銚子市長に質問書:犬吠埼マリンパークのイルカのハニーに関する問い合わせ
2018年1月末に閉園となった犬吠埼マリンパークのイルカのハニーが未だどこにも移されていないことについて、2018年8月7日、銚子市長に質問書を送りました。現在回答待ちです。
6月に犬吠埼マリンパーク宛に送った質問状と同じく、当会及び認定NPO法人アニマルライツセンター、アラム企画、Heal The Oceans Japanの4団体連名で出しました。
銚子市長への質問書
銚子市長 越川信一様
酷暑の中、市政にお励み頂き、ありがとうございます。至急お伺いしたいことがあり、ご連絡させていただきます。
ご存知のように、今年1月に犬吠崎マリンパークが閉館しました。その後、収容されている動物がどうなったかについて、全く情報がなく、多くの方々が心配されております。情報を求めて関係各所に連絡しましたが、未だ、はっきりしたことが分からないままです。
銚子市のホームページに掲載されました市長への「市政提案メール」への越川様のご回答は:
○11犬吠埼の生き物について、犬吠埼マリンパークが引き取り先となる施設と交渉を進めている。
○2銚子市では、生き物たちの今後の動向について、犬吠埼マリンパークと連絡を取り合いながら、可能な限り情報発信していけるよう努める。
というものでした。
つきましては、2月の越川様の御回答を踏まえて、以下について至急のご回答を頂きたく、どうぞよろしくお願い致します。
1)犬吠埼マリンパークと引き取り先の施設との交渉は、その後、どうなっていますか? 越川市長が回答されたのは今年の2月はじめですから、既に6カ月を過ぎております。交渉の経過を含めた現状を、詳しくお教え下さるようお願いします。
2)特に、「自然界での生存は難しい」と回答されたイルカのハニーについてですが、周知のように、体調を崩している懸念があり、その常動行動や皮膚の炎症も問題になっていました。この暑さの中、緊急の対応が必要と考えます。
イルカのハニーについて、体調、皮膚の炎症など、実際は、どのような状態になっているのか、できるだけ詳しく教えて下さるようお願い致します。
3)また、ハニーをはじめ、その他の飼育動物の健康管理は、どうなっていますか?獣医によるケアは受けているのでしょうか?
4)万が一、交渉が未だ難航している場合は、「数カ月にわたって犬吠埼マリンパークと連絡を取り合いながら」得た、分かる限りの状況を教えて頂きたく、また、犬吠埼マリンパークが、現在考えている今後の見通し、対策についてもお教え下さい。
一説には、銚子市が犬吠埼マリンパークの存続を願っており、その交渉があるのでイルカの移動もできないと聞いていますが、このことは正しいでしょうか。
5)銚子市にお伺いします。万が一、交渉が難航し、これ以上長引く懸念がある場合、銚子市では、行政管轄内に存在する「犬吠埼マリンパーク」に対して、今後、どのような対応、または援助をお考えでしょうか?
これらの件につきましては、犬吠埼マリンパークにご連絡しましたが、まったく返事がありません。
ご多忙の中、恐縮ですが、どうぞよろしくお願い致します。お返事お待ちしております。
2018年8月7日
参考
銚子市のウェブサイトに「市長への手紙 Q&A (平成30年2月分)」として以下のやり取りが掲載されています(最終更新日:2018年04月03日)。
犬吠埼マリンパーク閉館に伴う動物たちの処遇について(平成30年2月5日受付・市政提案メール)
Q.(意見・提言)
多くの方に惜しまれながら、犬吠埼マリンパークが、平成30年1月30日をもって閉館となりました。
報道を通して知りましたが、残された魚やイルカ、ペンギンの行き先がまだ決まっていないようで、心配でたまりません。犬吠埼マリンパークに問い合わせても、「なんとかします。」といったお答えしかいただけませんでした。市で、魚達がより良い環境で過ごせるよう、今後の動向を確認していただけませんでしょうか。
また、イルカのハニーは、体調を崩してショーも行っていなかったようで、もしかすると他の水族館に移す途中で死んでしまうかもしれません。ハニーを海に戻すことも含め、犬吠埼マリンパークと相談していただけませんでしょうか。
A.(回答)
犬吠埼マリンパークの生き物につきましては、現在、犬吠埼マリンパークで引き取り先となる施設との交渉をすすめているところであります。
個々の引き取り先の情報につきましては、相手方の了解がない限り公表できないとのことで、明確なお返事が出来なかったのではないかと思われます。
また、イルカのハニーの今後について、海に帰したらどうかというご意見をいただきましたが、犬吠埼マリンパークに確認したところ、ハニーは長年にわたり人間に飼育されてきたことから、自分で餌を探すことができず、自然界での生存は難しいとのことでありました。
現時点における最善の方法は、ハニーの体調に配慮しながら、専門飼育員による対応のもと、新たな飼育先の施設に安全に移すことであるとのことでありました。
市では、生き物たちの今後の動向について、犬吠埼マリンパークと連絡を取り合いながら、可能な限り情報発信していけるよう努めてまいりたいと考えております。