動物を捨てることについては、旧「動物の保護及び管理に関する法律」(現在の「動物の愛護及び管理に関する法律」)ができた当初から罰則がありました。
すなわち、日本においてももうずいぶん長い間、法律の上では「動物の遺棄=犯罪」であったわけです。けれども現実には、市民も警察も、それが犯罪だという扱いをしてこなかったのではないでしょうか。捨てられた動物には、多くの場合、死が待っているのが現実です。野垂れ死にをしなくても、捕獲や、所有者不明の持ち込みによって行政の殺処分の対象となったり、外来種として駆除されたりします。
飼っている動物を捨てない―この基本的なことについて、いま一度考えてみてほしいと思っています。

ここで言う「愛護動物」とは以下の動物をさします。
すなわち、人が飼ういわゆる「ペット」を捨てる行為は、明確に犯罪行為です。
検挙もされています!
「動物が捨てられていても警察は動かない」というのが社会通念となっているような一面もありますが、現実には逮捕や書類送検もされています。たとえば下記のような報道が今までにありました。
「動物を捨てても検挙されない」と考えるのは間違いです。
- 宮崎市の保健所職員が猫を山中に遺棄したとして書類送検(2008年2月)
- ペットとして飼っていた猫22匹を置き去りにして捨てたとして、岡山県警倉敷署が女性を動物愛護法違反(遺棄)容疑で逮捕(2006年8月)
- 福岡県宮若市の公園で、衰弱した犬や死骸(しがい)が大量に見つかった事件で夫婦が書類送検(2006年6月)
- 店を始めようと飼ったが金がなくなり犬18匹を捨てた男女が神戸市で逮捕(2006年7月)
- 熊本市内の公園に「のうなしタケべ」などとスプレーした牛を遺棄したとして男性8人が書類送検(2002年5月)
- 引っ越しの際に飼い犬の親子3匹を公園に捨てたとして、大阪市鶴見区の主婦が書類送検。子犬が戻ってきて発覚。(2003年9月)
- 引っ越しの際に飼い犬を置き去りにしたとして、岡山県警児島署が男を逮捕(2001年6月)
- 自宅で飼っていた雄のダルメシアンの成犬を北蒲笹神村に捨てたとして新潟県水原署が男を書類送検(2001年6月)
このほかにも、動物愛護法違反(遺棄)の疑いで捜査されているという事例であればさまざまな動物の例が報道されています。
また、下記の環境省の資料12ページから13ページにも過去の検挙事例が掲載されています。
http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/arikata/h16_02/mat02.pdf
行政による取り組み
最近では、地方自治体が動物の虐待・遺棄は犯罪であることを普及啓発するためのポスター・チラシ・プレートなどを作っている場合があります。
自分の住んでいる自治体の動物愛護行政へ問い合わせ、そういったツールを取り寄せて活用する、もしくは作ってもらえるよう要望するというのも、動物の遺棄を減らすためにできることのひとつではないでしょうか。

▲大阪府の動物愛護週間チラシ
警察との連携
子猫などの遺棄現場に地元の警察署が、「動物が遺棄されました。捜査中です。情報提供をお願いします」と掲示をするだけでも、今後の抑止力につながります。
まだそういった対応をしてくれる警察署は多くないとは思いますが、まったく行われていないわけではありません。
犯罪に対して全国一律の対応でない現状には問題があると言え、今後一層市民からの働きかけが必要な部分だと感じます。
そもそもなぜ動物を捨てるはめになるのか
飼育しきれなくなったという場合ももちろんあるかとは思いますが、子猫の遺棄の多さをかんがみるに、やはり繁殖制限ができていないことが根本の問題としてあると思います。
子どもが生まれないよう手術をすることができる―このことを広めていく必要がまだまだあります。
Link:環境省冊子「あなただけにできること 動物の繁殖制限」
Link:不幸な犬猫をなくすネットワーク
外来生物遺棄防止キャンペーン














