NIH(国立衛生研究所)は、アメリカの医学研究の拠点機関であり、アメリカ内外のライフサイエンス研究に巨額の研究資金を配分しています。
動物実験にも多くの研究費を出しているため、当然、批判を浴びますが、なんとFacebookやInstagramのページで「サル」「実験」「拷問」などのキーワードを含むコメントをフィルターで一括非表示にしていました。公共機関なのに、明らかに反対意見のみを狙ってブロックしようとするのはおかしなことです。
「PETA」や「#stopanimaltesting」といった言葉もブロックされており、3年前にPETAなど複数の団体が訴訟を起こしていましたが、今年7月、D.C.巡回区控訴裁判所は、これらの非表示行為は合衆国憲法修正第1条に違反するとの判決を下しました。動物の権利運動側の勝訴です。
サイエンス誌の記事によれば、「NIHの投稿のかなりの部分が動物実験に関するものであるのに、動物実験に関するコメントがまったく的外れであるとすることは常識に反する」と、2人の裁判官が記したとのこと。言論の自由にとって大きな勝利だと、原告側の筆頭弁護士は述べています。
State becomes the 10th in the U.S. to ban inhumane competiti…
アメリカでは、動物の権利活動家らによる言論の自由に関する訴訟でNIHが敗訴。
裁判所は、NIHがFacebookなどのソーシャルメディアで “animals” や “cruel” などの単語を含むコメントを自動ブロックすることで憲法修正第1条に違反したと認定。
セコいことするのは止めようね。https://t.co/AGUANBOH7c— PEACE 命の搾取ではなく尊厳を (@animalsPEACEnet) August 18, 2024