酪農学園大学獣医学類で未承認実験〔2016年発覚〕
2016年、酪農学園大学でも実験計画書の承認を得ずに行われた動物実験が発覚しました。
私立大学である酪農学園大学に対しては情報公開請求ができませんので、得られる情報が限られますが、この例は信州大学医学部の事例とは違い、大学が研究者に対し1年間の実験停止処分を行ったり、科研費の応募資格停止を行ったり、それなりに厳しい対応をしました。
この例でも未承認の遺伝子組み換え実験が並行して行われており、報道を経て、大学が事実を公表しました。
経緯
問題を指摘する情報提供があり、大学と文部科学省に質問書を送りました。
時事通信が未承認の遺伝子組み換え実験を報じた記事の中で動物実験計画についても未承認であったことが触れられ、事実であったことが確定しました。
その後、大学が公式に公表。
研究費についてはどうなったかを確認しました。
2017年4月に1年間の実験停止処分が解除されています。
その1年後の2018年4月時点で確認した際は、
- 当該研究者は、まだ実験動物学ユニットに所属している。
- 個人研究費はついているが、学会等への出張にあてており、実験はしていない。
- 父兄の要望があるため、学生はつけず、学生の指導は現在させていない。
- 動物実験も現在まで本人の申請はない。
との回答がありました。
参考
- <大学における実習>公私立大学実験動物施設協議会の見解
(酪農学園大学は会員ではありませんが、私大の動物実験施設から構成される関係団体の見解を確認をしました)