ベルギー アントワープ大聖堂 フランダースの犬

ベルギーの憲法に動物の保護と福祉が盛り込まれる

先日、憲法記念日にグッドニュースが流れてきました。ベルギーの憲法に、 動物が感覚・感情のある存在(sentient beings)であることが盛り込まれたそうです。

ベルギーは、イタリア、ドイツ、ルクセンブルク、スロベニア、オーストリアに続き、憲法に動物に関する条項を含めた6番目のEU加盟国となりました。スイス、エジプト、ブラジル、インドなど、EU以外の国々にも同様の動きは広がっています。

ベルギー憲法の第7条に以下のような内容が追加されました。

連邦国家、言語共同体および地域は、それぞれの権限の行使において、感覚・感情ある存在としての動物の保護および福祉を確実なものとする。

※ベルギーは、3つの言語共同体(Community)と3つの地域(Region)からなる連邦制の国家です。

これは、EUを成り立たせる基本的な条約である「欧州連合の機能に関する条約」(リスボン条約による修正後)第13条の内容に沿ったものと言えます。

ベルギーの団体GAIAによれば、この改正は86%の市民の支持を得ていたとか。ものすごい支持率に驚きますが、「30年前には考えられなかった」(同団体コメントより)にもかかわらず、世論が変わったということは心強く思います。

出典

After years of campaigning, the sentience of animals is now …

関連情報

ベルギーは、哺乳類について、飼育してよい動物をポジティブリスト(ホワイトリスト)化している国の一つです。リストに載っていない動物は飼育できません。

また、ベルギーでは、スコティッシュフォールドの繁殖と販売が禁止になったというニュースもありました。

動物のリアルを伝えるWebメディア「REANIMAL」

2021年10月1日より、ベルギーのフランドル地方ではスコティッシュフォールドなどの折れ耳の猫の繁殖と販売が禁止されるこ…

ベルギーの動物福祉に関する法令については下記の論文が参考になります。

動物の法的地位をめぐるベルギー法の概況 ― ワロン動物福祉法典の紹介を中心に 
竹村 壮太郎(小樽商科大), 商学討究 71 (2・3) 265 -289, 2020年12月
ベルギー 風景

FreddyによるPixabayからの画像

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