野毛山動物園の「園内リサイクル」に衝撃

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6月8日の土曜日に横浜市立野毛山動物園に行ってきました。桜木町駅から徒歩15分くらいのところにある無料の動物園です。野毛山動物園には小動物との「ふれあい」ができる広場があり、見学してきました。

土曜日の午後ということもあり、広場は大勢の家族連れでにぎわっていました。広場の入口は開放されており、動物が逃げ出さないのか心配になってしまうほどのオープンスペースでした。ふれあうことのできる動物にはハツカネズミ、モルモット、ヒヨコ、ニワトリがおり、また、ふれあうことはできませんが、頭上に張ったロープではラットに綱渡りをさせていました。

大混雑。係員の姿があまり見られない。
大混雑。監視している係員の姿がほとんど見られない
ラットの綱渡りと、開放された入口
ラットの綱渡りと、開放された入口

動物は台の上に乗せられ(ニワトリは地上を自由に歩いていました)、人が自由にさわることができます。動物は人に慣らされているようで、手を出しても噛みついたりせず、ハツカネズミは手を出すと腕に登ってくる子もいました。広場には動物用の座布団やブラシまで用意され、大人も子供も動物を膝や肩に乗せたり抱きしめたり、かなり自由に動物と接していました。動物との接し方は貼り紙がしてありますが、係員による指導はないようで、やはり小さい子供が動物を乱暴に扱う場面も見受けられました。

入場者は勝手に動物を選べる
入場者はそれぞれ勝手に動物を選ぶ
金網の上に乗せられている
モルモットは金網の上に乗せられている。棒はブラシ
ヒヨコもあちこちに持ち出されていた。
ヒヨコもあちこちに持ち出されていた
突然、ぎゅっと締め付けるようにつかむ子も
突然、ぎゅっと締め付けるようにつかむ子も

広場では、ガラス張りでヘビのアオダイショウが展示されていました。「もしや、ふれあいの動物をエサにしているのでは!?」と思い飼育員の女性に尋ねると、子供には言えないけれど大人にはということで、隠さずにきちんと以下の説明をしてくださいました。

「不要になったふれあい動物は園内の他の肉食動物のエサにしている。アオダイショウにはハツカネズミを与えている。ヘビは生きた動物の体温を感じてエサと認識するため、ハツカネズミを生きたまま与えている。猛禽にはハツカネズミでは小さいのでモルモットを与えている。猛禽は動く動物をエサと認識するため、モルモットを生きたまま与えている。肉食動物にもエサが必要だし、不要になったふれあい動物を与えることは『園内リサイクル』である」

ヒヨコとニワトリについては聞くのを忘れてしまいましたが、おそらく彼らも他の動物のエサになっていると思われます。

つかみ放題。マウスを持ちながら踊っていた子もいた。
つかみ放題。マウスを持ちながら踊っていた子も
すぐ横にはアオダイショウが。
すぐ横にはアオダイショウが

もちろん肉食動物にもエサは必要なので、ハツカネズミやモルモットをエサとして与えることを否定する気はありません。しかし、生きている間は大勢の人間によってたかって触れらてストレスを感じ、不要になったらヘビや猛禽に襲われ恐怖を感じながら食べられてしまうその一生を思うと、複雑な気持ちになりました。

広場に集まっている人数の多さ、ふれあい動物の種類と数の多さ、ふれあい方や施設の自由な印象、そして「園内リサイクル」と、かなり驚きとショックを感じたふれあい見学でした。

楽しい展示は表向きだけ。
楽しい展示の裏には、残酷な事実が

追記:
なかよし広場だけでなく動物園も見学しましたが、トラは飼育施設の引っ越しによる精神不安で展示中止中、ツキノワグマは同じ場所を行ったりきたりする異常行動をしていました。ツキノワグマのその行動を見て、「可哀そうに……」と話している来園者もいました。心身ともに健康でいるための十分な飼育スペースや環境を用意することが難しい大型動物は、とくに動物園での飼育はやめていただきたいと思います。

 
●動画

 
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