昨年、フランスのマリンランド・アンティーブが飼育するシャチを日本の神戸須磨シーワールドに移す計画があるということで、反対運動が起きました。最終的に、フランス政府の判断により、日本に輸送されることはありませんでしたが、最終的に生き残っている2頭のシャチ(当初4頭いたが2頭死亡)をどこへ移すのかが課題になっています。
2026年をもってイルカの飼育が禁止されるフランスから、神戸須磨シーワールドへシャチ2頭が移される計画が浮上。フランスの保護団体が反対運動を展開、PEACEも阻止するための署名やフランス政府へのメールアクション等を呼びかけてきました。関連の[…]
スペイン領であるテネリフェ島の水族館ロロ・パルケ(ロロパーク)が有力視されていましたが、スペイン当局が、ロロ・パルケには飼育のための適切な施設がないとして、シャチの移送申請を却下したとのことです。規制当局が動物福祉を理由とするとは、羨ましい限りです。
マリンランドのシャチは24歳のウィキーと、その11歳の子、ケイジョで、ほかに12頭のイルカがいます。イルカたちは、スペインの首都マドリードの水族館へ移送される予定でしたが、これも阻止されたとのこと。
マリンランドは、行き先問題が解決するまで動物たちの世話をするよう命じられました。そもそも、鯨類のショーを禁止するフランスの新法の施行まで、まだ1年半もあり、なおかつ、新法のもとでも保護や研究目的であれば飼育の許可は出ます。(その選択はせず、廃業と飼育終了を選んだのはマリンランドです)
カナダのサンクチュアリが受け入れの手を挙げていますが、ギリシャかイタリアのサンクチュアリに決定される可能性があるようです。
A Spanish aquatic park which authorities prevented from taki…
ロロ・パルケにはすでに4頭のシャチが飼われており、そのうち1頭は今年生まれたばかりです。この繁殖も、生涯狭い水槽でショーをさせられる子を産ませた、子どものシャチが観光資源になってしまう等の理由で激しく批判されています。(例えばPETA UK)
そもそも今年ロロ・パルケで2回目の出産をした母シャチのモーガン(1回目の出産は奇形を伴う出産で3歳を待たずして子は死亡)は、2011年、研究目的で飼育するという厳しい条件つきでオランダからスペイン領へ移されたとのこと。フリー・モーガン基金によれば、繁殖目的での利用は法的に禁止されていたそうで、今回フランスからロロ・パルケへのシャチの移送が拒絶された裏には、こうした事情もあるのかもしれません。
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