日本平動物園のふれあいは、ニシキヘビとウサギ・モルモットを並べて展示
2015年、静岡の日本平動物園に行きました。
行った時間が遅く、ウサギ、モルモットのふれあいの時間は終了してしまっていましたが、動物園の一番奥にある区画を使ったふれあいコーナーは、きれいな芝生のスペースを囲んで新しい建物が立ち並んでおり、ふれあいに力を入れていることが一見してわかりました。
しかし、建物に近づいて、ギョッとしてしまいました。ウサギ、モルモットのふれあい施設には、なんと大きなニシキヘビの展示が併設……。
しかも、殺風景な箱のような施設に、数匹も。
そして、ウサギ・モルモットのバックヤードは、まるで動物実験施設のようにステンレスケージがたくさんならんでおり、繁殖を行っているであろうことも察せられました。
つまり、ヘビは、生まれた子どもの間引き・淘汰用にいることは明らかに思えました。
また、この動物園は、ふれあい用にモルモットを貸し出すということもやっているため、質問を送りました。
回答では、ふれあい用のモルモット・ウサギが餌として与えられていることは認めましたが、「死亡数」に餌用の間引き・殺処分が含まれていないのは、ヒヨコの数を見れば明らかです。
年間で相当数、繁殖させては餌として与えていることになりますが、何のためにこのようなことをしているのか、理解に苦しみます。
質問と回答
(直近で統計のある年度でかまいません。もし可能であれば2~3年分教えてください。)
答(1) ウサギ・モルモット・ヒヨコ
動物種 | 飼育数 | 入園数 | 繁殖数 | 死亡数 | 出園数 |
---|---|---|---|---|---|
ウサギ | 17 | 1 | 54 | 1 | 0 |
モルモット | 70 | 0 | 10 | 3 | 0 |
ヒヨコ | 70 | 2030 | 0 | 0 | 0 |
動物種 | 飼育数 | 入園数 | 繁殖数 | 死亡数 | 出園数 |
---|---|---|---|---|---|
ウサギ | 28 | 0 | 87 | 1 | 0 |
モルモット | 80 | 0 | 不明 | 不明 | 0 |
ヒヨコ | 70 | 3360 | 0 | 0 | 0 |
答(2)
動物種 | 常時飼育数 | 1日の使用数 |
---|---|---|
ウサギ | 17~29(繁殖個体含む) | 12~18 |
モルモット | 70~80(繁殖個体含む) | 6~16 |
ヒヨコ | 60~70 | 30~70 |
※使用する数は平日と、土日祝で異なる。来園者数によって調整する。
答(3)
ウサギ・・・オス・メス、去勢なし(オスとメスを分けて使っている)
モルモット・・・メスのみ
答(4)
ウサギ・・・ネコ科、爬虫類の餌
モルモット・・・爬虫類の餌
ヒヨコ・・・爬虫類、猛禽の餌
殺処分は頭部殴打、炭酸ガス。ヘビは生餌の場合もある。
答(5)
ビルマニシキヘビ・・・モルモット1頭/1カ月
答(6)
作成したもの。
ウサギ・・・H400mm × W1000mm × D600mm 1頭ずつ
モルモット・・・H500mm × W1200mm × D600mm 7~10頭ずつ
生活科の教材として用いられるということで、実験動物と同じような扱いになるかと思いますが、倫理委員会のようなものは存在するのでしょうか。
動物園に戻された後は、ふれあいに出されるのですか。
答(7)
学習目的に貸し出すため、科学上の利用に供する動物と同じ扱いになるとは考えておりません。倫理委員会はありません。
貸し出しに際し、モルモットの健康管理等に関する学校への支援を獣医師会と連携し、近隣の動物病院に依頼することが条件になっています。
この10頭はふれあい個体とは別に飼育管理しています。
静岡大学教育学部と共同研究として現在進めている研究課題名「生活科における動物園との連携による動物飼育」
※このことに関連して静岡大学にも動物実験計画書の開示請求をしましたが、一面真っ黒が多く、非常識極まりない大学だと感じました。異議申し立てをするマンパワーが足りず、残念です。
注:課題名も墨塗りなので、以下は適当にピックアップしたサンプルです。