岐阜大学の実験動物飼養施設の抜本的な改善要望について、その後の進捗は特になし

岐阜大学では、動物実験委員会が、応用生物科学部学部長あてに実験動物飼養保管施設の抜本的な改善について、要望書を提出しており、これまで対応状況を何回かに渡り質問してきました。

そういえば以前の回答では、上記の写真の小屋は牛・豚の糞を管理している小屋とありましたが、戸は開けっ放しで何やら小屋の外にも散乱している状況だったため、豚コレラが終息しない状況で「今はどうなっているんだ!?」と気になってきましたので、改めて大学に進行状況を聞いてみました。

回答は以下の通りでした。

質問事項1.動物実験委員会から応用生物科学部学部長あてに提出されている「実験動物飼養保管施設の抜本的な改善についての要望」に関し、その後の改善の進捗状況(完了分及び計画の変更等について)を教えてください。

イヌ用の屋内飼育舎が完成・稼働が開始されたことにより、屋外飼育舎の使用は中止されました。
農場等の建て替えに関しては、概算要求を継続的に提出していますが採用に至っておりません。

質問事項2.「実験動物飼養保管施設の抜本的な改善についての要望」において家畜伝染病予防法のもとの飼養衛生管理基準にもとづいた衛生管理区域の設定が難しく、区域内への人の立入りを制限することが困難と書かれていました。現在、岐阜県内で豚コレラの発生が続いている状況かと思いますが、特にこの点について、改善がなされたのかどうか教えてください。動線を変えるには施設の配置換えが必要かと思いますし、改修も必要な状況と書かれていたと思いますが、どのような対応をとっておられるのでしょうか。

岐阜大学におけるブタの飼育は関連施設も含めて屋内施設で実施されており、ブタに関しては衛生管理区域の設定に関する課題は存在しておりません。これらの施設に関しては岐阜県において豚コレラの最初の発生時(平成30年9月)より、岐阜県家畜保健衛生所による継続的な指導と管理を受けております。

犬が屋内飼育に変わったことは以前も回答をもらっていました。

家畜については、岐阜県中央家畜保健衛生所が岐阜大学敷地内に移転するのと同時に対応される予定だと思っていましたが、中央家畜保健衛生所は既に2017年6月に移転済み。予定通りには対応されなかったということだと思います。

小動物(空調がない飼育室があり夏季・冬季に使用ができない、換気扇が老朽化、前室に相当する設備がない、隣の牛舎との仕切りが老朽化、屋外の水場でケージの洗浄や水の補給を行っている等々)や猫(大動物飼育施設(牛)の中の部屋で飼育しているため空調・換気に問題。排水トラブルも。運動ができないので、下痢や自傷行為)についても、要望書の状況から変わらないということかと思いますが、もはや実験が継続されていること自体が問題ではないかと感じます。

動物実験委員会は要望した内容が達成されていないことについてどのように判断しているのか、改めて見解を問い合わせています。

豚については室内飼育のため飼養衛生管理基準は関係ないとの回答でしたが、現在は豚コレラ対応で、飼養衛生管理基準に関する立入時の指導項目に糞の管理についても追加されていることを確認しています。(確かに、基準そのものの改正ではありませんでした。立入時のチェックリストに糞の管理も追加しているということです)

家畜保健衛生所の指導が入っているとのことなのでイノシシ除けはされているのだろうとは思いましたが、農水省の人も小屋の扉を開けっ放しについては「よろしくない」とはっきり言っていたので、質問をした趣旨だけ返信しました。

動物愛護法改正との関係

ちなみに、要望書では「平成24年に予定されている動物愛護法改正に対応できない」とすら書かれていたのに、結局改正はなされないままでした。施設や動物の扱い方を改善したい人たちにとっては、法律というのは大きな根拠になるもののはずです。

しかし、既にその次の改正である本年度の予定の改正の時期に来ていますが、実験動物については関係者が改正に反対する始末。

ただひたすらに改正反対を唱え続ける関係者は、法律によって予算の根拠ができ、状況が改善される動物たちがいることをまったくわかっていません。自分さえ研究費があれば、動物実験が続けられれば、それでよいのでしょう。利己的な行動には呆れるばかりです。動物たちの苦痛は続きます。

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