▼だいたい、動物園がカワウソと握手だの流しカワウソだのを始めるから、ペットブームになる。動物園・水族館業界は、どう落とし前をつけるつもりなのか?(市川市動物園 2014年 ※写真は記事とは関係ありません)
コツメカワウソを6月にタイから密輸したとして、警視庁が10月24日、男2人を外為法違反容疑で逮捕していたという報道がありました!
記事によれば、52歳の男Mがタイからコツメカワウソの子ども3匹をキャリーケースに隠して航空機に持ち込み、成田空港で22歳の男Yに引き渡した。この22歳の男が、カワウソカフェの「コツメイト」に売ろうと、6月23日に瀕死の2匹を持ち込んだそうです。すでに2匹は回復しているようですが、TBS・Nスタによれば「タイから成田空港までの飛行時間は約6時間、3匹は睡眠薬で眠らされていた」。酷い話です。
しかも残り1匹は行方がわかっていない。
ペットのカワウソの動画をもてはやすような風潮が、コツメカワウソを苦しめています。
テレ朝newsによると「警視庁は背後に密輸組織があり、他にも関与した人物がいるとみて全容解明を進めています」とのことですが、ぜひガツンガツンに調べてきっちり摘発いただきたいものです。
今回の2人(MとY)については既に11月14日に同法違反罪で起訴とありましたので、裁判期日を問い合わせたところ、教えてもらえました。ぜひ傍聴して、コツメカワウソの敵がどんな連中なのか確かめましょう。
場所:東京地方裁判所532号法廷
報道によれば、ほかにもコツメカワウソが羽田空港から持ち込まれそうになる事件が10月にあったとのこと。警視庁には本当にがんばっていただきたいです。この事件では、税関職員が5匹発見し、2匹はすでに死んでおり、さらに2匹もすぐに死んだとあります。
表に出てこない分も含めれば、相当な数のコツメカワウソの子どもが密輸によって死んでいることでしょう。密猟で親を殺された時点で子どもの命は死の危険にさらされていると言えますが、過酷な空輸を経て、たどり着いた日本でも最悪な飼育環境しか与えられない。
かわいい、かわいいと野生動物を消費するようなことは、あってはならないと思います。日本は、これまで何度も過ちを繰り返してきているのですが…
追記
裁判は、その後、初公判でYのみ即日判決、第2回公判でMの判決が出ました。