茨城県畜産センターの牛の福祉に関する要望書(2024年5月)

畜産センター 牛よごれ

茨城県畜産センターの問題では、2023年に県知事あてに送付した質問書への回答が全くなっていなかったため、答えられないのは改善が行われていないためと判断し、2024年5月13日付けで県知事あてに以下の要望書を提出しました。

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茨城県畜産センター 子牛

以下が2024年5月13日付けで茨城県に対し要望した全項目です。2025年になっても対応が確認できない点については、再質問を行っています。


茨城県畜産センターの牛の福祉に関する要望書

昨年12月、私どもが提出した「畜産センターの牛の福祉に関する公開質問状」に対して、本年2月27日に返信をいただきましたが、個々の質問項目に対して実質無回答というものでした。この件に関し、改めて回答を要請しましたが、翌月3月22日の返信でも回答は得られませんでした。これらの返信からは、私どもからの問題提起を問題と捉えているのかも不明でした。

このような貴県の対応を見て、牛の扱いが改善されていないのではないかと憂慮する茨城県民、国民からの多数の声が、私どもの元へ寄せられております。

つきましては、同センターで飼養する牛に対して行われた『動物の愛護及び管理に関する法律』、『家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律』、『家畜伝染病予防法』、『茨城県畜産センター動物実験等実施規程』、『地方公務員法』各法に抵触する行為について、下記の通り要望いたします。それぞれについてのご見解、改善結果等について、ご回答をお願い申し上げます。

  1. 牛を蹴る、殴る、清掃道具や竹棒などで叩く・突くなどの暴力を行った職員を懲戒処分してください。
  2. アニマルウェルフェアを徹底するため、農林水産省が公表した「乳用牛の飼養管理に関する技術的な指針(令和5年7月26日付け5畜産第1063号)」、「家畜の輸送に関する技術的な指針(令和5年7月26日付け5畜産第1069号)」、「家畜の農場内における安楽死に関する技術的な指針(令和5年7月26日付け5畜産第1070号)」を全員に配布し、これら指針の内容について月に一度、職員らに勉強会を行ってください。
  3. 牛への虐待的扱いを防止するため、アニマルウェルフェア担当職員を設置してください。
  4. 職務怠慢を防止するため、職員各々に作業日報を作成させ、休憩(もしくは待機)時間の毎日の記録を残してください。またその記録をチェックし、必要があれば是正する仕組みを作ってください。
  5. 供卵牛舎の牛床を、牛が自由な姿勢で横臥できるサイズに変更してください。あるいは牛の尻部分の溝を覆う金属製スノコ(グレーチング)の変形したものを交換、ならびに隙間がないようにすべての溝をグレーチングで覆い、なおかつグレーチングの上を、牛床の高さと同じになる厚みのゴムマットで覆ってください。
  6. 供卵牛舎の運動場に、運動場に収容される全頭数が避難できる、十分な広さのある屋根を設置してください。
  7. 屋外のコンクリート床の運動場(通称スーパーハッチ)に、短時間牛を運動させる以外の目的で、牛を収容しないでください。
  8. センター内の牛舎・運動場・ミルキングパーラー及び待機室各々の最高及び最低温度・湿度を、毎日記録してください。そして、牛が高温・低温・風雨・降雪などにさらされる可能性がある時は、事前に牛を運動場から牛舎に入れる、牛舎内の換気扇を回す、という作業を行ってください。本作業が必ず実施されるよう、本作業の責任者を設置してください。
  9. フリーストール舎の全牛床の砂について、常時、牛が蹄で容易に掘れる柔らかさを維持できるよう、適切な管理を行ってください。また全牛床の状態を毎日確認し、記録する責任者を設置してください。
  10. 摘芽などの角の除去の時期について、個体ごとに動物福祉の専門家に相談したうえで決定し、除去前には鎮静剤、局所麻酔剤を投与し、除去後には疼痛コントロールできる薬剤を投与すること。
  11. 供卵牛舎及び分娩舎の運動場の糞出しを定期的に実施し、排水が適切に行われるよう、底に小砂利敷設・暗渠設置をするなどして寒季の泥濘化対策を行ってください。
  12. 牛を20分以上暴れさせるような胃液採取方法を改めるために、胃液採取に熟練した者から、使用する器具や実施方法が適切かどうかについてアドバイスを求めるとともに、職員らに胃液採取の実技実習を行わせてください(参考までに、牛に負担が少ないと考えられる胃液採取器の資料を添付いたします)。
  13. 消毒薬は安楽死剤として認められていません。センター内での牛の殺処分を、消毒薬の血管投与という方法で行うのをやめてください。適切な鎮静剤・麻酔剤・致死剤を用い、瞬時に意識を喪失させ、その意識喪失状態を死亡するまで維持できる殺処分方法に切り替えてください。
  14. 電気スタンガンを撤去し、その使用を禁止してください。
  15. 動物実験計画の審査について、委員会の活動を実体のあるものにしてください。実験終了後に実験内容を報告書に書かせても意味がありません。実験計画書に実験の手順全てを書かせるよう計画書の様式を変更し、手順一つ一つについて動物が受ける苦痛を最小限のものとするような審査を行ってください。その際、実験手技の熟練度を把握したうえで審査してください。動物の受ける苦痛と得られる実験結果との間のコストベネフィット比較を行い、実験の意義に対して苦痛が上回るものは承認しないでください。動物実験委員会の委員が委員会の果たす役割を理解していないと考えられるので、外部教育を受けさせてください。実験従事者に対しても教育・実技の研修を行ってください。また、研究結果の公表については、査読付き雑誌への論文投稿を必須としてください。

添付資料 富士平工業製の「ルミナー胃汁採取器」のカタログ

カタログ204ページ:

  • 口腔から管を挿入。丈夫な管なので開口器など牛に噛ませないようにさせる器具が不要。
  • 管の先の部分(穴がたくさん開いているところ)に重さがあるので自然に胃の底に落ちていく。
  • 検査目的の量なら、挿入から採取、抜くまでで1分ほどで可能。5リットルくらいなら10分ほどで可能。
  • 値段は7~8万円ほど。何十年も使える。

質問書(2023~2024年)

質問書(2025年)

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