山口大学のサイトに、同大の先端実験動物学研究施設がAAALAC International(国際実験動物ケア評価認証協会)による動物実験施設認証を更新したという記事が現在も載っています。
しかし、昨年(2025年)2月の時点で、AAALAC Internationalのサイトで認証施設を検索しても山口大学が出てきませんでした。
また、大学が公表していた動物実験委員会の委員についての情報を見ても、肩書が一般人となっている委員が入っていません。
AAALACの認証をとるには、米国National Research Council(全米研究評議会)の『Guide for the Care and Use of Laboratory Animals(実験動物の管理と使用に関するガイドライン)』(いわゆるThe Guide)を遵守する必要があり、動物実験委員会に一般市民を最低1名加える必要があります。これはアメリカの動物福祉法と同様です。
実際にAAALACの認証をとっている他の大学の関係者に聞いたところ、動物実験委員会には動物実験とは全く関係のないバックグラウンドを持つ一般人が2名いるとのことでした。(例えばピアノの先生など)
つまり、山口大学はAAALACの認証をとっているとは思えない状況でした。
それなのにサイトに更新のおしらせが出続けているのはなぜなのか知りたく、大学に問い合わせました。AAALACの認証の有効期限は3年であり、当時、まだ更新されてから期限の3年は過ぎていない時期でした。
また、不思議なことに、大学が公表している動物実験に関する自己点検にもAAALAC Internationalの認証更新についての記述がありませんでした。これは自己点検をサボって定型文で公開しているだけだからかもしれませんが、本当にAAALACの認証は更新されていたのか、疑問にも思いました。
この点について大学に問い合わせたところ、国立大学法人山口大学総務企画部総務課広報係(広報室)から回答が来ました。
1回目の回答(2025年2月 28日)
2023年12月までで認証期間が終了し、更新は行っておりません。
大学内で認証の継続について議論を重ねましたが、これまでの認証期間により施設運営のノウハウが蓄積できていること、それに伴うサービスを維持することを確認した上で、そのような結論に至りました。
やはり認証の更新はされていませんでした。
だったら、更新した旨の告知をサイトから削除するか、現在は認証をうけていないことをどこかに明示するべきだと返信をしましたが、現在も特に何も表記は変わらず、対応はされていません。
ウェブサイトの記載に従えば、2022年3月15日から3年間有効期限があったはずですが、実際には2023年12月で認証期間は終了したのだそうです。
この時系列も疑問です。2018年(平成30年)7月に初めて認証を取得したのですから、3年後は2021年(令和3年)7月のはずです。しかし更新は2022年(令和4年)3月15日付けだとサイトには記載されています。これはサイトビジットの時期の問題があり、認証の完全更新の決定時期が遅れたのかもしれないと思いましたが、このとき更新された認証の開始時期が2021年7月からであっても、2022年3月からであっても、認証期間は3年間のはずであり、期限が2023年12月までだったというのは解せませんでした。
この疑問についても質問しましたが、明確な回答はありませんでした。
当時、先端実験動物学研究施設のウェブサイトではトップページ以外のページを見ることができなかったため、もしかしたら先端実験動物学研究施設自体がなくなったということなのか?とも思ったのですが、そういうわけではないという回答がきました。
2回目の回答(2025年3月7日)
なお、当施設のウェブサイトで見れないコンテンツは、学内者限定とした内容となっているため学外の方には公開していないコンテンツとなります。
認証に関すること及び当施設ウェブサイトの各コンテンツの公開設定については、東様から頂きましたご意見を参考にさせて頂き、公開内容を精査して検討してまいります。
AAALACインターナショナル(国際実験動物ケア評価認証協会)による動物実験施設の認証は、もともとはアメリカの民間の基準をもとにできた制度が国際的な認証に広がったもので、動物実験を行う人たちの団体による動物実験施設の「優良」認定制度のような[…]





