茨城県への畜産センターに関する質問書と回答(2023~2024年)
2023年7月、PETAアジアが茨城県畜産センターの牛の暴力的扱いや劣悪な飼育環境について、内部告発に基づく暴露を行いました。動物実験施設でもあるこの施設の問題について、PEACEでも投稿をしてきましたので、このページから関連情報をたどれる[…]
PEACEでは、茨城県畜産センターでの牛の虐待について、刑事告発を行うだけではなく、動物実験の廃止を求める会(JAVA)、アニマルライツセンター(ARC)、PETAアジアとともに牛の扱いや実験利用について、茨城県に対し質問書にて問い合わせを行いました。
しかし、質問書に対して茨城県から得られる回答は、定型文的な内容ばかりでした。
そのため、多くの改善は行われていないものと解釈せざるを得ず、県知事や農林水産省、畜産センターが生乳を卸していた先となる複数の乳業メーカー、畜産センターが調査を依頼した大学教授らなど、各方面に要請も行いました。
その後、主だった問題については、畜産センターのサイトのアニマルウェルフェアの取り組み関するページや関係者を通じ、改善・変化を知ることができていますが、詳細がわからないものも多く、2025年5月にも再質問をしました。情報公開請求により取得した文書に改ざんの疑いが浮上するという新たな問題も生じています。
これまでの県知事に対する質問・要望と回答は以下の通りです。
2023年12月21日付け質問書(全文)
畜産センターの牛の福祉に関する公開質問書
私どもは、茨城県畜産センターでの牛の取扱いについて、以下の問題を把握しております。つきましては、貴県としてのご見解、ご対応を確認したく、以下質問いたします。
質問事項
Ⅰ.職員による暴力行為について
茨城県畜産センターでは複数の職員によって、以下のような行為が日常的に行われており、このことは動物愛護法第四十四条第一項(動物傷害罪)もしくは第二項(動物虐待罪)に該当すると考えられます。
①牛の顔、背、尻、足を蹴る
②跛行する牛の、痛む足を、スコップの鉄部分で叩く、蹴る
③削蹄道具の鉄部分で牛の顔を叩く
④牛舎清掃道具の鉄部分で牛の背、腹を叩く
⑤竹棒で牛の顔、背、腹、足を叩く
⑥手で牛の顔を殴る
⑦牛の足を職員の足で踏みつける
⑧除角時に、牛の顔を足で踏みつける
⑨牛の尾をひっぱる
⑩竹棒で牛を突く
⑪大声で牛に怒鳴る
牛に対するこれらの行為についてお尋ねします。
- 上記行為は、地方公務員法第二十九条第一項第三号「全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあつた場合」に該当し、懲戒処分対象となりうるものです。また職務におけるこれらの行為は、地方公務員法第三十三条「職員は、その職の信用を傷つけ、又は職員の職全体の不名誉となるような行為をしてはならない」に違反します。上記行為を行った複数の職員に対し、処分は行われましたか。また、行われている場合、処分内容を教えてください。
- 上記行為の再発を防ぐためには職員へのアニマルウェルフェアに関する教育・訓練が必要ですが、どのような改善を行いましたか。教育・訓練の内容や方法、頻度等を具体的に教えてください。
また、以下の点について、実施したかどうか教えてください。- 2011年3月に(公社)畜産技術協会が公表し、農林水産省が普及を行ってきた畜種ごとの「アニマルウェルフェアの考え方に対応した飼養管理指針」の周知(プリントアウトして全員に配布したり、内容について講習を行ったりしたかどうか、具体的にお答えください)
- 2023年7月に農林水産省が公表した「アニマルウェルフェアに関する飼養管理指針」(畜種ごとの飼養管理等に関する技術的な指針)の周知(プリントアウトして全員に配布したり、内容について講習を行ったりしたかどうか、具体的にお答えください)
- アニマルウェルフェアの定期的な勉強会(ひと月に何回等、頻度をご回答ください)
- 牛に対する前述の行為が行われないようにするためには職員を監視する制度が必要ですが、県として実施したもの、あるいは実施中のものがあるか教えてください。
また、以下の点について、実施したかどうかを教えてください。- アニマルウェルフェアに特化した部署の設置
- 飼育場の動画を一般県民がライブでアクセスできるようにすること
- 専門家/有識者で編成された第三者機関による不定期調査(ひと月に何回等の頻度、どの組織が調査しているのかをご回答ください)
- 動物保護団体等外部団体の定期的な視察の受け入れ
- 取るべき行動を理解できたかどうかのチェックを、毎日、管理職の者が行い、定期的に会議などで結果を発表し改善を重ねている(ひと月に何回等、頻度をご回答ください)
Ⅱ.虐待にあたる飼養管理について
畜産センターにおける以下のような行為は、動物愛護法第四十四条第二項(動物虐待罪)及び茨城県畜産センター動物実験等実施規程第十七条に違反すると考えられます。
動物実験責任者、動物実験実施者及び飼養者は、実験動物の飼養及び保管に当たっては、飼養保管基準に従い、次の事項に留意し、実験動物の健康及び安全の保持に努めなければならない。
- 敷地の西側に位置する供卵牛舎は繋ぎ飼い方式の牛舎となっているが、牛が横臥する際、下肢部分はグレーチング状の金属製スノコ(以下グレーチング)に横たえなければならない仕様となっていた。さらにグレーチングが劣化して曲がっていたり、グレーチングの数が足りず隙間ができていたりする場所があり、牛が横たわることを困難にしているが、整備は行われていなかった。
- 外気温が40度に達し、日よけのない運動場に出されている複数の牛が、口から泡を吹き、舌を出して荒い呼吸を繰り返していることを指摘されたにもかかわらず、牛を牛舎に入れず、運動場に放置した。
- 昼夜問わず常時、屋外のコンクリート床の運動場(通称スーパーハッチ)で飼育される牛群がいるが、このスーパーハッチには屋根のあるシェルターが設置されていない。そのため雨の日に牛はずぶ濡れになるが、放置されている。また夏には薄い寒冷紗がかけられるが、寒冷紗の下の気温は5度にまで上昇するため、暑熱対策となっていない。
- 乳牛を収容するフリーストール舎のベッド(一段高くなったストール部)の素材である砂の管理が不適切であり、砂がデコボコのままカチカチに固まっている。乳牛はその上で横たわらなければならないが放置されている。
これらのことについて、質問します。
- 供卵牛舎のグレーチングについて以下の対策を行いましたか。該当するものを教えてください。
- グレーチングの隙間をゼロにした
- 曲がるなどして劣化したグレーチングを修繕し、平らに直した
- グレーチングの上にゴムマットなどの柔らかいシートを設置した
- その他の対策を行った(具体的に教えてください)
- 高温、低温、風雨などから供卵牛の健康及び安全を保持するために、天気予報をチェックし、高温、低温、風雨などにさらされる可能性がある時は、事前に供卵牛を運動場から牛舎に入れるような対策をとっていますか。また、こうした業務に関する責任者を設置していますか。
- 時間ごとに気温を測定、記録し、牛の状態をチェックしていますか。こうした業務に関する責任者を設置していますか。
- 気温何度以上で牛を運動場から牛舎に移動させる、何ミリ以上の降雨及び降雪量で牛を牛舎に移動させるという数値を決めていますか。
- すべての牛舎、ミルキングパーラー、ミルキングパーラーへ続く待機室にある送風機を、気温何度以上になれば稼働させると決めていますか。また、そのことは牛を直接扱う現場職員と共有していますか。設定した気温になった場合に実際に送風機が稼働されているかどうかを確認していますか。
- 供卵牛舎運動場に屋根を設置しましたか。
- スーパーハッチの環境整備について、以下の対策を行いましたか。当てはまるものを教えてください。
- 風雨、高温、低温から供卵牛を守ることができるシェルターの設置
- すべての収容牛が十分に入ることのできる屋根の設置(当時使われていた寒冷紗は野菜を守るためのものであり、暑熱対策として不適切でした)
- スーパーハッチで牛を常時飼養することの廃止
- 牛が横たわることができる敷材の設置
- フリーストール舎のベッドの管理について、以下の対策を行っていますか。当てはまるものを教えてください。
- ベッドの定期的な砂の入れ替え(頻度も教えてください)
- ベッドの定期的な攪拌(頻度も教えてください)
- 全ベッドの状態を毎日確認し、記録する
- ベッドの管理に関する責任者を決めた
Ⅲ.除角について
畜産センターでは子牛の除角時に、麻酔や鎮静剤の投与が行われていませんでした。農林水産省が普及に努める『アニマルウェルフェアの考え方に対応した乳用牛の飼養管理指針』では、「除角を行う際は、獣医師等の指導の下、牛への過剰なストレスを防止するため、可能な限り苦痛を生じさせない方法をとることとし、必要に応じて麻酔薬や鎮静剤等を使用することが望ましい」とされています。麻酔薬や鎮静剤等の使用を妨げる要因がないにもかかわらずこれらを使用しないことは、動物愛護法第四十四条におけるみだりな虐待(傷害)に該当する可能性があります。
現在、除角について、どのような対策をとっているかお尋ねします。
- 除角を廃止しましたか。
- 現在も除角が行われている場合、除角時に麻酔を使用していますか。
- また、除角時に鎮静剤を使用していますか。
- 除角後に鎮静剤を使用していますか。頻度も教えてください。
Ⅳ.糞尿により泥濘化した運動場(パドック)について
畜産センターでは、動物愛護法だけではなく家畜排せつ物法及び家畜伝染病予防法に違反する可能性のある行為も行われていました。
具体的には、敷地の西側に位置する供卵牛舎併設の運動場(パドック)及び敷地の南側に位置する分娩舎(分娩間近の牛や子牛を飼育する建物)の運動場(パドック)の糞尿の排出が一切行われていませんでした。そのため湿気のたまる、気温の低い時期には地面がドロドロにぬかるんだ状態が継続していました。供卵牛は毎日強制的にこの運動場に閉じ込められていました。
糞尿で泥濘化した地面の上で日常的に牛を飼養することは社会通念上容認されうる範囲を逸脱しており、動物愛護法第四十四条第二項(動物虐待罪)を構成しうると考えます。
また、運動場の糞尿の排出を一切行わず堆積したままにしておくことは、家畜排せつ物法第三条第一項「畜産業を営む者は、管理基準に従い、家畜排せつ物を管理しなければならない」にも違反します。(下記参考欄参照)
また、家畜伝染病予防法第十二条の三第三項には「飼養衛生管理基準が定められた家畜の所有者は、当該飼養衛生管理基準に定めるところにより、当該家畜の飼養に係る衛生管理を行わなければならない」とあり、『飼養衛生管理基準(牛、水牛、鹿、めん羊、山羊)』には畜舎等施設の定期的な清掃及び消毒が定められていますが、これにも違反します。
参考:運動場に排出された糞尿について、農林水産省が、家畜排せつ物法に関わるQ&Aの中の中で、次の見解を示している。
https://www.maff.go.jp/j/chikusan/kankyo/taisaku/t_qa/#q3-3
Q3-3 パドック(運動場)で排出されたふん尿は、管理基準上どのような扱いになりますか。
パドックの場合、牧草等作付けのある放牧地とは異なり、一般的に植生に乏しく、排せつ物に含まれる栄養成分の牧草・作物等による吸収・分解が期待できません。このため、パドックにおいて、意図的か否かを問わず、固形状の家畜排せつ物が堆積された状態にあったり、液状の家畜排せつ物が凹地に溜まっているといった場合には、家畜排せつ物を利用しているのではなく、管理(処理又は保管)しているとみなされ、管理基準上問題となることが考えられます。
特に、パドックで発生する家畜排せつ物は泥濘化しやすいことに加え、泥濘化した家畜排せつ物は周囲へ流出するおそれが大きいことから、ローダー等で適宜集めて管理施設に搬入するか、農地等において利用して頂くことが必要と考えられます。
- 以下の対策を行ったかどうかについてお尋ねします。
- 供卵牛舎運動場及び分娩舎運動場の排水が適切に行われるよう処置をした(暗渠を設置したか等、具体的に教えてください)
- 定期的に糞の排出を行うようにした(頻度を教えてください)
- 供卵牛舎運動場及び分娩舎運動場の状態のチェック及び記録を行っている
Ⅴ.殺処分方法について
畜産センター内で牛を殺処分する際、麻酔剤や鎮静剤の使用無しで消毒剤を血管に注入するという方法で行われるとの情報を得ています。以下について教えてください。
- 2022年7月23日以降、同様の方法で牛を殺処分したことがありますか。
- 消毒剤とはパコマですか。
- 現在もその方法で行う方針でしょうか。そうでない場合、どのような方法で殺処分を行っているか、お知らせください。
Ⅵ.職員の休憩時間について
牛飼養管理担当の職員らは昼休みをのぞいて毎日3~4時間程も休憩をとっていました。休憩室でタバコを吸ったり、スマートフォンをいじったり、自分のオートバイの手入れをしてエンジンをかけて吹かしていたりしており、職員らはこの時間を「待機」と称していました。中には、「わらび」を大量にとってきた職員もいました。
体力仕事なので休憩をこまめにとることは必要かとは思いますが、これは明らかに休み過ぎであり、職務怠慢です。地方公務員法第二十九条第一項により、懲戒処分として戒告、減給、停職または免職の処分をすることができるとされている「職務を怠った場合」に該当すると考えられ、これらの時間を牛の適切な環境整備に使うことは十分可能なはずです。
以下について教えてください。
- 現在、勤務時間に関する対策はどのようにとられていますか。以下のような対策を行ったかどうかについてお尋ねします。
- 職員による休憩(もしくは待機)時間の毎日の記録をつける
- 作業日報の作成(何時から何時まで糞掻きを行い、何時から何時まで搾乳を行いなど、その日に行った業務及びそれに要した時間の記録)
- 職務怠慢になっていないかの監視人の配置
- 勤務状況を確認するための監視カメラの設置
- その他の対策をとっている(具体的に教えてください)
Ⅶ.胃液採取について
1か月に1~2度、毎回同じ乳牛の第一胃(ルーメン)液の採取が行われていましたが、毎回胃液の採取がスムーズに行われませんでした。当該乳牛の鼻に、はじめは胃液採取のための長いチューブが入れられ何度もチューブを出し入れしたり鼻の穴を左右変えたりしてみても採取できず、最終的に口をこじ開けて口からプラスチックの太く長いパイプを突っ込み、パイプを通してチューブを挿入するという方法に切り替えられました。それでも胃液が採取できるまで時間がかかり、この間、当該牛は鼻から出血し、苦痛から逃れようと何度も暴れました。情報提供者が見た4回の胃液採取が4回ともこのような状況だったそうです。
貴センターにおける胃液採取はカテーテルに潤滑剤を使用していない、牛が暴れても挿入および吸入を続ける(暴れるのは食道にカテーテルが入っていない可能性がある)、カテーテルから胃内ガスが出ていることを確認せずにポンプで吸引を始める、など、胃液採取という手技にについて基本的な知識が欠落している可能性があります。
この牛が胃液採取のために連動スタンチョンに拘束されてから胃液の採取が完了するまで20~30分もかかっており、こうした胃液採取の方法は動物福祉に配慮したものとはいえません。これについて質問します。
- 使用する器具や実施方法が適切かどうかは、誰がどのように判断してきましたか。外部の有識者等によるアドバイスを受けたことはありますか。
- 胃液採取を実施する前に、採取道具の劣化など不具合がないか点検し、不具合があれば採取は中止し、新しいものに交換するような運用が行われていますか。
- 潤滑油の使用、胃内ガスの確認、必要に応じた鼻への局所麻酔等を含む、適切な胃液採取の方法および手技訓練について、職員らは専門家からレクチャーや実技実習を受けるべきだと思いますが、実施していただけますか。
- 胃液採取の機器は、貴センターで使用している機器だけではありません。口腔内から採取できる、牛が噛んでも大丈夫で、プラスチックパイプなどの開口器を使用する必要のない採取器も、専門機器メーカーから販売されています。目的によっては、反芻している牛の口腔内の粗飼料をつかみ出すという方法での胃液採取も可能です。動物福祉に配慮したスムーズな胃液採取が今後もできない場合、こういった別の方法に切り替えていただけますか。
Ⅷ.スタンガンについて
常備されている電気スタンガンの使用について質問します。
- どのような条件下で使用することを許可していますか。
- 使用する際、何秒以内という制限を設けていますか。設けている場合、何秒か教えてください。
- 使用時の条件や時間などの規則を設けていない場合、今後設けるお考えはありますか。
- 使用された場合に、なぜ使用しなければならなかったのかの原因を調査し、今後の使用を防ぐために環境整備などの対策を行っていますか。
Ⅸ.動物実験計画の審査について
畜産センターで飼育されている動物たちはすべて実験動物であると同センターに確認しました。そこで、公文書開示請求により動物実験計画書と報告書の写しを入手しましたが、内容は極めて簡素なものでした。特に実験方法の記載欄がないことは決定的な不備です。
動物実験計画書の審査とは、動物実験の3Rの原則(代替、数の削減、苦痛の軽減)にもとづいて、実験計画の妥当性を審査するものであり、特に実験者が動物の苦痛にどう対応しようとしているか、またその対応方法が目的(動物実験による利益)とのバランスとして妥当かを判断することが重要な観点となっています。
そして、その審査ためには、まず実験計画書に実験の目的や方法、苦痛の軽減方法(使用する薬剤の種類や容量、投与方法等を含む)、治療や安楽殺を行うエンドポイントなどが書かれていなければなりません。
畜産センターの動物実験委員会は、きわめて形式的に承認を行っていると考えられ、このことは畜産センターで扱われる動物たちの福祉にとって重大な危機と考えられます。
以下について、お答えください。
- 情報公開以降に、動物実験計画書の様式の改善を行っていますか。
- 畜産センターでは、牛の日常的な取扱いだけでなく、殺処分方法や胃液採取方法等にも問題があったと考えられます。このことは、動物実験委員会が実験方法の妥当性を審査しておらず、機能していないことに原因があるのではないでしょうか。畜産センターの動物実験委員会は、これまで殺処分方法や、胃液採取などの個別の実験処置について、具体的な手順を指示するなどの審査を行ってきた実態はありますか。
- 令和4年度の動物実験実施報告書によれば、胃液採取は黒部和牛を対象とした実験でしか報告されていません。実際には乳牛で行われていましたが、これは報告漏れでしょうか。それとも動物実験の一環で行われた採取ではなかったのでしょうか。
- 動物実験委員会の委員に対し、研修等の教育訓練を行ったことはありますか。行われていない場合、今後行う予定はありますか。
- 研究結果を論文の形にまとめ、外部のジャーナル等で査読を受けるといった通常の公表の手段を経ていないことも、実体のない形骸化した審査を行う一因となっているのではないかと考えます。研究結果の公表について論文投稿を必須とするなど、何かしらの内規は存在しないのでしょうか。
以上、子細にわたり恐縮ですが、ご回答をお願いいたします。
茨城県からの回答全文
これらの質問に対し、茨城県農林水産部畜産課からあった回答は、以下の文章だけでした。(2024年2月27日メール回答)
お問い合わせいただいた「動物の愛護及び管理に関する法律」への対応状況については、令和5 年7 月26 日に国から発出された「アニマルウェルフェアに関する飼養管理指針」を踏まえた管理を行うとともに、外部有識者を交えたチェック体制を構築することにより、アニマルウェルフェアに則した飼養管理に努めているところです。
また、運動場に関する「家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律」及び「家畜伝染病予防法」への対応状況については、排せつ物を運動場外に搬出するとともに、運動場のコンディションを確認し、対応が必要な場合は改善を行っています。
職員の「地方公務員法」の対応については、職員への地方公務員としての資質向上を図っております。
「茨城県畜産センター動物実験等実施規程」の実験動物の飼養及び保管については、飼養保管基準に従い、実験動物の健康及び安全の保持に努めております。
茨城県畜産センターでは、引き続き、指針に則した飼養管理を実践していくとともにより良い飼養管理に向けた改善を進め、県内畜産農家の課題解決のための技術開発を行ってまいります。
これでは全く個別の質問には答えておらず、詳細がわかりません。この時点で報道もされており、多くの人から意見が行っていたにもかかわらずです。
このように具体性を欠く回答は全く説明責任を果たしておらず、4団体では、2024 年3月11日付で連名で抗議文を送り、再回答もしくは直接会っての説明を求めました。
また、同日、坂本哲志農林水産大臣あてにも要請書を送付しました。農林水産省は、この畜産センターの問題を受けて2023年3月 29日に通知「アニマルウェルフェアに配慮した家畜の飼養管理の徹底について(4畜産第 2932 号)」を発出していますが、茨城県からは回答もなく、この通知に添った改善の対応ができているかどうか確認できないので、農林水産省からも茨城県に確認するようを求めました。また同センターは研究機関でもありますが、農林水産省の動物実験基本指針に沿った実験計画書の審査を行っていないことが確認できたため、これについても指導を求めました。
その後、茨城県農林水産部畜産課から2024年3月22日に返信が来ましたが、以下のようなものでした。(メール回答)
茨城県畜産センターでは、2023年7月26日付で農林水産省から発出された「アニマルウェルフェアに関する飼養管理指針」を踏まえた管理を行うとともに、外部有識者を交えたチェック体制を継続し、今後ともアニマルウェルフェアに則した飼養管理に努めてまいります。
私たちとしては、個別の回答がないということは改善が行われていないということだと判断せざるを得ず、5月13日に、茨城県知事宛に要望書を提出しました。(全文はこちら)
その後、茨城県農林水産部畜産課から来た回答は、以下の通りです(2024年6月28日付けメール回答)。やはり個別の具体的な説明は徹底的に避けられています。
2024年5月15日にお問い合わせいただいた件につきましては、茨城県畜産センターでは、同年2月27日に回答させていただいた通り、関連法令に基づいた家畜の管理を行っております。
茨城県畜産センターの牛の飼養管理におけるアニマルウェルフェアへの対応につきましては、2023年7月26日に国から発出された「アニマルウェルフェアに関する飼養管理指針」を踏まえた飼養管理を実践しているとともに、より良い飼養管理に向けた改善を進めているところでございます。取組状況につきましては、下記のHPに掲載しておりますので、そちらをご確認していただくようお願いします。
茨城県畜産センターHP:https://www.pref.ibaraki.jp/nourinsuisan/chikuse/kikaku/animal.html
その後、関係者を通じ、主だった項目について回答をもらうことができましたが、それでもまだ不明点があり、2025年に再質問を行いました。
2023年7月、PETAアジアが茨城県畜産センターの牛の暴力的扱いや劣悪な飼育環境について、内部告発に基づく暴露を行いました。動物実験施設でもあるこの施設の問題について、PEACEでも投稿をしてきましたので、このページから関連情報をたどれる[…]

