環境省が平成30年度版の「動物愛護管理行政事務提要」を公表。前年度の統計などが掲載されています。
犬以外の動物による人身事故状況(都道府県・指定都市・中核市)を見ると、一番多いのは猫ですが、そのほかの動物では展示動物が多いので書き出してみました。
事故といってもあくまで、自治体が情報を把握したものだけですが、ふれあい移動動物園等でも事故が起きていることがわかります。
(➡以下は、わかる範囲で補足です)
抜粋
群馬県
動物園内・ゾウ展示場において飼育作業中の飼育係員が、雌ゾウを戻すために号令と用心棒で軽く怒ったところ、近くにいた雄ゾウが走り寄り、鼻で倒して右前肢で腰のあたりを踏んで転がす事故が発生したもの。
➡群馬サファリパーク(報道あり)
東京都1
獣舎にニシゴリラを戻す際に、もみ合いとなり、咬みつかれ、別のニシゴリラに突き飛ばされた。
➡上野動物園(公表あり)
東京都2
リスザルに触れようとしたところ、あごに咬みつかれた。
神奈川県
ハリスホークを放し飼いしている間に、登下校中の小学生にぶつかり額に怪我をさせた。
新潟県
サルは加害者宅作業小屋脇に設置された檻にて飼養。被害者が檻の近くでサルを見ていたところ、サルが檻から出て襲いかかった。特定動物飼養申請では、檻の施錠は南京錠としていたが、南京錠が故障し、番線が外れていた模様。
京都府
展示用のウマに手から餌を与える際に子供が咬まれたもの。事業者に対し再発防止策を講じるよう指導。
大阪府
展示業者がイベント会場でサークル内に展示していたヤマアラシに、イベントに訪れた観覧者が手を出して刺されたもの。
➡堀井動物園の移動動物園
島根県
自宅にアライグマが侵入しているとの連絡を受け、専門員が向かった。通常は箱罠を仕掛けるが、下駄箱下に入り込んでいることを確認したため、捕獲用ワイヤーにて胴体部分をくくり、捕獲。箱罠に入れる際、アライグマが暴れた。
札幌市
飼育員の研修として、手渡し給餌をしていた際にチンパンジーに腕をつかまれ、引っ搔かれた。
➡円山動物園(公表、報道あり)
下関市
第一種動物取扱業展示業のふれあいコーナーにおいて、展示中のブタに客が咬まれたもの。
➡下関ボートレース会場で行われた移動動物園。競艇場によると2018年3月24~25日の開催での事故との回答で、イベント会社アド通信社によると阿蘇の業者とのこと。下記の案内の業者。黒豚が咬んだもので、ケガは縫うほどであったとのことです。業者は、やはり来園者の動きを見ていなかった。どこの移動動物園も同じです。
久留米市
リスザルの檻に手をかけてリスザルが餌と間違えて咬んだ。
➡久留米市の鳥類センター。去年10月。檻に手をかけた0歳児の右手が咬まれ、泣きじゃくって治療できなかった。ガーゼなどを渡して病院に行くように言った。その後週1回、状況を確認、経過良好との記録あり。久留米市動物管理センターは、状況確認しただけで、来場者をサルの檻に近付けないように等の指導はしていない。リスザルへの餌やりは今でも行われている。
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