信じられないことがありました。もう呆然として、これをどうすべきなのか頭が働きません。
長くなりますが、まずは事実関係をお伝えします。
天王寺動物園のグラントシマウマの「アカリ」が搬出された先が堀井動物園だということは、以前、同じく天王寺動物園のシマウマ「バロン」が搬出先で脱走後に死んだ事件の後に、ネットの力で特定されていました。
堀井動物園では名前が変わっていて、「あかね」です。ときどき移動動物園の写真で、生きていることが確認されます。バロンより先に生まれたお姉さんにあたり、2013年1月に天王寺動物園から出されました。
このアカリ(あかね)のこともずっと気になっており、天王寺動物園の責任も問わなければ!と思い確認したところ、なんと……天王寺動物園からは千葉の市原ぞうの国に行ったとの回答だったのでした。
え…? 市原ぞうの国……?
じゃあ市原ぞうの国が堀井動物園に渡したの?と、うっかりここで騙されそうになりました。
念のため確認してみて本当によかったです。
驚いたことに、市原ぞうの国では、天王寺動物園からシマウマは来ていないとの回答。
まったく不可解な状況になってきました。
どちらの言い分が正しいかわかりませんから、文書開示請求に対応せざるを得ない公立の天王寺動物園のほうに書類での開示を求めました。
そうしたところ、天王寺動物園が動物交換でアカリを出した先は、神戸の有限会社吉川商会であることがわかりました。また、この契約書には行き先は書いていないが、天王寺動物園の記録には、移動先はやはり市原ぞうの国だという記録があると手紙に書いてありました。
今思うと吉川商会の名前でピンとくるべきだったかもしれないのですが、「なるほど、聞き方がまずかったのかもしれない」と思い、再度市原ぞうの国に、吉川商会からであればどうか?と質問してしまいました!
そうしたところ、やはりシマウマは来ていないとの答え。天王寺動物園と連絡をとったから、天王寺動物園と話してほしいとありました。
これは本当にシマウマは行っていなさそうです。
一体、真実はどこに?
ますます訳が分からなくなってきたのですが、天王寺動物園に電話をして、折り返しの連絡を待っている間に驚くべきことに気が付いてしまいました。
天王寺動物園のスタッフブログのアカリちゃん搬出の記事の写真に、トラックのクレーン操作をする堀井動物園の園長が写っているんです!!
トラックのナンバーも滋賀ナンバー。
堀井動物園がアカリを天王寺までとりにいっているんじゃないですか!!
天王寺動物園は気が付かなかったのでしょうか?
しかし、天王寺動物園は行き先は本当に市原ぞうの国だと信じていたようです。当時いた人に確認したが、そう思っていたと。
また、堀井動物園は動物の輸送だけもやっているので、堀井園長が来ても不思議には思わなかっただろうとのこと。
確かに、当時のスタッフブログには
「引越し先への到着は明日の予定とのこと
長時間の輸送になるけどアカリちゃん頑張ってね!」
と書かれているので、天王寺動物園の言葉に嘘はないように思います。
(天王寺から滋賀ならその日のうちに着く。長時間とか明日とか書かない!)
それに、アカリの行き先が堀井動物園とわかっていたら渡すことはないとのことだったので、その言葉を信じたいです。(涙)
こうなってくると吉川商会が行き先を偽った可能性が高いですが、吉川商会に確認しようとしたところ、電話が通じず廃業したようだとのこと。神戸市にも確認しましたが、平成28年8月に第一種動物取扱業の廃業の届が出ているとのことでした。
廃業は時代の流れを象徴するかのような出来事ですね。
真実も古い時代とともに去ってしまい、当会で確認できるのはここまでですが、堀井動物園が何か知っているのなら天王寺動物園に説明をしてほしいです。
ついでにアカリ(あかね)も天王寺動物園に返してほしい。
最近、ネットメディアがアップした写真ではアカリは、こんなところに飼われています。
胸のところのね、縞模様のちょっとした特徴がアカリなんですよ。
本当に悲しくなる光景です。
天王寺動物園は走って回れるくらいの広さがあるんです。
それにしても、今回の件で一番迷惑したのは市原ぞうの国ではないでしょうか。
本当に驚きました。
こういうことに名前使われるとか、あるんですね。
2回もお尋ねして、しかも堀井動物園に動物送った?とか疑ってしまい、本当に申しわけありませんでした。
謹んでお詫び申し上げます。
わかってはいたつもりですが、動物取引の世界は闇ですね……。
■意見送付先
大阪市にシマウマのアカリを取り返すよう要望しましょう。
市民の声:http://www.city.osaka.lg.jp/seisakukikakushitsu/page/0000006578.html
▼飼育場の航空写真(※Google map のEmbed機能を用いた埋め込みです)
▼天王寺動物園と吉川商会の契約書
2018.10.7追記 大阪のアリオ八尾の移動動物園にシマウマのアカリ(あかね)が使われており、常同行動する様子が撮影されました。詳細はこちら。
また、天王寺動物園はブログの「天王寺動物園のだれ?シリーズ!」でアカリを取り上げたことがあり、
「覚えやすい特徴的部分を覚えて下さいね~!
だれかがわかると親近感がわいたり観るのが楽しくなったりしますよ~~!
そして他の動物園に引越しした時にもわかりますからね~!」
と書いていました。(注:すでにサイトからは削除されています)
まさか堀井動物園に行くとは思っていないから、このようなことが書けたのでしょうね。
※この問題に関連するページは既に天王寺動物園のサイトから削除されています。天王寺動物園のサイトには、これより古い記事も残っていますが、この問題に関連するページは既にリンク切れです。