【神戸須磨シーワールドの新規開業に対する声明】時代遅れのシャチ・イルカの娯楽利用に抗議する

KobeSumaSeaWorld 鴨川シーワルドに残されたシャチ

2024年6月1日

神戸須磨シーワールドの新規開業に対する声明

時代遅れのシャチ・イルカの娯楽利用に抗議する

本日、神戸市が土地を有する須磨海浜公園において「神戸須磨シーワールド」が開業し、シャチ・イルカのショー及びイルカふれあいが開始されることに対し、改めて抗議の意を表明します。

当会は、「神戸須磨シーワールド」の新規開業が鯨類の娯楽利用を伴うことに関し深刻な懸念を抱き、神戸市会で意見陳述を行うなど反対の意を表明してきました。本来、大海原で生きるべき野生動物であるシャチやイルカを、人間の娯楽のために狭く人工的なプールに閉じ込め、自由を奪い、毎日の頻回に渡るショーで利用し、または触れ合いの道具とすることに対し、改めて断固抗議します。

世界的に鯨類の飼育・展示を問題視する流れは強まっており、近年ではインド、カナダ、フランス等にショーなどの法的禁止が広がっています。一方、日本では「神戸須磨シーワールド」のような商業主義的娯楽施設が、鯨類の本来の特性やあるべき姿に関し、市民に誤った認識を持たせ続けています。依然としてイルカ追い込み猟廃止等の世論が高まらないことは、水族館の保全教育が絵にかいた餅であり、失敗していることの一つのあらわれです。

「神戸須磨シーワールド」に名古屋港水族館から移送されたシャチの「ステラ」は1987年に野生捕獲された高齢のシャチです。もう一頭の「ラン」は鴨川シーワールドから移されましたが、老朽化したプールに残された、家族にあたる2頭のシャチが、「ラン」の搬出直後に下顎の先を負傷しています(別紙写真参照)。おそらく消えた家族を探し求めて柵等にぶつけた結果ではないかと考えますが、経営主体の株式会社グランビスタホテル&リゾートは説明責任を果たしません。どのシャチが移されるのか等についても、これまでずっと秘密主義を貫いてきました。

神戸須磨シーワールドと、そこから利益を得る神戸市は、群れで生きるシャチやイルカたちに社会性があり、感情豊かで知能が高いことを金銭のために利用するのではなく、海洋の環境を利用した保護区域に解放するなど、自然共生的な選択をとるように動いてください。当会は、動物にストレスや苦痛を強いるのではなく、権利と福祉が尊重される社会の構築を求めます。

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