追い込み猟からのイルカ導入廃止決定:日本動物園水族館協会からの回答

2015年、日本動物園水族館協会 日動水 JAZA が英断 追い込み猟からイルカを導入しない NGO働きかけ経緯 まとめ 

日本動物園水族館協会(JAZA)が追い込み猟からイルカを導入しない方針を決定した直後、その決定への感謝とともに、詳細を確認するためのレターを連名団体から出しました。(2015年7月13日付け)

また、翌年(2016年)の5月にも、PEACE単独でその後の状況についてメールにて質問しています。JAZAからの回答は、それぞれ以下の通りでした。

その後、2017年にJAZAでは水族館部を発足、さらにその下に2018年イルカ会議を発足しています。


2015年7月19日付けのJAZAからの回答

問1:
各種報道を総合すると、貴会は以下(1)~(3)のことを、「追い込み猟からのイルカ入手を禁止する具体策」として、WAZAに報告したと書かれていますが、間違いないでしょうか? このほか、報道されていない重要なことは、ないでしょうか? WAZAに回答した詳細な内容を教えて頂けないでしょうか?

(1)JAZAは、加盟館が追い込み猟からのイルカの入手禁止を確実に守るように、イルカの入手先(原産地)の証明書の提出を義務付ける。
(2)個体を識別できる写真をつけた管理台帳をつくる。
(3)加盟館が違反し、JAZAの勧告に従わない場合は、除名処分とする。そのために、現行の定款(3分の2以上の賛成決議による除名)を変更し、3分の2以上の賛成がない場合でも、除名ができるようにする。また、会員資格の停止処分を新たに設ける。

回答
問1:(1)(2)
間違いありません。

問1:(3)
正しくは、以下の通りです。
加盟館の違反が確認された場合は、現行の規定に則り、除名を含め必要な対応を行う。会員資格停止など、現行規程では対応が難しい場合もあるので、新しい規程を検討する。

問2: さらに上記(1)~(3)に関して、以下のことを確認させて頂きたく、ご回答よろしくお願い致します。

(1)について
(1)-1 この規制は、新しく追い込み猟で捕獲されるイルカだけに適用されるのですか?
(1)-2 日本の水族館のイルカは大多数が太地産ですが、この規制は、2014年以前に追い込み猟によって捕獲されたイルカを入手するときにも適用されますか?

(1)-3 今後、JAZA加盟館が、非加盟館から太地産のイルカを購入したり、交換で入手したりした場合、追い込み猟で捕獲されたイルカが、非加盟館からJAZA加盟館に流れることになります。これを防ぐために、どのような規制、または、対策をとられますか?

回答
問2:(1)
禁止措置の適用範囲など、ご質問内容を含めたイルカの入手に関する規程は、現在、詳細を検討しております。

(2)について
管理台帳は、加盟各館がJAZAに提出し、JAZAが管理台帳を保管するということでしょうか?

回答
問2:(2)
その通りです。

(3)について
(3)-1 現行の定款の変更などは、いつ決まりますか?
(3)-2 また、このことは、ホームページなどで公表されますか?

回答
問2:(3)
諸規定の整備は、現在、検討中ですが、2016年5月の総会を目途に進める予定です。公表方法についても今後、検討いたします。

問3:
JAZAが、繁殖のための専門委員会を設立すると報道されていますが、専門委員会について、構成員や実施する内容等、具体的に教えて頂けないでしょうか。また、いつごろの設置を予定されていますか。

回答
問3:
専門委員会の内容は、現在、生物多様性委員会を中心に検討中ですが、8月末までの設立をめざしております。


また、2016年に再度確認をしたところ、下記の回答がありました。

2016年5月20日付けのJAZAからの回答

イルカの件につきましては、昨年度実施したワークショップ以後、国内飼育イルカについての遺伝子情報を導入した個体登録台帳作成を進めております。また、昨年8月27日に鯨類の取扱いに関する規程を施行しましたが、その後、同規程の下にこの個体登録台帳管理と異動に対する届出を明確にした鯨類取扱い要綱を整備し、本年5月10日に施行しました。

参考ページ

JAZAの方針決定までの経緯はまとめページをご覧ください。
日本動物園水族館協会が追い込み猟からイルカを入手しないことを決定!

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