<海外署名紹介>米国薬局方にカブトガニ由来の試薬を使わない試験法の早期収載を求める署名 ※終了しました

下記の署名は締め切られました。署名集約団体ほか22団体が、2024年2月12日、アメリカ海洋大気庁海洋漁業局(NOAA)に対し、アメリカカブトガニを種の保存法(Endangered Species Act、ESA)における絶滅危惧種に含めるよう求める請願を行ったことが報告されています。

Center for Biological Diversity

Center for Biological Diversity: 23 Organizations Urge Listi…

以下は米国薬局方に対する署名でしたが、すでに締め切られましたので、リンクを削除し、呼びかけ当時のまま掲載しています。ご協力・拡散をありがとうございました!
野生カブトガニの捕獲禁止を求める署名のほうは引き続き行われていますので、ご協力お願いいたします。

医薬品開発などの場面で行われる発熱性物質試験のうち、エンドトキシンを検出する試験のために野生のカブトガニが捕獲され血液を採取されていますが、そのための野生カブトガニの捕獲禁止を求める署名を以前、紹介しました。

それとは別に、米国薬局方(USP)に対し、代替の試験を早く導入するよう求める署名も開始されていたのでご紹介します。※終了に伴いリンク切れ

カブトガニが捕獲されているアメリカで薬局方が変わることは、とても重要です。欧州薬局方と日本薬局方では、すでに代替として使えるようになっています。

名前・苗字・郵便番号・メールアドレスだけの記入で署名できます(英語)。国の選択などはオプションなので、必須ではありません。署名の実施主体はCenter for Biological Diversityです。

※署名終了につき、リンクを削除しました

送信されるメールの内容

私は、米国薬局方に、rFC(訳注:遺伝子組換えC因子)のような非動物由来の合成試薬を使用した細菌エンドトキシン試験の技術を規定する第 86 章を追加することを支持します。

20年にわたる10の研究により、さまざまな濃度でエンドトキシンを定量的に測定および検出する能力において、rFCはカブトガニの血液由来の試験と同等またはそれより優れていることが証明されています。

この合成代替品は 2003 年から使用されています。rFC は8分野 213 の医薬品の開発で使われ、ワクチン、原材料、高分子・小分子医薬品において、有効性、同等性、安全性に関する重要なデータが示されました。

Mahoney らにより、 2018 年にメタ分析「Saving the Horseshoe Crab: A Synthetic Alternative to Horseshoe Crab Blood for Endotoxin Detection(カブトガニを守る:エンドトキシン検出のためのカブトガニ血液の合成代替品)」が PLOS Biology に発表され、市販の合成 rFC 試験が、製造会社に関係なく、カブトガニの血液による試験と同等以上の結果でエンドトキシンを検出することが実証されました。

この合成物はまた、エンドトキシンに対する高い特異性を示し、カブトガニの血液よりも信頼性が高いのです。 研究によると、rFC はエンドトキシン検出に特異的であり、カブトガニの血液検査とは異なり、偽陽性が発生「しない」ことが示されています。 さらに、rFC はサンプル間でより一貫した正確な結果を提供します。

全体として、合成 rFC はカブトガニの血液由来の試験よりも安定して機能し、同様に有効性と安全性があり、これまでよりも広く利用可能であり、費用対効果が高いことがメタ分析でわかりました。

2018年のレビューでは、「エンドトキシン検出においてrFCの有効性がLAL(訳注:カブトガニの血液から抽出されるライセート試薬)と同等以上であることを示す豊富な証拠が現在ある」と結論付けています。

動物を使用しない方法・原料の使用を広げていくという米国薬局方の方針に感謝します。 血液を採取するためのカブトガニの乱獲により、ここ数十年でカブトガニの個体数は激減しており、回復していません。 rFC を使用すれば、カブトガニの血液の需要を 90% 削減できる可能性があり、これにより、危険にさらされているカブトガニへの圧力が解放され、カブトガニが生息する生態系に利益がもたらされます。

米国薬局方に第 86 章を追加することで、医療提供者は細菌性エンドトキシンの検査に、より安全で持続可能な技術を使用できるようになります。 第 86 章を速やかに採用し、この章と第 85 章の間に橋渡しを築くことを強くお勧めします。

このような橋渡しが開発されれば、組換え検査がLALと同じレベルに明確に位置づけられ、既存の医薬品や新たに市販される製品の検査に組換え試薬を使用する際のあらゆる障害が取り除かれることになります。

さらに、新しい組換え試薬の承認において、ヨーロッパ、日本、その他の国々の公定機関に米国薬局方が関わることにより、世界基準の調和を主導し、世界的に共通の試験基準の確立を支援することを求めます。

最後に、私は米国薬局方に対し、第 86 章の適用を加速することを要望します。これにより、2024年11月よりも早く組換え試薬への転換を望む企業による早期の適用が促進されます。それは、カブトガニにとっても、人間にとっても、よいことです。

野生カブトガニの捕獲禁止を求める署名

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