ナショナルバイオリソースプロジェクト「ニホンザル」廃止署名

国際マカク週間にナショナルバイオリソースプロジェクト「ニホンザル」廃止へ向けたオンラインセミナーを実施しました

ナショナルバイオリソースプロジェクト ニホンザルの廃止へ向けて オンラインセミナー バナー今年の国際マカク週間は、5月1日~7日でした。

マカクザルの保護や福祉、そして野生環境や人間社会においてマカクザルが直面する多くの課題について意識を高めることを目的とした、国際的なキャンペーン週間です。毎年5月の最初の週に開催され、今年は5月1日~7日が国際マカク週間です。ニホンザルもマカクザルです。
この週間には、世界中の団体、研究者、保護センター、支援者などが集まり、知識を共有し、マカクザルへの敬意を促し、保護活動を応援します。

PEACEでは、NPO法人動物実験の廃止を求める会(JAVA)と共催で、ナショナルバイオリソースプロジェクト(NBRP)「ニホンザル」の廃止へ向けた会員・ボランティア等限定のオンラインセミナーを開催しました。日ごろ活動で連携することのある団体にもお声かけをさせていただきました。

ご参加くださいました皆さま、大変ありがとうございました。活発な意見交換ができ、心より感謝いたします。NBRP「ニホンザル」廃止へ向けて、今後ともアクションを盛り上げていただけたら、うれしいです。

今回は会員・ボランティア等のみに告知するクローズドな勉強会とさせていただきましたが、このセミナーへ向けて新たに調べたこともあるので、PEACEからお話しした部分について、何回かに分けて情報をアップしていきたいと思います。

NBRPニホンザルから供給されたサルを使って書かれた論文の数も減少傾向

NBRPのリソースを使用して行われた研究の成果論文データベースRRC(Research Resource Circulation)で検索すると、「ニホンザル」では382本の論文等が登録されていました。(2026年5月1日現在)

ただし、このデータベースに載っていない論文も見つけていますので、正確な数ではありません。NBRP情報センターによると、NBRPのリソースを使用して論文を執筆した研究者にRRCへの論文登録の義務はないそうです。登録されていない論文について情報提供したので多少、現時点では数が変わっているかもしれませんが、公開年ごとの論文数の推移をグラフにすると、以下のようになりました。

2013年が最も多い年ですが、その後、減少傾向にあることが一目瞭然です。こうした点からも、ニホンザルが将来性のあるリソースとは思えません。

NBRPニホンザル 論文数推移

ニホンザル供給先の機関は非公開だが…
論文でサルの実験を行ったことが示されている機関を集計。
自然科学研究機構と量子科学技術研究開発機構が圧倒的に多い

NBRP「ニホンザル」では、繁殖したサルを供給した先の大学・研究機関がどこかは公表されていませんPEACEとJAVAの連名で出してきた質問書でも、この点について、これまで回答は得られていません。

しかし、NBRPから供給されたニホンザルを使用したことが明らかな論文を調べれば、ある程度はわかるはずです。そこで2021~2025年に公表された論文を調べたところ、NBRPから供給されたニホンザルを用いた動物実験の実施機関は以下の表の通りでした。

(論文には必ずしもNBRP「ニホンザル」から提供を受けたと書かれているわけではありませんが、RRCのデータベースに載っていることから、供給先であることは間違いないだろうと判断しています)

ただし、機関名は動物実験計画書の承認を行った機関でカウントしています。論文にはどこの動物実験委員会が承認したかの記載があり、そこが実験実施機関であることは確実だからです。論文の筆頭著者や責任著者の所属機関とは必ずしも一致しないこともありますが、所属は複数あることも多く、カウントが煩雑なため、あくまで実験実施機関で数えました。

最も論文数の多い機関が生理学研究所の属する自然科学研究機構となっていますが、この研究所は大学共同利用機関法人であり、他の大学の研究者が施設を利用することができる仕組みになっていることには注意が必要です。

論文が有料のため実験実施機関(承認機関)が確認できないもの等はカウントしていません。また、1つの論文で複数機関の動物実験委員会で承認されている場合、全ての機関をカウントしています。(ですので、論文数の計とは一致しません)

動物実験実施機関名 *論文数
自然科学研究機構(含:生理学研究所)

17

量子科学技術研究開発機構

12

筑波大学

7

北海道大学

7

京都大学

6

金沢大学

5

東京都医学総合研究所

5

新潟大学

4

理化学研究所

4

玉川大学

3

国立精神・神経医療研究センター

2

山梨大学2
東北大学2
大阪大学2
産業技術総合研究所1
順天堂大学1
東京大学1
岡山大学1
浜松ホトニクス1
福岡大学1
豊橋技術科学大学1
関西医科大学1

日本全国へサルたち(多くは子ザルたちのはずです)が送られていることがわかると思います。

ちなみに、2025年の質問書への回答では、供給先は日本国内のみとのことでした。

なぜそれを聞いたのか?については、別投稿でご説明します。

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 ナショナルバイオリソース「ニホンザル」については、こちらに記事をまとめています。

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