EU 実験動物使用数統計

EUでは、加盟国は欧州委員会に対し実験動物の使用数の報告をしなければならないと実験動物保護指令に定められていることから、EU全体の統計を3年に1回、公表してきました。
2010年に、この法的根拠となる実験動物保護指令が改正され、統計データの取り方も近代化されました。各国政府には公的な統計を年1回とることが義務付けられ(改正前は「できる限り定期的に」でした)、どういった統計をとるかの詳細な要件が2012年に付属書によって取り決められました。
このルールにのっとった新しい統計が2014年から各国ごとに公表されており、EUのサイトから全加盟国の公表ページへリンクがはられています。
EU全体の統計は、新たに2019年11月から公表されることになっており、3年ごとの公表になります。
EU全体の統計
上記の理由から、EU全体の統計の最新のものは、2013年に公表された2011年分の統計になっています。
実験動物使用数の2008年と2011年の比較
種 |
動物数 |
動物数
|
2008からの増減(匹) |
種ごとの増減(%) |
マウス |
7122188 |
6999312 |
-122876 |
-1,73 |
ラット |
2121727 |
1602969 |
-518758 |
-24,45 |
モルモット |
220985 |
171584 |
-49401 |
-22,35 |
ハムスター |
32739 |
25251 |
-7488 |
-22,87 |
その他のげっ歯類 |
39506 |
28465 |
-11041 |
-27,95 |
ウサギ |
333213 |
358213 |
25000 |
7,50 |
ネコ |
4088 |
3713 |
-375 |
-9,17 |
イヌ |
21315 |
17896 |
-3419 |
-16,04 |
フェレット |
3208 |
2540 |
-668 |
-20,82 |
その他の食肉目 |
2853 |
4982 |
2129 |
74,62 |
馬、ロバ |
5976 |
6686 |
710 |
11,88 |
ブタ |
92813 |
77280 |
-15533 |
-16,74 |
ヤギ |
3840 |
2907 |
-933 |
-24,30 |
ヒツジ |
30190 |
28892 |
-1298 |
-4,30 |
ウシ |
33952 |
30914 |
-3038 |
-8,95 |
原猿類 |
1261 |
83 |
-1178 |
-93,42 |
新世界ザル |
904 |
700 |
-204 |
-22,57 |
旧世界ザル |
7404 |
5312 |
-2092 |
-28,25 |
大型類人猿 |
0 |
0 |
0 |
0,00 |
その他の哺乳類 |
5704 |
7888 |
2184 |
38,29 |
ウズラ |
9626 |
5614 |
-4012 |
-41,68 |
その他の鳥類 |
754485 |
669451 |
-85034 |
-11,27 |
爬虫類 |
4101 |
3824 |
-277 |
-6,75 |
両生類 |
61789 |
29583 |
-32206 |
-52,12 |
魚類 |
1087155 |
1397462 |
310307 |
28,54 |
計 |
12001022 |
11481521 |
-519501 |
-4,33 |
使われた動物種の割合、動物実験の目的別の割合は以下の通り。


出典:
参考
- アメリカの使用数統計についてはこちら。
- 日本には、こういった公式の統計は存在しません。施設に対して使用数の報告を求めるような制度も存在しません。業界団体による販売数統計は存在しますが、研究機関での繁殖がかなりあるため、使用数ははるかに多くなります。