<大学における実習>公私立大学実験動物施設協議会の見解
大動物(家畜)の解剖実習に関連し、全国の公立大学および私立大学の動物実験関連施設が加盟する「公私立大学実験動物施設協議会(公私動協)」に問い合わせたところ、以下の通りの回答でした。
学部生の実習についても、動物実験計画書の動物実験委員会による審査は必要であるとの見解です。
【質問事項】
1.家畜(大動物)の解剖実習について、どういったプロトコールを採用するのが最も人道的であるか、公私立大学実験動物施設協議会としての統一見解にあたるものは存在しますか。
<回答>
当協議会には統一見解にあたるものは存在しません。
2.学部生のための解剖等の実習についても、各大学の動物実験委員会で実験計画書の審査が必要だという見解をお持ちですか。また、そのように加盟大学に通知等されていますか。
<回答>
動物実験を含む学部生実習も「研究機関等における動物実験等の実施に関する基本指針(文部科学省告示第71号)」に基づき動物実験委員会で審査されるものと理解しており、当協議会は基本指針の遵守を会員に指導しております。
3.獣医系学部・学科を持つ国公立大学に対して情報公開請求を実施中ですが、多くの大学は薬剤まで目安・用法を示すような安楽死の指針を持っていないようであり、私立大学も同様ではないかという疑念を持ちます。動物実験を自主規制・機関管理で行うのであれば、各機関でも当然指針等を定めるべきかと考えますが、公私立大学実験動物施設協議会として、大動物を扱う加盟大学に対し人道的な手法を採用するよううながす、もしくは統一化を図るような取組みはこれまでされてきていますか。
全国大学獣医学関係代表者協議会に問い合わせたところ、「人道的な方法の統一化については国立大学実験動物施設協議会や公私立実験動物施設協議会でされていると理解しております」とのご回答でしたので、貴会に問い合せました。
<回答>
当協議会では、「動物の殺処分方法に関する指針 (環境省告示第105号)」に即した方法を遵守するよう、会員に指導しております。
4. これまで大動物を用いる実習について各地で動物福祉上の問題が起きてきたことは事実かと思いますが、公私立大学実験動物施設協議会として、人道的な方法が採用されているかどうか(どのような手順で行われているか)に関する全国調査を行われたことはありますか。
<回答>
ご質問に関する調査はしておりません。