論文紹介『行動基準を用いた爬虫類の福祉の評価』~狭いのはダメ

2016.4.30追記:下記の論文の全文日本語訳を掲載しました。ご活用ください。


英国獣医師会(British Veterinary Association)誌「In Practice」に爬虫類の福祉に関する論文が載っています。

表1は、監禁ストレスに関する行動の徴候の一覧です。

また図7は、よく日本でも見かけるヘビのプラスチックケージ展示ですが、「ヘビはまっすぐな姿勢をとる必要がある」と書かれています。腸の不快感を軽減するためにまっすぐになれるケージが必要とのことです。

過密飼育についても、日本でもよく見られるような写真が問題事例として挙げられていました。

また、以下のようなことがはっきり書かれています。重要な点なので、一部ですが翻訳をしました。

空間への考慮

多くの爬虫類は、ペット取扱業者やマニア、情報不足の飼い主等から伝えられる間違ったアドバイスのために、非人道的で誤った、小さなケージで飼育されている。爬虫類の多くは狭い環境で「より安全だと感じる」から「じっとしていてスペースを必要としない」と、一般に誤って理解されているのである。これを正当化することは、爬虫類を「ケージのペット」として販売促進しようとしている人々の便宜には合うかもしれないが、科学的かつ倫理的に誤りである。

爬虫類も他の動物と同じように自発的に撤退することができるシェルターを必要とするが、重要な点は、動物が必要を感じ、自発的にそうするときに「隠れ場所」を探すということである。限られたスペースを動物に強要するのは、生物学的には罠で身動きさせなくさせるに等しい。

日本では、行政官も「爬虫類は狭いスペースで落ち着くから身動きできないスペースでもよい」といった神話を信じています。どう考えても行動の自由は必要であり、身を隠したいときに隠れるのが動物のはずだと言ってきましたが、まさにその通りのことが書かれていたので驚きました。日本でも認識が改善されることを切に願います。

 
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