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パブリックコメントに意見を送りました(特定動物関連)

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動物愛護法 施行規則改正 パブリックコメント

動物愛護法施行規則等改正のパブリックコメントの対象(2)について、以下の意見を送付しました。


動物の愛護及び管理に関する法律施行規則等の一部改正(案)の概要
(特定動物関連)

<該当箇所>
(1)飼養・保管許可申請(施行規則第 15 条第2項、同条第4項及び様式第 14)
①施行規則第 15 条第 4 項第 3 号中の「主な取扱者」を「取扱責任者」に変更する。

<意見内容>
取扱責任者の要件として、飼養許可を求める動物種(もしくは近縁種)に関する飼養経験を必須とする旨を追加する。申請にあたっては、飼養経験歴の記載(場所と飼育に係わった期間・延べ時間数)を求める。

<理由>
死亡事故のあった八幡平クマ牧場では、クマを扱った経験のない者に経営が譲られていたことも、不適切な飼養実態が継続していた要因のひとつであったと考えられる。特定動物を安全に扱うには、その動物種のもつ危険性を理解するだけではなく、生理生態、習性などに広く精通している必要があり、「取扱責任者」に対して一定の飼育経験を必須条件として求めるべきである。

また、個人による特定動物の飼育は徹底して制限されるべきであり、すでに飼養許可を持っている施設において飼育経験を積んだ者に限り新規の飼養許可をとることができるとすることで、一定の歯止めをかけるべきと考える。

なお、申請にあたっての記載事項としては、飼育を経験した場所と飼育経験期間のみならず、延べ時間数を算定させるべきと考える。(例えば、週1回のボランティアと常勤職員では修練度に違いがあるため)

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<該当箇所>
(2)繁殖制限措置(飼養保管細目第3条4号)
不妊去勢措置や同種雌雄個体の隔離等、「繁殖を制限するための適切な措置」の具体例を追加する。

<意見内容>
具体例を追加するだけではなく、「繁殖を制限するための適切な措置」を講じるべき対象をすべての特定動物とし、繁殖を行う場合には繁殖計画の提出を義務づけるものとする。

<理由>
危険な動物の繁殖が自由に行える状況は問題であり、繁殖については原則行えないものとし、繁殖計画を提出した者だけが行える制度とするべきである。また、将来的には、繁殖計画の妥当性の判断基準もつくり、妥当でない場合は許可しないような制度をめざすべき。

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<該当箇所>
(5)飼養又は保管の方法(飼養保管細目第3条)
施行規則第 20 条第4号の環境大臣が定める飼養又は保管の細目として以下の事項を追加する。
① 檻の柵のさびや金網の破れ等の経年劣化による飼養施設の破損により特定動物の逸走を容易にする事態が生じていないか、飼養施設の状況について週1回以上確認すること。

<意見内容>
「週1回以上」を、「1日1回以上」とする。

<理由>
施設等の破損は、あるとき突然生じる場合も多いと考えられるので、週1回でもよいとするのでは不十分。毎日の確認を必要とするべきである。
また、続く②では、屋外の擁壁式施設について「飼養施設の状況について1日1回以上確認すること」としており、求める回数に差をつける必要はないと考える。

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<該当箇所>
特定飼養施設の構造及び規模に関する基準の細目

<意見内容>
特定動物の飼養施設に最低限必要な要件として、下記の条件を盛り込む。(ただし、移動用施設を除く)
・動物が、歩き回る・飛ぶなどの自然な行動を発現することのできる、十分な広さを有すること。
・動物の生理生態、習性等に応じて、必要な構造や用具をそなえていること。

<理由>
特定動物には体が大きい動物種も多く、単に逸走させないことのみに主眼が置かれた場合、往々にして施設が極端に狭くなってしまうことがある。また、特定動物はすべて本来野生動物であり、捕食などのために広範囲を移動していることなどを考え合わせれば、最低限の行動の自由が確保できないような狭い施設での飼育は許可されるべきではない。

また、種の特性に応じて、身を隠す場所、登る場所、巣、止まり木など、必要な構造や用具をそなえ、福祉に配慮する必要がある。動物のストレスを軽減することは、人の安全にもつながるはずである。

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<該当箇所>
特定動物の飼養又は保管の方法の細目 
第三条 一

<意見内容>
●営利・非営利を問わず、飼養許可施設以外の施設で展示を行う場合は、その施設も飼養許可を得なければならないものとするべき。
●「業による展示」であればすべて「逸走防止措置の適用除外」を受けられるとするのではなく、認められない場合についても、環境省が目安を示すべき。
・重大事故を起こした場合、起こす可能性がある場合
・希少種の保護等、環境省の所管するその他の政策との整合性がない場合
・動物の安全、健康の面から不適切と考えられる場合 など

<理由>
●許可を受けていない簡易な檻で特定動物を展示することは問題だと考えられるが、犬の獣猟競技のために各地へクマを連れて行って使用するケースや、一部の移動動物園などでは、「逸走防止措置の適用除外」の届出によって飼養許可自体を免れており、安全性に疑問を感じざるを得ない。これらのケースでは、当日の指導監視も行われない。
許可を得られないような施設での一時的な展示行為は、営利・非営利を問わず不可とするべきで、それによって自治体間の特定動物の移動を減らせば、行政の事務手続き量も減らすこともできる。

●重大事故を起こした業者にも逸走防止措置の適用除外が認められるのは問題であり、認められないケースも逆に示すべきである。
ゾウの背中に人を乗せるサービスも、この適用除外の届出によって行われているが、特定動物を客と直接触れ合わせることができるという点では重大事故を起こす可能性はあり、届出のみとする制度が妥当とは思えない。「業による展示」であればすべて対象となる第三条第一項の規定は見直すべき。

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今回のパブリックコメントの対象ではありませんが、以下の意見を併せて提出させていただきます。

<該当箇所>
第33回中央環境審議会動物愛護部会
資料3-2「特定動物リストの見直しについて」

<意見内容>
ボアコンストリクター(ボア属)について、「また、これまでに重傷・死亡事例もない」としている部分を削除する。
また、特定動物の指定リストからボアコンストリクターを削除しないこと。

<理由>
アメリカでは、2010年にネブラスカ州でボアコンストリクターによる死亡事故が発生したと一連の報道がされている。(死因は、首から肩を締め付けられたことによる窒息死)

日本でも、過去には逃げ出したボアコンストリクターに足を巻きつかれたことによる事故事例があり、特定動物の指定からボアコンストリクターを外すべきではない。

ある程度の長さのボアコンストリクターが目撃された場合、実際警察に通報が行っており、飼育者が誰であるか把握しておく必要がある。規制緩和をすれば飼養者がふえ、逸走・遺棄が増加することも予想される。

以上

(2012年12月12日掲載)

参考リンク:
ボアコンストリクターによる死亡・負傷事故報道事例集

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