしている雨の日のはな子の動画のキャプチャ画像が当初使われており、「困惑しています」とTwitter・Facebookに書いた件について、経緯を記しておこうと思います。

結論から言うと、東京新聞への投書を当会が行ったものだと勘違いした批判メールが来た事情を伝え、「探偵ファイル」に対し削除をするか注釈をつけて動画そのものを埋め込むか何らかの対応ができないか相談したところ、迅速な対応をしてくださり、画像は削除になりました。

動画自体はPEACE発足前のもので、詳細な説明をつけないままアップしていたのもいけなかったのですが、動画を掲載していた主旨は、雨の日に井の頭自然文化園のゾウのはな子は放飼場には出されず、狭いバックヤードで常同行動(異常行動)を繰り返しているということを見せるためでした。

といっても、はな子は放飼場に出ているときも常同行動はしていたので、雨の日だからということではなくそもそも飼育自体の問題なのですが、偶然雨の日に撮った映像が「かわいそうなはな子」をよく表していると思ったので、「雨の日」と書いて掲載していたわけです。

しかし、記事は、檻に屋根がなく動物が雨をよけられないことを問題視する投書をとりあげたものですから、どうも「雨に濡れてかわいそうなはな子」と勘違いをされたのではないかと感じ、困惑しました。(はな子のバックヤードは屋根はあります)

また、そもそも新聞への投稿者の方が言っているのは、狭い檻に入れられた中型以下の目立たない動物たちのことのようですから、ゾウを引っ張り出してくるのも違うように思います。はな子は、寒い雨の日は暖房も入れてもらっていたそうですから、その他の動物と扱いに格差があったのは事実で、投稿者の方はそういった格差にも目を向けていると感じます。

しかし、野生動物ですから、雨の日も活動できることは本来は大事でしょう。というより、動物たちに居場所についての選択肢があることが大事でしょう。自然界と同じようにとはいかないところがジレンマでしょうが……。

実際には、コンクリート造りであったり檻であったり、逃げ場がない狭いスペースが基本の動物園ですから、雨だとより一層動物に選択肢がないことがはっきりし、野生動物を飼育すること自体が虐待だと感じられる側面があるのも事実です。現地に行ったことがあれば、投稿者が言っていることも理解できるのではないでしょうか。

雨の日のアライグマ舎。写真だと実際より広く見えるが、狭い。

雨の日のアライグマ舎。写真だと実際より広く見えるが、狭い。

また雨が降っていなくてもコケだらけでジメジメして動物の生態に合っていると思えないような動物園もありますし、日本の気候が遠くから連れてこられた動物に合っているのかも、大きな問題としてあります。

また、記事は一方的に井の頭自然文化園の言い分を述べているように感じますから、その意味でも当会の動画が使われているのは違和感がありました。

現実には、当会で確認した際には、井の頭自然文化園は雨対策はやっていくと述べていました。屋根を作るような大きな工事ではなく、雨の当たらない場所を作るなど、できるところからという意味でしたが、苦情について受け入れられない部分はあるにしても、全く理がないと受け止めているわけでもないと感じました。

おそらくこの件は、雨が動物にとってどうなのか以前に、そもそも不自然な状態で野生動物を飼育していること自体の問題なのではないでしょうか

雨でも晴れでも、動物園の動物は、快適な場所は選べず、することがないのです。

ハクビシン舎。なぜかわいそうに見えるのかを考えると、結局は「不自然」だからではないだろうか?

雨の日のハクビシン舎。なぜかわいそうに見えるのかを考えると、結局は「不自然」だからではないだろうか?

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