袋に入った金魚

アメリカ:コネチカット州が金魚を景品にすることを禁止

お祭りやイベントの景品として生きた動物を与えるプレゼント企画などは、動物福祉上の懸念から世界的にも広く問題視されています。日本でも、これまで繰り返し問題になってきました。

アメリカでも、ひよこ、アヒル、ウサギ、カメ、金魚などの動物がゲームの賞品として配られてきたそうですが、ほとんどのゲーム参加者は生きている動物を飼う準備ができているわけではありません。不適切な飼い方をされたり、数日以内に死亡させたりすることが、やはり問題になっているそうです。

アメリカ:コネチカット州が金魚を景品にすることを禁止

そのような中、2024年、コネチカット州は、消費者保護法を改正することにより、金魚をカーニバルや見本市の景品として使用することを禁止しました

改正前も「動物、爬虫類、鳥類」を景品として使用することは禁じられていましたが、この表現があいまいとされ、魚類については禁止されていないと解釈されてきたそうです。魚も動物であるにもかかわらずです。2024年10月からは、金魚を含む魚類も禁止が施行されています。

このことを解説したALDF(Animal Legal Defense Fund、動物の法的擁護基金)の記事を読むと、日本の縁日等の金魚すくいと似たような問題がアメリカでも起きていることに驚かされます。

Animal Legal Defense Fund

While a positive step forward, Florida’s new law could be st…

 

アメリカ:ペンシルバニア州も動物景品禁止

アメリカでは、ペンシルベニア州も、カーニバル、見本市、ゲームなどで生きた動物を景品に使うことを禁止しています。ただし、魚類が除かれているのは残念です。

1994年に、フェスティバルやカーニバルなどのゲームで生きた動物を景品として配布することが原則禁止されましたが、「動物そのものではなく、動物と交換できるクーポン券(引換券)を景品にする」という抜け道があったため(!)、それを塞ぐために、1998年、さらに規制が強化されました。2017年、動物虐待関連法の改正に伴い、現在の条文(5547条)の形で改めて整理され、施行されています。

ヒヨコやウサギの子を染色して販売することも禁じられており、どこの国でも似たようなことをしてきたのだなと感じます。また、ウサギは生後2か月未満を売ってはいけないことになっています。

2025年ペンシルベニア州統合・非統合法令集
第18編 – 犯罪及び違反行為
第55章 – 暴動、秩序紊乱行為及び関連犯罪
第5547条 – 生きた動物を賞品として提供することの禁止

(a) 一般原則 – いかなる者も、魚類を除く生きた動物を、抽選、宝くじ、コンテスト、懸賞、その他ゲームの賞品として提供し、または提供を申し出てはならない。抽選、宝くじ、コンテスト、懸賞、その他のゲームを実施する者は、魚類を除く生きた動物を、抽選、宝くじ、コンテスト、懸賞、その他のゲームの運営に関連して販売し、または販売を申し出てはならない。

(b)家禽またはウサギに関する特定の行為の規制 ― 生後1か月未満のひよこ、アヒルの雛もしくはその他の家禽、または生後2か月未満のウサギを、ペット、玩具、おまけ、または景品として販売、販売の申し出、交換、または贈与してはならない。また、ひよこ、アヒルの雛、その他の家禽またはウサギの自然な体色を着色、染色、染付、または、その他の方法で変更してはならない。ただし、この項は、商業的な繁殖および飼育を目的としてひよこ、アヒルの雛、その他の家禽またはウサギを販売する事業に従事する者が、適切な施設において販売または展示することを禁止するものと解釈してはならない。

(c)例外 ―

(1)本条は、農務省が後援または認可する農業、教育または職業訓練プログラムに関連して贈与または販売される家畜には適用されない。

(2)農務省は、本項に基づく生きた動物の提供に関する条件及び、要件を定めるために必要な規則及び規制を制定するものとする。

(d)罰則―この条項に違反した場合は、250ドル以下の罰金刑に処せられる略式犯罪となる。

参考

イギリスでも広がる禁止

イギリスでは、スコットランドが全面的に禁止する措置を長年実施しているとのこと。

イングランドとウェールズでは、16歳未満の者への動物の賞品贈呈は、成人同伴の場合を除き禁止されていますが、それだけでは十分ではないため、RSPCA(英国王立動物虐待防止協会)が「ペット景品禁止キャンペーン」を通じ、私有地と公有地の両方における全国的な全面禁止を求め、積極的に活動しています。

その結果、ウェールズでは、22ある地方議会のすべてで動物の景品を禁止しているとのこと。またイングランドでも、既に140以上の自治体がこの慣習を禁止していますが、まだ多くの自治体が行動を起こす必要があるとRSPCAは書いています。

RSPCA

Goldfish and other animals are still being given away as fai…

動物愛護法も改正を!

私たちの動物愛護法改正案では、「動物を譲渡す者は、譲受ける者が適正飼養できることを確認すること」と義務付けることを求めています。これにより、景品、抽選、プレゼントなどの譲り渡し手段が不適切であることを法的にも担保したいと考えています。

また、「動物販売業者の責務」(第8条)の対象を、販売業者だけではなく動物を譲渡する者全般に拡大することを求めています。

企業やイベントの企画者・主催者は、動物を娯楽として利用するのを止め、不必要な苦しみを防ぎましょう。
また消費者は、そうした企画を見かけたら抗議の声を上げましょう。
動物は景品ではありません。
関連記事

7月中旬に大阪市平野区の杭全神社のお祭りで、「ハムスター釣り」なる露店が出ていたことが話題になっています。当会でも7月14日の朝にTwitterでツイートを見かけ、「無登録の違法業者では?」と思い、警察と大阪市の動物愛護行政に通報を行い[…]

IMG
関連記事

2015年6月19日アップ2021年2月25日修正2014年夏、ハムスター釣りが「動物虐待だ」として話題になりましたが、そもそもあのときの露店は、第一種動物取扱業の登録を受けずに営業しており、違法状態でした。営利目的[…]

袋に入った金魚
最新情報をチェックしよう!
NO IMAGE

動物の搾取のない世界を目指して

PEACEの活動は、皆さまからのご寄付・年会費に支えられています。
安定した活動を継続するために、活動の趣旨にご賛同くださる皆さまからのご支援をお待ちしております。

CTR IMG
Social media & sharing icons powered by UltimatelySocial