大学入試センター試験の「生物」で、人クローン規制法によって禁止されている行為(動物の胚に人間の細胞を入れてキメラ動物を誕生させる)がまるで合法であるかのように堂々と出題された件について大学入試センターに要望を送りましたが、その件について6月27日付けで回答がありました。
慎重にチェックするとの回答なので、当会からの指摘(出題内容が違法であること)については認めています。
「複数の委員会」がどの委員会を指すのかは不明ですが、大学教員が他分野の法令や倫理問題に詳しいとは限らないですから、きちんとコンプライアンスチェックができる体制をつくるべきだと思います。
独立行政法人大学入試センター試験・研究統括官
大塚雄作
平成27年度大学入試センター試験試験問題に関する照会について
「生物」第6問の御質問について,下記のとおりお答えいたします。
このたびは,貴重な御意見をいただきありがとうございます。
記
大学入試センター試験問題の作成に当たっては,複数の委員会等が異なった視点から点検を行うこととなっています。これまでも教育的に公正な立場で出題するよう配慮してきましたが,御指摘の点も踏まえ,今後とも慎重にチェックしてまいりたいと考えます。
試験問題作成の委員の氏名公表については,委員の皆様への様々な働きかけが行われることや,歴代委員の構成,専門分野等から今後の出題傾向や次期委員が推測される可能性があること等により,大学入試センター試験の適正な実施に影響を及ぼすおそれがあるため,現在のような方法としております。
ご理解のほど,よろしくお願い申し上げます。