<堀井動物園>滋賀県生活衛生課への要望書回答全文
滋賀県の移動動物園「堀井動物園」について、
【1】動物の過密輸送および移動前の動物の無人長時間放置、
【2】不適切飼養が続いていることへの対応として、まず動物の導入中止が必要であること、
【3】台帳の調整義務が守られていないこと
に絞って、至急対応してほしい点として要望しました。
回答全文は以下の通りです。回答書では要望が短くまとめられているので、詳しくは要望書全文をご覧ください。
※「めっちゃさわれる動物園」のほうのライオンその他、インターネット上に拡散された情報については、滋賀県知事あてに別途要望を出しています。
詳細はブログをご覧ください。
堀井動物園/めっちゃさわれる動物園についてはまとめページもあります。
滋賀県動物保護管理センター所長
要望書に対する回答
平成29年6月6日付け滋賀県健康医療福祉生活衛生課あてに貴殿から提出された要望書について、下記のとおり回答します。
【1】駐車場の場所を常時把握し、過密状態での放置等をやめさせるよう厳しい指導監視をお願いいたします。
≪回答≫
駐車場等の一時的に動物を保管する場所について確認し、「第一種動物取扱業者が遵守すべき動物の保管の方法等の細目」に定められた動物の輸送の方法に従い指導を行っていきます。
≪回答≫
現時点では、動物の愛護及び管理に関する法律施行規則第12条の2に規定された動物の虐待のおそれがある事態には至っていないと判断しています。
今後も、施設の構造や規模が、取り扱う動物の種類及び数にかんがみ著しく不適切なものとならないよう継続的な監視指導を行い、必要に応じ勧告等も含めた対応を行うこととしています。
【3】動物の仕入れ等について台帳の調整がなされていない違反状態について厳しい対応をお願いします。
≪回答≫
「第一種動物取扱業者が遵守すべき動物の保管の方法等の細目」による台帳の調整および保管については、以前から指導してきており、順次記録と保管が行われていることを確認しています。
今後も、記録保管および内容の充実について監視指導を行い、必要に応じ勧告等も含めた対応を行うこととしています。
■要望書全文
滋賀県健康医療福祉部生活衛生課 御中
堀井動物園について早急な対応を要望いたします!
お世話になっております。動物保護団体のPEACEです。一昨日より、貴県内の移動動物園「堀井動物園」がショッピングモール「ピエリ守山」内で運営する「めっちゃさわれる動物園」の不適切飼養(特にライオンがストレス行動及び施設の不備によって流血していたこと等)について、当会にも「何とかしてほしい」との声が非常に多く寄せられています。
既に貴県にも同様の意見が多数寄せられていることとは存じますが、それに加え、新たに判明した点などについて、早急にご対応をお願いしたく、以下要望いたします。
【1】駐車場の場所を常時把握し、過密状態での放置等をやめさせるよう厳しい指導監視をお願いいたします
滋賀県在住の方から情報提供があり、下記の場所に堀井動物園のトラックが常時置かれている駐車場があるとのことです。
駐車場住所:(※ウェブ公開にあたり、伏せさせていただきます)
動物はここに毎日置かれているわけではありませんが、週末やゴールデンウイークなど、次の日に移動動物園があると予想される日の夜にトラックに積まれた状態で放置されているのを確認しているとのことです。
見かけたのは一度ではなく、1年以上前から何度も何度も繰り返し目撃しているとのことで、これまで、堀井動物園は苦情があると駐車場を転々と移動させてきているようです。
動物たちはおそらく一晩中置かれており、夜が明けて朝に移動動物園に向けて出発しているものと思われます。これまで苦情を各所に寄せていたそうですが、特に変化はなかったそうです。
動画も送っていただきましたが、ポニーは首が立てられない、同じケージにヤギたちはぎゅうぎゅう詰め、鳥類(ハゲコウ、ペリカン)も高さがなく窮屈な状態、特にハゲコウは首が曲がって身をかがめているような状態でした。
※動画URL:https://youtu.be/p3AzfB-0h2E 写真は別途メールいたします。
水やエサも置かれておらず、このような状態で無用に長時間放置することは虐待的な扱いといえます。動物保護管理センターではこの場所について知らず、これまで駐車場については把握してこなかったものと思われます。
動物に苦痛を与えるような形での長時間の無人放置はまず止めさせるべきですが、第一種動物取扱業の登録事業者が使用する場所として、駐車場についても今後常時把握し、抜き打ちを含めた厳正な指導監視を行っていただきたく、何卒よろしくお願い申し上げます。
「子どもたちに命の大切さを教える」などといった表向きの体裁に騙されることなく、不適切な取扱いに対しては厳しいご対応をお願いいたします。
【2】新しい動物の購入禁止および繁殖中止を命じてください
今年1月に静岡県で開催されたジャパンレプタイルズショーで堀井動物園園長がコツメカワウソ2匹(など?)を購入していたとの情報が当会に寄せられました。堀井動物園にもこれが事実であることは確認しましたが、既に多数の動物をまるで倉庫に押し込めるような形で飼育している状況で、しかも業に用いない動物まで多数所有するような状況にもかかわらず、どうして次々と新しい動物を購入することが許されるのでしょうか。
次々死なせているから購入しなければ業が続けていけないという状態であればおかしく、まず適切に飼育することで死なせないようにするべきです。
そもそも、新しい動物を購入する資金があるのであれば、既に飼育している動物たちの飼育環境の改善に使うべきです。広いところに移転する、移転すると言いながら、資金を動物の購入に充ててしまっているのも疑問です。
また、めっちゃさわれる動物園のマーラについては、繁殖もしているとのことでした。
犬や猫の劣悪多頭飼育者に対するのと同じように、まず「ふやさないこと」を厳命していただきたいです。動物愛護法第二十五条第三項に基づき、新しい動物の購入禁止および繁殖中止について、勧告・命令の措置をとることを要望いたします。
それによって、まず飼育規模を縮小し、施設数(※注:今はピエリ守山のめっちゃさわれる動物園、守山飼育場、野洲第二飼育場の3カ所がある)を減らすところを目標としていただきたいです。
【3】動物の仕入れ等について台帳の調整がなされていない違反状態について厳しい対応をお願いします
上記【2】で動物の購入・繁殖について述べましたが、そもそも堀井動物園は、自らが飼育する動物が何でどれだけいるのかもなかなか示すことができない状況が長かったやに伺っています。現在でも、法令上求められている動物の仕入れ等に関する台帳の調整を行っておらず指導中とのことではありますが、保管義務のある5年分を示すことができないのであれば法令違反は明らかです。
業の登録の取消に一歩近づけるためにも、台帳の調整についても勧告・命令の措置をとり、単なる指導の繰り返しから抜け出していただきたいです。
かねてより貴県が指導を重ねられてきている事業者かとは存じますが、厳しい対応がないままでは、世論も限界に達するものと思われます。
厳正な対応をお願いしたく、何卒よろしくお願い申し上げます。