イギリスのNC3R(国立3Rセンター)が、マウスの「やさしい」取り扱い方を教育普及するための動画を公表しました。
日本でも広く行われていることですが、実験用のマウスを移動させるときに、なぜか尻尾を持って動かします。
この方法のほうが早くマウスを扱えると信じられているようですが、実際には筒を使ったり、手のひらの上に乗せたりして運んでも時間にはあまり差はなく、むしろこれらの「マウスにやさしい」方法のほうが、マウスの不安やストレスを軽減することがわかりました。
一般に信じられている誤解を解き、筒や手のひらを使う方法のほうが望ましいことをわかりやすく示したのが、この動画です。
内容は、リバプール大学のJane Hurst教授とKelly Gouveia教授の研究に基づいており、NC3RとBBSRC(英国バイオテクノロジー・生物科学研究会議)の資金提供を受けて作成されました。立派な教育動画です。
英語ですが、ヴィジュアル的にわかりやすいように作られているので、見るだけで分かるのではないかと思います。
18分40秒、あなたもマウスをやさしく扱う方法について学び、彼らに嫌われないハンドラーになってください!
動画のページはこちらです。
参考文献
1.Hurst JL, West RS (2010) Taming anxiety in laboratory mice. Nat Methods. Oct;7(10):825-6. doi: 10.1038/nmeth.1500
2.Gouveia K, Hurst JL (2013) Reducing Mouse Anxiety during Handling: Effect of Experience with Handling Tunnels. PLoS ONE 8(6): e66401.doi:10.1371/journal.pone.0066401