人間用のワクチンなどの生物学的製剤の生産単位ごとの品質を確かめるために行われている検定でも、生きた動物が使われています。
これらの検定の動物実験について、厚生労働省は研究費を出して、代替したり、削減したり、改善したりできないか、調査研究を行っています。2019年度の報告書が公表されましたが、中には、狂犬病ワクチンのように、非常に有望な代替法を併用できるよう改正を行いたいと考えていると書かれているものもあります。ほかにも、検定が必要とされる頻度を下げたり、苦痛がとても高い試験法について、苦痛の軽減を行うように手順を変更するような検討も行われており、すぐにでも行ってもらいたいことがいろいろと書かれています。
しかし、こういった調査研究の結果が、一体いつ実際に実現するのか、厚労省はまったく目途すら立てていません。
国が求める試験法がまとめられている生物学的製剤基準に関するパブリックコメントが現在行われていますが、例えば狂犬病ワクチンでは、検定に用いる標準品の差し替えしか改正されません。つまり、動物実験が残ったままです。
動物実験の代替は、社会的にも非常に強く求められている事柄であることを厚生労働省に知ってもらうため、ぜひ一言、厚生労働省にご意見をお送りください。
詳細はブログに掲載予定です。
募集要項と送信フォーム:
生物学的製剤基準の一部を改正する件(案)に関する御意見の募集について
締切:11月17日(火)