追記:2015年5月、JAZAは追い込み猟からのイルカの入手を止めると決定しました! 働きかけ当時の記事をそのまま残しています。
これまで日本の5団体連名で野生イルカの生体捕獲問題について働きかけをしてきましたが、いよいよWAZA(世界動物園水族館協会)がJAZA(日本動物園水族館協会)の会員資格停止を行い、先日から関連の報道が続いています。
追い込み猟というと、イルカを食べることの是非に話が行きがちで、展示用の生体捕獲が行われていることが意図的に隠されているのではないかとすら感じてきましたが、今回やっと生体捕獲も問題視されていることが広く報道されました。
4月25日に5団体連名で出したプレスリリースにも掲載しましたが、私たち保護団体は、国際的に権威のあるWAZAが「動物の福祉」の観点から、長年倫理規範に違反してきたメンバーの会員資格停止を行ったのは当然のことだと受け止めており、一定の評価をしています。
しかし私たちが求めているのは、水族館が追い込み猟からの生体購入を止めることそのものであって、JAZAの除籍ではありません。WAZAがJAZA復帰の機会を残し、今後もJAZAと討議を続けるとしていることを歓迎しています。
(WAZAのリリース文の翻訳はこちらに掲載しました)
こういった大規模な展示用のイルカの生体捕獲を行っているのは、世界でも日本の追い込み猟だけです。中国や中東などへイルカが輸出されていますが、WAZAによれば直接加盟している施設で太地からイルカを輸入しているところはありません(但し、加盟地域組織の加盟館については把握していないとのこと)。
JAZAはWAZAに残るかどうか、19日締切で会員から意見をまとめており、21日にWAZAに報告すると報じられています。1館でも多く、日本の野生イルカにとってよい結論を出してくれることを願っています。
追記: