9月3日、動物福祉(アニマルウェルフェア)を考える議員連盟(会長:岩屋毅衆議院議員)の第1回「化粧品の動物実験廃止WT(ワーキングチーム)」(座長:小宮山泰子衆議院議員)が開催されました。
このWTは、昨年12月の総会で設置が承認されていたもので、世界45カ国で既に禁止されている化粧品の動物実験について、日本でどのように廃止していくかを検討するために設置されたものです。
第1回では、まずはヒアリングが行われました。
WTからの事前質問に答える形で、すでに化粧品の動物実験を廃止した国内の大手化粧品会社から発表があり、廃止の決断に至った経緯や、廃止したことによる影響などについて述べられました。動物実験を廃止しても売上には影響なく、業績は伸びているとのことです。
厚生労働省からは、医薬局医薬品審査管理課が、化粧品・医薬部外品の承認申請で動物実験のデータが要求されるケースなどについて説明をしました。医薬部外品は年間2000件ほどが承認されていますが、その中で動物実験がされているものは10件に満たないとのこと。どういった分野の商品で動物実験されているのかは手元の資料ではわからないとのことでしたが、医薬部外品には殺虫剤なども含まれるので、薬用化粧品に限れば、もっと少ない可能性はあります。
また、動物実験代替法で承認可能な試験について、動物実験がされていたケースは実際にあるそうです。
最後に、PEACE・JAVA・アニマルライツセンターの3団体から成る「美しさに犠牲はいらないキャンペーン実行委員会(CFB)」を代表して、当会から、海外の法的禁止の状況について説明をしました。
また、WTに対し、私どもの要望として次の2点を要望しています。
- 日本国内における化粧品と医薬部外品(薬用化粧品)のための動物実験の実施の禁止
- 研究段階から販売に至る全過程で新たに動物実験が行われた製品の日本国内での販売禁止
今後、このWTの動きを見ながら、皆さまに署名などのお願いをすることもあるかと思います。日本でも化粧品の動物実験を禁止するため、このワーキングチームの動きにぜひご注目ください。
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