天王寺動物園でカリフォルニアアシカの子が生きたまま排水口から下水へ



大阪市の天王寺動物園で、信じがたい事故が起きました。生後3カ月のカリフォルニアアシカの子「キュッキュ」が人口池からいなくなり、なんと排水口から下水へ流れて行ってしまったというのです。テレビニュースでは、道路のマンホールを開け、上から母親の鳴き声の録音を聞かせるところなどが報道されています。市のリリースでも捜索中の写真が公開されていますが、有効な探し方ができているのでしょうか。

2日目のきょうも見つかっていません。そもそも呼吸ができているのか、授乳なしにどれほど生きられるのか。捜索は17時で終了してしまいます。

施設(人工池)自体が古く、報道されている排水口の位置・形状や、カバーが動物の力で動かせる(と園長は言っている)こと等、設備が改善されてきていない問題も大きそうですが、幼い(体の小さい)個体がいるときは、隙間や出口になる部分など、余計に注意が必要なはずです。都市の下水道に動物を流すとは、あまりに酷い事故であり、母親のところに戻れない幼いアシカの子のことを思うと胸が潰れそうです。

第一種動物取扱業登録業者として立入や改善勧告を受けるべきだと思いますが、行うとしても同じ自治体の職員同士という関係。公立の施設に対する実効力はあまり望めませんが、大阪では府下統一番号として動物虐待通報共通ダイヤル「おおさかアニマルポリス#7122」も10月から開始されるところですし、動物愛護部局へ立入りをメールでお願いしました。外部から指摘を受けたほうがいいと思います。(メールは、このページの最下部からフォームがリンクされています)

天王寺動物園はここのところ、シマウマ(バロンアカリの父であるヒデヨシ)がオスのエランドのツノで腹部を刺され死亡、シマウマがいなくなったり、7歳のアムールトラ虎二郎が急死したり、コアラの飼育廃止決定に伴う最後の1匹アークのイギリスへの転出が公表されたり、立て続けです。

コアラもエサ代が払えないことがクローズアップされましたが、だったらなぜ導入したのか。このまま動物は産ませず、増やさずでよいです。著しく狭い人工の環境に野生動物を囲うなどということは、もう止めるべきです。都市に、そこで生息できない野生動物が囲われていることの不自然さに気がつきましょう。

大阪市からのリリース 履歴

写真は割愛しています。

報道発表資料 天王寺動物園のカリフォルニアアシカ(キュッキュ)が行方不明です【第1報】

ページ番号:4817542019年9月27日

問合せ先:建設局 天王寺動物公園事務所 管理課(06-6771-2174)
令和元年9月27日 19時15分発表
同時資料提供:南大阪記者クラブ

 天王寺動物園で飼育していましたカリフォルニアアシカのキュッキュ(0歳3か月・メス)が行方不明になっています。

 令和元年9月26日(木曜日)16時15分、アシカ池清掃のため獣舎内の水を排水しました。同日17時40分にはアシカ池の給水を開始し、翌日9月27日(金曜日)は通常通りカリフォルニアアシカの展示をしていましたが、同日11時頃に行方不明であることが判明し、以降園内、園外の下水管等を含め捜索を実施しましたが、まだ見つかっていません。

 明日以降も捜索を実施してまいります。

 また、今後新たな情報が判明した場合は追ってお知らせいたします。

経過

令和元年9月26日(木曜日)

16時 アシカおやつタイム(キュッキュがいることを確認済)
16時15分頃 水の入れ替えのため排水バルブを開錠(排水開始)
17時40分頃 排水バルブを施錠。(水の補充を開始)排水溝カバーが外れていることに気づき排水溝カバーを付けなおした。(頭数未確認)

令和元年9月27日(金曜日)

9時10分 職員がアシカ池に到着(頭数未確認)
11時頃 キュッキュの姿が見当たらないことに気づき、動物園による園内捜査開始
11時半頃 捜索のため池の水を抜いたところ、排水溝カバーが再度外れていることに気づく
15時頃 園外下水施設の調査開始
17時頃 27日(金曜日)の調査終了。引き続き28日(土曜日)も調査を行う。

排水溝カバーの写真

排水溝カバー

キュッキュのプロフィール

愛称:キュッキュ(メス、0歳3か月)
生年月日:令和元年6月3日 天王寺動物園生まれ

キュッキュの写真
令和元年7月30日撮影

報道発表資料 天王寺動物園のカリフォルニアアシカ(キュッキュ)が行方不明です【第2報】

ページ番号:481801 2019年9月28日

問合せ先:建設局 天王寺動物公園事務所 管理課(06-6771-2174)
令和元年9月28日 20時25分発表
同時資料提供:南大阪記者クラブ

 天王寺動物園で飼育していましたカリフォルニアアシカのキュッキュ(0歳3か月・メス)が行方不明になっています。(令和元年9月27日報道発表済)

 本日は天王寺動物園から津守下水処理場(西成区)までのルートを捜索しましたが、残念ながらキュッキュを発見することはできませんでした。

 明日は、本日の捜索範囲のうち、特にマンホール等の下水の流れが澱んでいる部分で、アシカが滞留可能な箇所を再度、重点的に捜索する予定です。

令和元年9月28日(土曜日)の捜索の概要

10時10分 主に動物園外の下水道施設捜索
18時 捜索完了

捜索の様子の写真

捜索の様子
カメラを使った捜索の様子の写真

カメラを使った捜索の様子

参考:これまでの経過

令和元年9月26日(木曜日)

16時 アシカおやつタイム(キュッキュがいることを確認済)
16時15分頃 水の入れ替えのため排水バルブを開錠(排水開始)
17時40分頃 排水バルブを施錠。(水の補充を開始)排水溝カバーが外れていることに気づき排水溝カバーを付けなおした。(頭数未確認)

令和元年9月27日(金曜日)

9時10分 職員がアシカ池に到着(頭数未確認)
11時頃 キュッキュの姿が見当たらないことに気づき、動物園による園内捜索開始
11時半頃 捜索のため池の水を抜いたところ、排水溝カバーが再度外れていることに気づく
15時頃 園外下水施設の捜索開始
17時頃 27日(金曜日)の捜索終了。

追記

その後もリリースが続いていますが、見つかっていません。

報道発表資料 天王寺動物園のカリフォルニアアシカ(キュッキュ)が行方不明です【第3報】

ページ番号:481803 2019年9月29日

問合せ先:建設局 天王寺動物公園事務所 管理課(06-6771-2174)
令和元年9月29日 18時34分発表
同時資料提供:南大阪記者クラブ

 天王寺動物園で飼育していましたカリフォルニアアシカのキュッキュ(0歳3か月・メス)が行方不明になっています。(令和元年9月27日報道発表済)(令和元年9月28日報道発表済)

 本日はこれまでの捜索範囲のうち、特にマンホール等の下水の流れが澱んでいる部分で、アシカが滞留可能な箇所を再度、重点的に捜索しましたが、残念ながらキュッキュを発見することはできませんでした。

 明日も引き続き、滞留可能性が高い箇所を捜索します。

 今後、事故原因を分析検証するとともに再発防止に努めてまいります。
令和元年9月29日(日曜日)の捜索の概要

9時55分 既捜索箇所のうちアシカの滞留可能箇所を再度捜索
16時50分 捜索完了

捜索の様子の写真

捜索の様子

カメラを使った捜索の様子の写真

カメラを使った捜索の様子

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