日本実験動物協会のサイトに、実験動物用飼料の使用期限の目安を製造後9カ月とするという日本実験動物飼料協会からの通知文が載った。今は各施設でも概ね6カ月程度で管理されているのではないかと思うが、使用期限はこれより長くなるということだ。
文書には、保存試験の結果も添付されている。
災害発生時用の備蓄も延長を必要とする理由のようだが、通常時でも使用期限超過による備蓄の廃棄が多いそうだ。
またうれしいのは、実験動物の使用数が減っていることも理由に挙げられていることだ。
販売量が減り、メーカーのコスト増に結びついていると飼料メーカーが言わなければならないほど実験動物の使用数が減っているというのはすごいことではないだろうか。
裏を返せば、何も考えずに湯水のようにじゃんじゃん動物を犠牲にして厭わない時代があったということだが……。
今でも完全にその意識が変わったとは言い難いが、実際に減った影響があるというのは喜ばしい。飼料の廃棄までの期間を長くするという対応に出るのは少々セコいとは感じるが。
本来、コスト増は動物の扱いの低下で対応するのではなく、「動物実験は必要だ」と主張して行っている側にきっちりと転嫁させるべきだろう。(今回は、9カ月でも品質は変わらないとのことではあるが)