ノースサファリサッポロ、事実上の閉園命令へ(関連情報まとめ)

市街化調整区域に許可なく建築物を建て続けてきた動物展示施設「ノースサファリサッポロ」(北海道札幌市南区)に事実上の閉園命令が出されようとしています。そのことが報道されてから、その他の法令違反等についても連日の報道が続いています。詳細はこちらの記事に列挙しました。
ノースサファリサッポロが閉園を公表!
2025年3月10日、ノースサファリサッポロが閉園する旨を公表しました。閉園予定は2025年9月末。運営会社である有限会社サクセス観光の代表取締役は辞任し、後任には現在の園長が就任。動物たちの移動と建物の撤去を行うとしています。
ノースサファリサッポロにの建物は全て無許可で違法状態危険な動物とのふれあいを売りにし、動物福祉に配慮のない施設として知られていた札幌市の動物展示施設「ノースサファリサッポロ」ですが、2月1日の読売新聞の報道を皮切りに、総ての建築物が開業[…]
2025年2月21日追記:ノースサファリサッポロが「実際には死亡していないにも関わらず7頭が死亡と報道されていることなど事実と異なる点」があると公表しましたが、札幌市環境局環境都市推進部環境共生担当課に確認したところ、確かに去年ノースサファ[…]
関連情報保存
ノースサファリサッポロについて
所在地:札幌市南区豊滝469番地1
開業:2005年7月
経営主体:有限会社サクセス観光
施設名 | 第一種動物取扱業登録 |
ノースサファリサッポロ | 展示(札保動セ登録第1978号、有効期限:2027年5月26日) 販売(札保動セ登録第1979号、有効期限:2027年5月26日) 貸出し(札保動セ登録第1980号、有効期限:2027年5月26日) |
ノースサファリサッポロどこでも動物園 | 展示(札保動セ登録第2095号、有効期限:2028年7月18日) |
ノースサファリサッポロデンジャラスの森 | 展示(札保動セ登録第758号、有効期限:2028年10月29日) |
現地の様子(2024年6月時点)
どのような施設か
- 餌やり、ふれあいができる動物が多いが、スタッフの監視はほぼない。
- 追加料金で特別イベントあり。
- 展示場所は狭く、隠れるところもない。バックヤードもほぼなさそう。
- 事故があれば自己責任。デンジャラスゾーンは誓約書に署名だが、チェックなし。
- スタッフは少なく、各イベントをかけもちしている。よって時間に追われ、動物たちにも負担大になるのではないかと感じた。
- 監視カメラ数カ所あり。土日は来園客で混雑している。
- 札幌中心地より電車、バスで、1時間半。車で50分。
デンシャラスの森
トラ
犬
かつてトラと同じケージで飼われていた犬。トラが発情期を迎えたので、ようやく引き離したらしい。犬小屋・係留飼育。
キツネ
首輪繋ぎ飼育、抱っこ記念撮影。キツネ抱っこイベントは1日3回。1頭の同じキツネを使用。何十人に抱っこされキツネも我慢をしている様子だったが、最後の一人(子ども)で拒否して逃げようとする。スタッフは何度もキツネを捕まえ、どうしても写真撮影ができるまで諦めない。インカムマイクにて別スタッフに助けを求め、嫌がるキツネを再度チャレンジし、補助しながら撮影を終える。その客の子どもの腕には、キツネの爪により傷が付いていた。スタッフは謝り、客はその場を立ち去る。何度もキツネは逃げていたが、スタッフも中止にしようとはせず、客も諦めることはなかった。キツネは常に怯えている表情と、姿勢に見えた。イベント後は、また展示場で鎖に繋がれる。
デンジャラスゾーン
夏期のみ営業。ピラニア、ヤマアラシ、ワニガメ、アメリカドクトカゲ、ワニ。入るには誓約書に署名とあるが、チェックなし。
クマ
鳥類
多数。コレクションのよう。
全てリーシュ繋ぎ、触れ合いは一部のエリアで可、監視はなし。中型の鳥類も。
ノースサファリ
ワニ・トカゲ
記念撮影、ワニは口を縛る。人数制限なし。
ヘビ・爬虫類
モルモット・ウサギ・ハリネズミ・ミーアキャット
高い台の上に動物を置いて、触れ合い。餌やり、触り方の注意書きはあるが見ていない人が多い。
ビーバー・アカハナグマ・シマウマ・アライグマ・プレーリードッグ・ウッドチャック・エミューなど
餌やり、隠れ場なし、量や栄養の管理ができているのか疑問に感じた。
ハイエナ
1頭が狭い檻の中で、餌やり可能。スタッフなし。
ニホンザル
1頭がワイヤーで繋がれ、1本の木の上しか移動できない展示方法。胴のあたりをロープで固定している模様。
ライオン
別施設で複数展示。ライオンは大人2頭と子どもの家族がいた。(登場時間入れ替えは写真の看板の通り)
注1 2023年に、「檻から出して走らせてあげたい!!」と銘打って行われたクラウドファンディングによって建てられた施設。支援者数 1,671人、17,216,680円の寄付を集めつくられたこの施設も、市街化調整区域に違法に建てられており、 撤去しなければならない。クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」は、この企画を「新型コロナウイルスサポートプログラム」として選定しており、通常のサービス料を無料にするなど優遇していた。クラウドファンディングサイトの無責任さが顕著にあらわれた事例。
注2 看板に名前のある子ども2頭(アポロとルーナ)は2024年夏、10日間のうちに連続死している。多臓器不全によるショックと衰弱の可能性と施設側から公表があったが、つまりは原因として熱中症が疑われるということになる。
オオカミ
別施設で複数展示。