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STAP細胞論文の動物実験計画書~理研の回答と再質問書

2014年6月14日UP

理化学研究所発生・再生科学総合研究センターのSTAP細胞研究において、動物実験計画書の承認が行われていない期間に実験が行われたと考えられたため、理研に対して質問書を送付していましたが、このたび、理研から回答が返ってきました。

PDF 理研からの回答書

この回答書で理研の言っていることを時系列で並べると以下のようになると思うのですが、計画書の承認を得ないで実験がされたことについては、特段の説明がなく、私たちにとって納得のいく回答ではありませんでした。

STAP時系列

また、若山氏が理研を去った後、笹井氏の実験計画の実験従事者として小保方さんを追加する届の提出を失念していたなどの説明がありましたが、実際には計画書が提出されていなかったのに、後から他の計画書を引っ張り出してきて、「STAPにも使える実験計画だ」と言い訳しているように感じられてなりません。

苦痛度の記載については「ミス」とのことですが、訂正されていることの証明となる文書の写しの添付はありませんでした。

そのほか、確認できるような書類が示されていないので、再度の情報公開請求をしなければならないのかの確認の意味も含め、理研に対して再質問書を送付しました。全文を以下に掲載いたします。

<これまでの経緯>

ちなみに、理研が回答書で計画書に番号を振っていますが、それぞれ該当する計画書は以下の通りです。再質問書で使っている番号も同一です。

(i)
PDF 「核移植によるクローン個体作出方法の検討並びに核の初期化機構の解明」
(ii)
PDF 「生体内・生体外ストレスによる体細胞リプログラミングおよびそのメカニズムの解明」
(iii)
「マウス初期胚からの神経前駆組織の培養とトランスジェニック動物等による神経分化制御遺伝子の機能解析」
(※小保方さんが責任者もしくは従事者に入っているもののみを開示請求したため、開示されていません)
(iv)
PDF 「生体内・生体外ストレスによる体細胞リプログラミングおよびそのメカニズムの解明」


2014年6月13日

独立行政法人理化学研究所
総務部総務課 御中

STAP細胞論文に関する発生・再生科学総合研究センターの
動物実験計画書について再質問書

 私たちがお送りしました質問書に対し、丁寧なご回答をお送りくださり、大変ありがとうございます。動物福祉および3Rの原則の徹底に努めていただけるとのことで、感謝しております。また、実験計画書の承認を経ないで行われている実験がないかどうかの実態調査等についても、ぜひご検討いただければ幸いです。

 ところで、いただいた回答に関してですが、特に大きな疑義であった幾つかの項目について、実際のところがわからないものがございました。また、私たちの解釈で間違いないか確認をしたい点もございます。つきましては、再度以下の点について質問をさせていただきたく、本書面を送付いたします。

 また、何点か書類を見せていただきたい旨書いておりますが、お示しいただけないものについては、再度の情報開示請求手続きをしたいと考えておりますので、至急のご回答を何卒よろしくお願い申し上げます。

<質問事項>

◆再質問①

Ⅰ.-1)のご回答について

 6 月10 日付けで公表された「CDB 自己点検の検証について」には、小保方晴子氏は「2011 年4 月 若山研究室の客員(客員研究員)として本格的な共同研究開始」と書かれていました。
 
 また、私たちが最初の質問書で根拠として示した小保方晴子氏の不服申し立ての際の理由補充書においても、2011年4月にはSTAP細胞ができることを確認、2011年6月から9月頃に様々なストレス条件を用いてSTAP細胞の作成を試みたことが書かれています。

また、Ⅰ.-2)のご回答でも、小保方晴子氏は、動物実験従事者として認められた2011年5月9日以降、若山研で動物実験をしていたことが示されていると思います。

しかし、いただきましたご回答によりますと、この時期の若山研での最初の計画書は、(i)の「核移植によるクローン個体作出方法の検討並びに核の初期化機構の解明」とのことでした。この実験計画書は、回答書にも書かれている通り、2012年4月1日開始のものであり、小保方氏が理研の客員研究員になった1年後に始まっています。

 つまり、いただいたご回答においても、私たちが質問をした2011年10月より前の計画書は存在せず、小保方氏は実験計画書の承認なしに動物実験を行っていたことになります。しかし、ご回答の文面からは規程違反があったというご認識は持たれていないように感じられました。

また、そもそも私たちが情報開示請求をした際に、情報公開窓口から電話があり、該当する書類には「STAPの実験計画書が2件、STAP以外の実験計画書が2件あるが、このSTAP以外の2件についても開示を求めるか」と質問されました。STAPの実験計画書は(ii)と(iv)であり、(i)はSTAPのものではないとの認識が理研側にあったはずです。この電話に対し、もし「STAP以外のものは必要ない」と答えていれば(i)は開示されなかったはずであり、その計画書をSTAPのものだとする回答には納得しかねます。

 これらのことに関する質問は以下の通りです。

a) 小保方氏がSTAPに関し動物実験を行うことのできる動物実験計画書は2011年10月より前には存在せず、実験計画の承認なしに動物実験が行われていた事実をお認めになっているということで間違いないのか、ご回答ください。

b) 開示請求当初、(i)の計画書はSTAPのものではないというご認識だったと思いますし、内容的にもSTAPのものではないと思います。実験計画書を、後から他の研究にも流用することができるという運用では、示しがつかないと思いますが、(i)の計画書でもSTAP研究を行えると判断したのは、動物実験委員会なのでしょうか。もしくは、どなたのご判断でしょうか。

 
◆再質問②

Ⅰ.-4)のご回答について

私たちが質問した2013年4月~12月の期間の実験計画について、(iii)の「マウス初期胚からの神経前駆組織の培養とトランスジェニック動物等による神経分化制御遺伝子の機能解析」という実験計画書が存在していたことがわかったとのことですが、タイトルを見る限り、STAP細胞研究の計画書とするのは無理があるように思います。動物実験計画書の審査は、研究の目的と動物の苦痛のバランスを見るはずですので、仮に手技が似ていても、目的が違っていれば流用できないはずです。

a) この計画書の内容について、写しを見せていただけないでしょうか。開示請求では時間がかかります。また、証拠の添付されていないご回答では納得することができません。

b) 小保方氏を実験従事者とする追加の届出を失念し、修正届と実験報告書が提出されたとのことですが、この修正届提出の日付はいつですか。私たちが質問をして初めて判明したということで間違いないでしょうか。この書類についても、写しを見せていただけないでしょうか。

c) 実際にはSTAP研究に該当する実験計画書は出されていなかったのではないかという疑いを持っています。それでは問題があるので、承認済みの実験計画の中から1件選び、後付けでSTAP研究に該当するとの判断が下されたのではないでしょうか。そのような修正届は認められないと考えますので、これから審査を行う動物実験審査委員会に対し、この疑義が申し立てられていることを通知していただくことはできないでしょうか。動物実験審査委員会による調査を求めます。

 
◆再質問③

Ⅱ.-5)のご回答について

苦痛度Cは「事務処理上の誤記」とのことで、大変驚いております。

a) 当会としては小保方晴子氏の関わる実験計画書にあたるものは全て開示請求したつもりです。「最終的な計画」が開示されていないのはどういう理由でしょうか。

b) Dに修正され、人道的エンドポイントが記載されたのは、いつでしょうか。

c) 最終的な計画書の写しと、修正の経緯のわかる書類をお示しください。

d) Ⅰ.-5)のご回答で「承認書」というものが別途生じる場合があることも示されていますが、ここでは最終的な計画書というものもあるようにご回答いただいています。理研において動物実験計画書が提出され、最終的に承認されるまで、どのような書類が発生し、提出者との間にどのようなやりとりが生じるのか、流れを全て教えてください。

以上、ご回答のほどよろしくお願い申し上げます。

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