楽しい!「ずかんミュージアム銀座」生き物と生息環境をリアルに再現―デジタルの可能性

ずかんミュージアムは2023年9月3日、閉館しました。画期的な施設だったので、非常に残念です。
ずかんミュージアム銀座
生き物と生息環境をリアルに再現 ― デジタルの可能性

銀座にとてもユニークなミュージアムができました。デジタルの投影でリアルに動く動物たちに出会える「ずかんミュージアム銀座」です。

森や草原や清流、昆虫の目線などに分かれたゾーンを、「記録の石」というナビゲーターを持って動物や虫、魚を探しに行きます。生き物に会えると「記録の石」に名前や生態が表示されます。

動物たちを探している間にゾーンは朝から夕方、そして夜へと時間が流れ、雨が降ることもあります。同じ場所でも時間帯や天候によって現れる生き物が変化します。昼にヌーがいた草原には、夜になるとブチハイエナが現れます。

山岳地帯に生息するビッグホーンがメスをめぐる争いを始めたりもします。近くで見ることもできるのですが、脅かしたり近づきすぎると生き物は逃げてしまいます。水溜りにいたり、思いがけない場所に潜んでいることもあるのでよく注意しながらゾーンを探検しましょう。

ここには生きた本当の動物はいません。もちろん、曲芸やショーもありません!

いるのはデジタルで再現された、エサを探したり飛び立ったり、ありのままに動く生き物たち。

もう動物を生息地から連れ出して動物園や水族館に監禁して、不自然で不自由な姿を展示する必要はありません。アマゾンカワイルカなど飼育が難しい動物の姿や大きさを学べるのも、デジタルの可能性のひとつではないでしょうか。

「記録の石」には出会えた生き物が記録されており、ゾーンを出る時に出会えた生き物、見つけられなかった生き物のリストがもらえます。野生動物とは本来、簡単に見ることができないもの。動物の生活を尊重しながら探検するという、ちょっとしたスリルも味わえます。

あなたは、ここにいる40種類、すべての生き物を見つけることができるでしょうか。

 

「記録の石」は1時間ほどで記録ができなくなるので、先に生き物を見つけておいて、あとはのんびり散策するのがコツかもしれません。夜になったゾーンで満天の星空を眺めながら一休みするのも楽しみ方のひとつです。まるで地球が凝縮されたかのような「ずかんミュージアム」では、生き物は自然環境と一体であることが体感できます。

リアルに動く動物たちを繊細な図鑑のタッチで描いた「ずかんミュージアム銀座」は出版社、新聞社などが合同で2021年7月にオープンしました。銀座駅、有楽町駅から徒歩1〜2分、入場にはネットで予約が必要です。

「ずかんミュージアム銀座」ずかんミュージアム有限責任事業組合
https://zukan-museum.com(※閉館に伴いサイト閉鎖となっています)

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